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ギリシャの元経済大臣の著者が娘に語りかける形式で経済という複雑系を単純化しわかりやすく解説している。
余剰から経済が生まれて経緯、古代の貨幣からビットコイン、借金は(個人にとっても国にとっても)エンジンなどなど、興味を持ちやすそうな部分を選択しているのも読み進めやすくて良いと思う。
いつまでもお金音痴ではいられない。
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最初は読みやすいな、と思うのだが、だんだん読み飽きてくる。娘に語る形で書いているので、わかりやすく説明しているのだが、だんだんそれが冗長に感じてくる。
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"不足"が"余剰"を生み出したのが興味深い。
まだ読んだ事が無いのだけど、サピエンス全史と繋がる部分がありそう。
"余剰"は"余裕"とも言え、文化を生み出す根源となった大切なものだと思う。
あとは、"余剰"を上手く分かち合う方法なんだろう。
それと、仮想通貨は発行数が定められていて、誰かが通貨を刷ってバランスを取る方法がないから上手くいかないという話は気になる。仮想通貨もバージョンアップされていっているから解決されると良いのだけども。
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確かに一気に読み続けてしまいました。面白い本でした。
大学で一番面白い経済学の講義を受けた、そんな気分になりました。実際、著者は世界各国で教授として経済学を教えていたそうです。
経済危機に陥ったギリシャのまさにその当時の財務大臣だったというのも、この本の存在の特異性を際立たせているように思います。
うちの娘はまだ小学生なので、まだちょっと早いかなと思いますが、中学生か高校生ぐらいになったら読んでもらって、一緒に内容について語らいたいなと思いました。
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面白くない。
面白そうで、何かを悟ってそうで、そうでない。近年流行りのファクトフルネスやホモサピエンス全史のように古代から現代まで語っていく中で、分かりそうで分からない。やはり数字や歴史を語らずに経済を説くことなど出来ないのだと再認識した。同様に動画や漫画で歴史、経済を読み解く事など出来ないのだろう。
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★4つですが、4.5くらい。再読したい本です。私は大学で経済学を学んだこともありましたが、知らなかったことがたくさん書かれていて勉強になりました。いかに経済を理解していないかを理解したという感じ。そして、なるほどと思って読みましたが、自分の中にまだ落ち切っていない感じもあるので、関連本を読みつつ、もう一度読んでみたいと思いました。お金はどこからうまれてくるのか、不景気はどうやってできあがるのか、本当に分かりやすいと思いました。しかし、めちゃくちゃ簡単なわけではありません。対象は大学生(学ぼうという意欲があれば高校生でも)以上という感じです。働いて収入を得たり、10年以上世の中のできごとやニュースに触れながら生きている経験がある人(そういう意味では高校生以上は対象といえる)だととても分かりやすいと思います。最後の章の地球環境とのつながりのところは、ぜひ特に先進国に生きる人には読んでほしいし、全体を通して経済という堅苦しいイメージから離れた経済の話です。経済って身近だなと感じられるのもいいところです。
こんな人におすすめ
・経済を学びたいと思っているけれど、なんだか難しそう、面白くなさそうで手が出せない人
・経済学ってどんなことを学ぶんだろうと思っている高校生や大学生
・政治に興味を持ち始めた人
・SDGsに関心がある人
あえて、こんな人もぜひ
・金融系のお仕事をしている人など経済の専門家
・社会人経験豊富な人(経済などの社会系ニュースもそれなりに知っている人)
・お子さんが思春期の人(自分なら子どもに何をつたえるだろうか・・・)
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父が娘に経済を分かりやすく説明するという内容。
著者自身がギリシャの方ということもあって、ギリシャ神話や映画などを例にあげて分かりやすく書かれてあったと思う。が、私自身が著者の挙げている映画やギリシャ神話に親しみがなく、簡単な説明はあっても、想像しにくく逆に分かりにくかった(笑)
とは言え、はじめの方で書かれてあるように、難しい経済用語などは一切ないので、すっーと頭に入ってくるような感覚はあった。
✓経済って?
✓今の格差はどうしてあるの?
という疑問の答えは著書に書かれてあったので読んだ甲斐があった。
本自体もページ数が多くなく、文章も親が子に語りかけるような文体なので読みやすかった。
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<目次>
プロローグ 経済学の解説書とは正反対の経済の本
第1章 なぜ、こんなに「格差」があるのか?~答えは1万年以上前にさかのぼる
第2章 市場社会の誕生~いくらで売れるか、それがすべて
第3章 「利益」と「借金」のウエディングマーチ~すべての富が借金から生まれる世界
第4章 「金融」の黒魔術~こうしてお金は生まれては消える
第5章 世にも奇妙な「労働力」と「マネー」の世界~悪魔が潜むふたつの市場
第6章 恐るべき「機械」の呪い~自動化するほど苦しくなる矛盾
第7章 誰にも管理されない「新しいお金」~収容所のタバコとビットコイン
第8章 人は地球の「ウイルス」か?~宿主を破壊する市場のシステム
エピローグ 進む方向を見つける「思考実験」
<内容>
元ギリシアの財務大臣だった経済学者が、娘をイメージして書いた経済学の本。数式や自慢は一切出てこないが、とても分かりやすい。そして悲劇的だ。我々はこの格差社会の中、経済を政治から切り離すことができず、売れるものが「労働力」しかない中、少数の金持ちに搾り取られるだけなのか?人の自助努力が大事なようだ…。
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今年出た本の中で、もっとも読まれるべき本はどれかと聞かれたら、まだ半年残っているが、迷いなくこの本を推すだろう。それは、この本がわかりやすいからでも、面白いからでも、ためになるからでもない。経済こそは、われわれがいま考えるべき、もっともホットなトピックだからである。なぜなら、われわれ人類がこの先も地球上で生きていけるか、もっと具体的に言えば、私たちの子や孫がこれからもこの星に住み続けられるか、それが経済にかかっているからである。
重要なポイントはいくつかあるが、ここではそのうちのひとつを取り上げるにとどめたい。資本主義(本書では「市場社会」という言い方をしている)は、借金によって成り立っている。たとえば、私がこれから事業を起こそうとしている。だが、それには元手がいる。そこで、銀行からお金を借りることにする。事業が無事成功すれば、その儲けで借りたお金を返すことができる。
では、銀行はそのお金をどうやって用意したのだろう。それは、(著者はこれを現代の黒魔術だと書いているのだが)まさしく無から作り出したのである。事業が成功すればお金は出てくるのだから、それを先取りしてしまうのだ。別な言い方をすれば、未来からお金を借りてきている。
資本主義の成り立ちは、(実際はもう少し複雑だが、そこは本書を読んでいただくとして)、簡単に言えばそういうことである。しかし、この仕組みには重大な欠陥がある。事業は失敗するかもしれないのだ。失敗すれば、私はお金を返せない。困ったことになる。
要するに、資本主義というのは、経済がこの先も成長するという前提のもとに立っている。しかし、いくらなんでも、無限に成長し続けるわけがない。どこかで頭打ちになる。これは資本主義に内在的な欠陥であり、資本主義の限界でもある。
本書はあくまでも資本主義の枠内で、現在の経済の仕組みをわかりやすく説明しているのだが、私はもう一歩先へ進めてもいいと考えている。つまり、資本主義や現在の貨幣システムだけが、経済のあり方ではない。たとえば、本書にも少しだけ触れられているが、利子を禁じたイスラム金融がある。これは資本主義の対抗潮流になりうる。
はじめに、経済はわれわれの子孫の未来がかかっている問題だと書いた。その意味が少しおわかりいただけただろうか。この問題を考えるために、本書は重要な手引きとなる。題名にあるとおり、決して難しい本ではない。半日もあれば読める。だから、多くの人に手にとっていただき、考えてもらいたい。経済を為政者や経済学者に任せることは、宇宙船地球号を彼らの手に委ねることに他ならない。
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経済は余剰から生まれた、という言葉が心に残った。小麦などの穀物の余剰を倉庫に預けたことが始まりだという。
また、ヨーロッパは東西に広いため、農業などの成功体験が広がりやすかった。アフリカは南北に長いため気候が様々で、ある土地で成功しても別の場所では上手くいかないことがあり、広まりにくかった。
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経済の成り立ちを紐解く一冊。サピエンス全史も然りで、経済や地理、宗教というのは、切っても切り離せない関係にあって、歴史を学ぶというのはまさにこのメタ認知にあるなぁとつくづく。
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余剰が経済を生んだことから、牢屋のタバコの話までは面白かった。
通貨に上限がないと、ものすごいデフレになることもよくわかった。
最後の環境の話が余計かな。
全体的にまあまあ面白いが、経済を学んだ人には少々退屈かも。
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確かにわかりやすく書かれている。よく売れているらしい。複雑なことをわかりやすく広めると、世の中が少し賢くなる。だから必要だ。けれども、「わかりやすさが先行して、粗雑なわかりやすさになってはいけない」。害悪を拡げる本は批判されなければならない。私が★ひとつとするのはそのためである(どうでもいい本ではないから、振り幅が大きくなる。価値がないと言っているわけではない)。私は何の専門家でもなく、単なる読書おじさんだけど、それでも瑕疵がいくつも見つかった。
でも前半は、ほぼなるほどなるほどと思って、読んでいった。こんなところだ。
・通貨には、「信頼できる権威の裏付け」(国家や宗教等々)が必要である。余剰ができたから、国家(軍隊や警察・官僚を持つ)や宗教が生まれた。←それはそうだ。たから、この順番は逆ではないと私は思っている。
・アボリジニやアフリカの人々は縄文時代のようなものだ。余剰は生み出さなかったから、ヨーロッパ人に侵略されたのであり、経済格差は人間としての優劣の差ではなかった。←それはそうだと思う。これは地理的な環境下で起きた格差の問題である。
・金持ちが「もっと豊かになるのは当然だし必要だ」と思い込むのは、君の生活に便利や快適があるのを当然だと思うのと同じだ。格差は、人のせいではなく、社会のせいだ。君は、賢く、戦略的に怒りを持ち続けて欲しい。そして、機が熟したときには、必要な行動を取ってほしい。
・では、国内での格差は何故起きたのか?
・昔、人間の欲求の中に「利益の追求」はなかった。これが歴史を動かすようになったのは、最近のことだ。「利益」と「借金」が結婚してからである。
←ここまではいい。しかし、この後著者は何度も「ゼロからお金が生み出される」仕組みについて説明する。もちろん、その仕組みはある。けれども、私は変なことに気がついた。
・どこからともなくお金を生み出す銀行とその上の中央銀行という国家、そのおかげでずっと自転車操業は続く。
←ホントに続くのか?国家の破綻はないのか?好景気不景気の循環で、銀行は国家をコントロールする。国家は銀行をコントロールする。では、その最終的な富の源泉はどこにあるのか?
ここで、私ははたと考える。世界の労働者の労働力なのではないか?エネルギー不変の法則は存在する。ゼロからおカネは出てこない。著者は、この本でそのことを説明しただろうか?
・経済が社会の「エンジン」で、借金が「燃料」だとしたら、労働力はエンジンに点火するための「火花」で、おカネはエンジンを滑らかに動かし続けるための「潤滑油」だ。
←というまとめに私は納得いかない。燃料は労働力だろ?
著者は、これらの解決策に突然「究極の民主主義」を提案する。まるで「振って湧く」かのように善良な市民が登場するかのごとくだ。そこに至る思考の道筋は、共感するところもあるが、マルクスならば『貧困の哲学』のプルードンを『哲学の貧困』で批判したように、これは「世界が逆さまになっている」というかもしれない。私はマル���スのような頭がないので、著者を論理的に批判出来ない。彼の頭の中には、ホントに生きている市民が、どのようにしたらそういう「究極の民主主義」に至るのか、青写真さえも浮かんでいないように思えるのである。金持ちのための欲望にまみれた経済学者よりも良心的な貴重なものだとはおもうので、誰か根本的な批判が出来ないものだろうか!
2019年4月読了
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数式の出てこない経済の話。
とても分かりやすく話されている。
どちらかと言えば哲学書より。
とりあえずマトリックスが観たくなった。
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経済の仕組み,富の格差がどのようにして生まれるかなどを,分かりやすく解き明かしてくれる本です。
我々,人類が地球の資源を食いつぶし,破壊しながら生きている,ということは,以前,読んだ別の本でも指摘されていました。
それに対してどう対処していくか,という本書の方に記載されていたことについては,駆け足で読んだこともありますが,いまいちピンときませんでした。
これまでのように豊かさを追求して,市場経済は無限に拡大していくものとして生活していくか,それとも,このままでは地球はもたないと未来に配慮した生活にシフトしていくか,人類は選択をすべきときにきているのではないか,とこの本を読んで思いました。
再度,機会があれば読み直したい本です。