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聖なるみちびき イエスからの言霊/江原啓之
スピリチュアルカウンセラー 江原さんの著書の1冊。
今回は、イエス・キリストの言霊、とりわけ、聖書の内容を現代の自分たちの生活に置き換えて解説している。
ただでさえ、扱っている内容が特殊であり、かつそれに重ねて今回のテーマが「聖書」と来ているので、ともすれば、簡単に宗教観の違いから論争に発展しそうな気もしないでもない。ただ、著者は、スピリチュアルカウンセラーの立場から、宗教一つとっても、見ている角度、尺度が違うだけで、根源の部分においては共通している。また、スピリチュアリズムの教えは聖書にもふんだんに散りばめられてるとしており、身近な生活の中かから見えてくる自分を振り返ることの重要性を説いている。
p26
断言します。どんな試練にさらされても、絶望する必要は一切ありません。そもそも、不幸な出来事をマイナスとだけとらえるのは物質的価値観。外で寒い時間を過ごすからこそ、暖房のありがたみがわかるのです。今ここにある幸せに気づかずに嘆いてばかりいると、視野が狭くなって人生を俯瞰できなくなります。
p126
間違っている人を叱れない人は、他者が人生を好転させるチャンスを奪う冷酷な人だと言えるのです。愛の対極にあるのは無関心であり、事なかれ主義は小我の表れ。感情的に怒鳴るのではなく、言葉を選び、タイミングを見極めて冷静に忠告すれば、必ず相手の心に響くはず。その手間を惜しむのも愛なき行為です。
言っていることは当たり前かつとても基本的なことだと思う。ただ、一方でその「当たり前」であったことがどんどん崩壊している現代において、それを行動に移すのが難しい。だからこそ、その基本的な当たり前を振り返るという見方で捉えてみると、スピリチュアル云々ではない楽しみ方もあるだろう。