電子書籍
終わりよければーーー。応援したい、再出発の物語。
2021/07/20 12:57
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投稿者:miki - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版社が舞台の物語に書店が出てくる作品はいくつかあったと思うけど、書店員さんが主役の作品を読むのは初めてでした。新鮮で面白かったです。
銀河堂のみなさんは本当に個性的で、どんな本が紹介されているのか興味が湧くし、桜風堂書店は、優しく穏やかなイメージで、周りの景色も美しい。どちらも行けたらどんなにいいだろう。読みたい、行きたい、会ってみたい、と、唆られながら読みました。
悲しい生い立ちの上、辛い事件に巻き込まれた一整君が、心優しい人たちに支えられて前を向いて歩き出す、最後に「よかったぁ」と思える再出発の物語です。
続編もあるようなので、早く読みたいです。
村山早紀さんの作品は初めてだと思ったんですが、これまでの作品を調べてみて、コンビニたそがれ堂の作者さんだったことに気付きました。読み聞かせをしてあげたことのある作品。桜風堂ものがたりに出てくるアリス視点のところなど、確かに物語に漂う雰囲気が同じ気がします。他の作品も読んでみたいです。
紙の本
本に関わる全ての人へ
2021/04/20 23:33
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投稿者:昼休み - この投稿者のレビュー一覧を見る
「本を売ること」=「本に込められた想いを届けること」への愛情と情熱に胸が熱くなる1冊。
少し「うまく行き過ぎ感」は否めないけれど、逆に言えば登場人物全員が同じ方向を見て全力を尽くして、足を引っ張るような人物が出てこないことでラストまで流れるように展開が進んで、それが心地よかった。
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帯に、見覚えのあるコピーを見つけて、それだけで
店内なのにうるっときそうになる。
上下巻を並べると、お互いに大事な本を差し出して、
受け取っているような表紙の美しさ。
1冊の本が、まず、一整の心を動かして、やがて
みんなの心に届く。
終盤の作者さんのその1冊に込めた想いにまた
胸が熱くなって。
そこにやってきたなるるの言葉に涙が止まらなくなる。
こんな優しい美しい世界の住人みたいに優しくなりたい。
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コンビニもない不便な街で大切に営まれていた書店。店長は入院、孫は一人、やってきた書店員は心に傷を負っていた。一冊の本を巡る書店員らの活動がやがて書店や本の希望となるのか。作者らしいファンタジー要素もありながらも現実の書店の悲鳴が描かれている。
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みんなが幸せで良かった(^^)
『四月の魚』と、その作者団重彦のドラマが繋がっていて、だからラストの桜風堂書店での集いがとても幸せでした。
ネゴの目線で始まって終わる物語。アリスだけでなく彼(彼女?)達は、重要な役割だものね(笑) 後は一整と蓬田さんが、笑って出会える日が来るといい。星のカケスさんの活躍にキタイ?(笑)
書店員、素晴らしいお仕事だね(^^)
(2019/04/07)
ひたすら泣いてた。でも帯に書いてある通り、悲しい涙ではない。
一整の弔い合戦(死んでないって!ww)のように「四月の魚」でつながる渚砂、苑絵、柳田、塚本、そして星野百貨店。
渚砂からは鳴海(なるる)、団先生へ。また蓬田とも。
そして桜風堂書店へも。 奇跡とはこうして起こるんだとしみじみ。。。
私は昔、本屋さんで働きたかった。好きなだけ本が読めるから(売り物があるだけで、勝手には読めないのに。。)
そんな書店員さんたちの努力と夢の結晶のこの本。
先が気になって斜め読みしちゃったので、またじっくり読み返したい♪
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一整と蓬野さんが再会できたらいいなと思う。桜風堂にカフェスペースができたらいいなと思う。読んでいて、心がほんのりと温かくなるお話でした。
村山さんが描く世界はとても温かい。世界を人を信じている人なんだなと思う。信じるということはそう簡単なことではない。でも、私も信じられる人になりたい。
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一冊の本に対するたくさんの人々の様々な想いが一つになる瞬間が爽快。装丁の女の子は分からない(予想は、期待はできる)ままでしたが、これから続いていく日々に希望が持てる。いつか来る未来か、それとも想いとして渡すことができたというイメージなのだろうか。
それにしても、書店で働き始めて間もない自分には共感もありつつ、初めて知ることも多い教科書のような一面もある本だった。
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すっかり自分が一整になってしまい、本当のできごとのように読んでしまった。
周りの皆が自分の背中を押してくれる。
見返りなどないのに優しく協力してくれる。
船長とアリスもそばで見守ってくれている。
苑絵がめいっぱいの思いを込めて、一生懸命POPの絵を描く場面は特にグッときた。
一人ひとりの出来る事はちっぽけでも、それが沢山集まると不可能と思えたことが可能になる。
とてもいい気分にさせてくれた物語でした!
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一冊の本から起きた小さいけれど確かな軌跡と絆。
しかも後書きにもあったように、この奇跡は決して現実に不可能なこと、ありえないことではない。
実現可能な奇跡であり、もしかしたら今まさに起きている奇跡かもしれない。
そう言ってしまうと、もはやそれは奇跡じゃないのではと思われるかもしれないけれど、本屋の現状を知っている人なら、これは実現可能かもしれないけれど、決して簡単なことではないことも分かるはず。
それでも、望んでしまう、願ってしまう、そんな奇跡。
今のご時世のツールもふんだんに使っての人為的に起きた、でもある一人の書店員の意志を繋ごうとした人たちの確かな意志によって繋がって生まれた奇跡の物語。
本当に素敵な物語でありました。
登場人物がみんな優しい人たちだったのもまたよかった。
惜しむらくは、「四月の魚」を断片的にしか読めない点かな。
あれだけ作中で誰もがいいと推されると、実際に読みたくなって仕方がないのです。
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本屋大賞2017年5位。本屋さんを舞台にした心がほっこりする物語。さくさく読めるし、感動して涙出てくるとこもある。善良な人ばかり出てくるおとぎ話。読んでるときは面白くて傑作だと思って読んだんだけど、読み終わったら何故だか急速に感動が薄れてしまった。あとがきや解説が長すぎるのか、あまりにも甘いお話すぎて現実に戻ったとたん忘れてしまうのか。不思議。
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本好きにとって大好きな場所、本屋さんがもっと大好きになるお話です。
遠い世界、想像の世界の「ものがたり」を読んでいるような感じではなくすぐそこにある、誰にでも届きそうな、
でも美しく憧れるような、そんなものがたりでした。
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書店をめぐる人々の暖かい繋がりを描く作品。後半では前半の過程をふまえ積極的に動き出す人々の様子が描かれる。
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ファンからすれば、それこそ持ち味ってことかもしれないけど、個人的には、猫目線の描写とか、ファンタジー色は皆無の方が良かった気がする。上巻の感想でも書いたけど、猫目線のせいでとっかかりが良くないし、最後にもまた顔を出すもんだから、せっかくの余韻が削がれる。奇跡の物語とはいえ、いくら何でもご都合主義が過ぎるきらいはあるものの、書店大好き人間からしたら、とても魅力的な物語には違いないし、本屋大賞入賞もむべなるかな。当然、続編やら姉妹編やらも読んでみたくなった。
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上巻で語られた色々な悲しい出来事が、温かい仲間や繋がりのある人たちの絆で癒され、皆んなが幸せに向かって一歩前進したように感じられ、優しい気持ちで読み終わりました。続編も早く読んでみたいです。
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桜風堂の店主から店を頼まれた一整は、そこで居場所を見つける。そして、銀河堂書店に残った書店員たちや、さらには銀河堂書店が入っている百貨店までの広報部までが一整が世に出てほしいと望んでいた小説、"四月の魚"を売り出すため、それぞれに奔走する。
そして、多くの人の気持ちが通じたかのように、"四月の魚"は好調に売れ、著者自ら、一整にお礼を言うために桜風堂を訪れる。
あまりにうまく行きすぎながら、それぞれが痛みを伴う過去を持つ登場人物たちが、誰かのためを思い努力することで自分も相手も癒されていく、暖かいストーリー。
電車内で読んでいると、涙が溢れてきて困りました。