紙の本
もうひとひねりあるかと
2019/06/28 13:42
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
有名作家が亡くなったのは自殺?他殺?
物書きたちが集まって作家について話すうちに…もうひとひねりあるかと思いましたがなかったですね。
そんなに印象に残りませんでした。
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新装版で再読。
恩田陸は、矢張り、場(シチュエーション)の設定や、登場人物のキャラクター造形がとても上手い。本書もその魅力が遺憾なく発揮された1冊だった。
考えてみればこれも随分と前に刊行されたものだなぁ……。懐かしい。
そういえばWOWOWかどっかでドラマになったのは、『木曜組曲』じゃなかったっけ。
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「木曜組曲:〈新装版〉」
ある有名な小説家の死に纏わる話。
★あらすじ★
耽美派小説の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、四年。時子に縁の深い女たちが今年もうぐいす館に集まり、彼女を偲ぶ宴が催された。ライター絵里子、流行作家尚美、純文学作家つかさ、編集者えい子、出版プロダクション経営の静子。なごやかな会話は、謎のメッセージをきっかけに、告発と告白の嵐に飲み込まれてしまう。はたして時子の死は、自殺か、他殺か。
耽美派小説の巨匠、重松時子が好きだった木曜日に行われる集いの話。絵里子、尚美、つかさ、えい子、そして静子という重松時子が死んだその日に同じ場所にいた面々が、時子の小説の登場人物の名で届いた花束とメッセージを目にした事から、各々が隠していた秘密を告白していく。
彼女達の独白から描かれるのは物書きとしての苦悩。そして、時子という天才が如何に大きな影響を彼女達に与えていたのかということ。特に、後者を利用して、時子を誰が殺したのか、本当に自殺だったのかというテーマに隠れて、仕掛けられた企みが爽快。してやったり感が凄い。
自殺か他殺かという重い議論が繰り広げられながらも、爽快さを残す終わりに導いた仕掛け人はお見事。とは言え、この企みさえも時子の掌の上で成り立つという所が、時子の引力の凄い所。
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うぐいす館。物語の舞台は限られたスペースだけど、中身は濃厚。女たちの語りに翻弄され騙され見事にワタシも彼女たちの思う壺。あー、おもしろかった。
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オーソドックスで、なんか懐かしい感じがして、不思議な魅力がある。懐かしい感じがするのは、20年近くも前の作品だからか(知らなかった)。
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女性5人で回想しながら、時に話が脱線しながら
過去の出来事を明らかにしていく。
予想もしなかった結末でおもしろかった。
ただ、登場人物が頭でごちゃごちゃになってしまい
所々で読み返しながら・・・でした。
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大好きな恩田さんの小説✨
やっぱり頁にずっしり詰まった文体が堪らなく素敵です✨✨✨
ザ・作家!と言いたくなる程言葉の選び方や起承転結が素晴らしい!
しかも、ジャンルの幅が広いので、恩田さんの本はSF系とミステリー系が一番好き。
結構読んでるけど、木曜組曲は手を付けてなかったので楽しめました。
え!え!え!あの人が犯人なの?と何度も思う場面がありつつ、結末は。。。 何となく、昔読んで大好きだった『蛇行する川のほとり』のような登場人物感が嬉しかった。
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うぐいす館の中だけで繰り広げられる、3日間の心理戦。時間が許されるなら一気読みしてしまったかも。最後の最後まで真実が分からない。さすが恩田陸。
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5人の女性たちの舞台を見ているようだった。
頭の中にリアルに映像が浮かんでくるような描写で、引き込まれていく。謎があるのかないのか、あったとしてそれを解明することが正解なのか、そしてその先にあるものは…。一気読み必須の物語だった。
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全員悪くて悪くないような、もやっとするようなすっきりするような話にのめり込んでしまって、あっさりと読めてしまった。
ページ数も少ないので読みやすかったです。
恩田陸って夜のピクニックしか読んだことなくて、
心温まる青春のイメージしかなかったのでギャップにも驚いた。
なんでもっと読んでこなかったんだろう。
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「うぐいす館」に集まる女5人。過去の「死」について、美味しいものを食べながら、呑みながら「告白」していくお話。真相が分かった!と思えば次の瞬間、また違う真相が分かり、、、エピローグでも気が抜けなくて、ずっと面白かったです!
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『重松時子殺人事件』
そうきたかーー
全員女性、全員物書きの異なる視点が秀逸
恩田先生は外さない
美しくもどこか不穏なタイトルと、新装版のジャケが「うぐいす館」のイメージですき
小説家、重松時子の衝撃的な自殺から4年。偶然にも彼女の死に居合わせた、重松時子の血縁の4人と1人の編集者は、毎年同じ木曜日に集まり彼女を偲ぶ宴を催していた。
時子の死は本当に自殺だったのだろうか?
この5人の誰かが毒を盛ったのではないか?
楽しい宴は時子の犯人探しになり、会話の中に潜む猜疑心と緊迫感
“夢見がちな、妄想を商売とする女たち”の犯人探しは意外な真相と爽快なフィナーレで結ばれる
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大雨で家に篭ったついでに一気読み。
中年の女たちがうぐいす館で大して動かずに話してるだけなのにすごい疾走感だった。
映画化されているものも観てみたいし、ドラマ化もして欲しいなと思った。
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一年後の後日談もぜひ見たいなと思った。
時子は自殺か他殺か、うーん、なんだか自滅といった気もするけれど。
でも、この中の誰かが殺したのだとしたら、追い詰めた静子よりも、止めずにこれを運命のようだと思ったえい子なような気がする。
書けなくなっていく時子を時子以上に編集者として悲しんだんだろうな。
重松時子殺人事件を書くよう仕向けたところまで、計算してたのかもね。
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作家・重松時子が薬物死して四年。
毎年、命日近くの木曜を挟んだ日を彼女の遺した家で偲ぶ5人の女性たち。
時子の死は本当に自殺だったのか?
だとしたら、何故?
ミステリなので内容に踏み込むことはやめます。
しかし、5人の女性の社会的立ち位置と、5人の関係性の中での立ち位置がうまく組み合わさって、それぞれが抱える『嘘』と『真実』が複雑に絡み合って、視点が変わるたびに明らかになる『事実』に肌が粟立つ思いでした。
まさしくこれは、恩田陸版「薮の中」。
全員が時子を尊敬し、慕っていたから集まっていたはずなのに、女って怖いね。
つくづく『愛』も『憎』も『情』なのだと思いました。