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技能実習生の低賃金・劣悪な労働環境の問題については従来からニュース等でみていたが、単に受け入れ側の問題ではなく、構造的にこのような結果を生まれてしまう状態にあるということが、この本を読むとよくわかる。
かなりデータに基づいて事実が整理されており、批判目的ではなく事実を目の当たりにして読者自身が考え始めることを目的とした本だと思った。
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☑︎日本は「遅れてきた移民国家」
☑︎移民を否認する国は、人間を否認する国
☑︎これは「私たち」の問題
日本に暮らす外国人の方々の現実について、詳しく知ることができました!
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近所のコンビニで、日本語が良くできてとても愛想が良いベトナム人の若い男性従業員を見かけるようになった。対応はいつも笑顔でテキパキとしていて、日本人流(?)の丁寧さもある方だ。彼のレジに当たると、(片側にいる別の日本人店員と違って)対応が細やかで気が利くから、仕事帰りでボロボロに疲れている時にはすごく有り難いし、頑張る気力をもらえる。
コンビニから出る度、彼はなぜこんなところで働いてるのか?どういう経歴を持っているのか?今後何がしたいのか?などとぼんやりと考えるようになってたのだが、ちょうどその時に、著者と仕事をしている知人から本書を薦められた。
そこまで馴染みのない分野だったからか、何故か読みづらく(文章は簡潔なのだが…)、なかなか集中して読み通せなかったが、諸相や問題を構造的に提示してくれたように思える。課題図書としては読まなかったので文章内容の要約等はしなかったが、再読した際には「移民」の行政区分を整理しながら読むと良さそうだ。
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「移民」を「周縁化」し、不可視化、排除する社会は、いずれ日本人の弱者も同じように扱うようになる、と洞察はなかなか本質をついていると思う。
「今、目の前にふたつの道があるーー撤退でなく関与の方へ、周縁化ではなく包摂の方へ、そして排除ではなく連帯の方へ。これは「彼ら」の話ではない。これは「私たち」の問題である。」
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日本における移民対策をわかりやすく記している。島国の民族主義はグローバル社会においても外国人を偏見・差別して労働力として搾取しようとする。この浅ましさが行革や制度によって外国人を虐げている。どこが多様性なのか、無関心ではいけない、無力を痛感する個人として声をあげ続ける。移民問題しかり難民・避難民とトリッキーな区分けをせずに堂々と外国人を受け入れる度量を見せなければ、この国は蚊帳の外に追いやられる後退国となるであろう。助けることを無下にして助けられるなんておこがましい。