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ヤングギター読まなくなってはや20年近く経つでしょうか。メタル系が圧倒的に多い雑誌でしたが今でもきっと変わっていないでしょう。
そのヤングギターで連載中のコラムをまとめたもので、語りはローリー寺西です。
すかんちの頃は日本のミュージシャンに全く興味無かったので、後追いでちょろっと聞いたくらいなのですが、曲や音が70年代ロックを愛する人だったんだと目からうろこが落ちたのを憶えています。
ロックギターリストの名鑑とかは昔大好物だったので端から端まで繰り返し読んでいましたが、その中からあぶれるような人達が沢山出ていて、相当ロック聞いている人でも分からない人のオンパレードだと思います。僕も聞いたことない人が沢山山盛りでした。
今はいい時代なので出てくる人たちを片っ端からyoutubeで確認出来るのでありがたい事です。
僕個人が大好きで大好きで懐かしかったのは、ライオットのマーク・リアリとウリジョンロートの実弟ジーノ・ロート2人です。
マークは昔、御茶ノ水のサイン会に行ったとき、色紙とジャンバーにサインをもらいました。日本での人気が一番だったのでそれも有るのかもしれませんが、めちゃくちゃいい人でした。クローン病で亡くなったと聞いた時は寂しかったです。
ジーノは冷遇時代が長くて可哀想な人でした。デビューアルバムの発売と、ガンズアンドローゼスのデビューアルバムが被ってしまって、しっかりした宣伝をして貰えなかったんです。物凄く美しい名作だったのに、90年代に再評価されるまで陽の目を見なかったのが残念でした。
もはや伝説となってしまったZEROコーポレーションから未発表曲集が出た時が初体験だったんですが、名曲のオンパレードに狂喜したのが懐かしいです。
この本でジーノが最近亡くなっていた事が分かって悲しかったです。既に追っかけていなかったのに現金なものです。
相当マニアックな本なので、ロック初心者にはお勧めできないのですが、バンドレベルでは有名なバンドもいっぱい入っているので、僕のようにyoutubeで確認して新たなお気に入りバンドを発掘する材料としてもお勧めです。有名どころ聴き尽くした人に一冊如何でしょうか。
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ミュージシャンのROLLY氏が「あまり大きく取り上げられないギタリスト」の魅力について熱く語っている本書。
YOUNG GUITAR誌で連載中のコラムが加筆修正され掲載されている。
この手の書籍でしばしば見かける、マニアックな事柄をダシにして嘲笑するような描写が一切なく、本当に「好き」という気持ちが伝わってきてとても好感が持てる。
実際、掲載されているギタリストは玄人好みというよりは、地味な人選(失礼)なのだが、ROLLY氏が彼らについて非常に魅力的に語っているので、そのギタリストの参加作品をチェックしたくなるものも多々あった。
ゆえに、少しマニアックなディスクガイド本としても楽しめると思う。
これらのギタリストに関して、これほど熱く語れる人が世界に何人いるんだろうというような驚きもあり、不遜ながら自分の中ではROLLY氏の株が爆上がりである。
メタル系のアーティストに関してもかなり造詣が深いことにも驚いた。
例えばAcceptのウルフ・ホフマン、TNTのロニー・ル・テクロ、Riotのマーク・リアリなどといった人選は個人的にしびれた。
他には例えば、本書で取り上げられるギタリストはAC/DCではアンガス・ヤングでなくマルコム・ヤングで、UFOであればマイケル・シェンカーではなくポール・チャップマンというチョイスなのだが、彼らのそのいぶし銀的な仕事っぷりがこれほど正当に評価された文章はこれまで多くはなかったのではないかと思う。
また、あのROLLY氏の独特の語り口が伝わってくるような臨場感のある文字起こしもよい仕事であると感じた。
ここまでいろいろ書いたが、本書は小難しいことを考えずにさくさく読めること請け合いなので、ROLLY氏のファンはもちろん、ロックが好きならば楽しめるはず。
自分の文章では、この本に魅力を語りつくせていない気がしてもどかしいが、オススメの一冊である。
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【CONTENTS】
第1章 リック・エメット
第2章 アンディ・スコット
第3章 “ファスト”エディ・クラーク
第4章 ウフル・ホフマン
第5章 ディッケン
第6章 ロニー・ル・テクロ
第7章 パンキー・メドウス
第8章 リタ・フォード
第9章 ザル・クレミンソン
第10章 フェルナンド・フォン・アルブ
第11章 マニー・チャールトン
第12章 フロイド・ラドフォード
第13章 バーニー・トーメ
番外編1・2
第14章 リック・ニールセン
第15章 ポール“ブルート”クイン&グラハム“オリヴァー”
第16章 ポール・サムソン
第17章 ケヴィン・ヘイボーン
第18章 クリストフ・オベール
第19章 バリー・グドロー
第20章 ピーター・ウェルズ&ミック・コックス
第21章 ミック・ボックス
第22章 マーク・リアリ
第23章 マルコム・ヤング
第24章 アルヴィン・リー
第25章 ボブ・キューリック
第26章 ジーノ・ロート
第27章 アリエル・ベンダー
番外編3・4
第28章 ザ・グレート・キャット
第29章 マキシーン・ペトルッチ
第30章 ジム・マッカティー
第31章 ジャック・プライス&マーク・ブラダック
第32章 マーク・ギャラガー
第33章 ク��ス・スペディング
第34章 ポール・チャップマン
男どアホウ ギター談義
ROLLY×HURRICANE
あとがきに替えて 異人伝は“愛”である
https://www.shinko-music.co.jp/item/pid0647483/
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ミュージシャンのROLLYがあまり陽の当たらないロックギタリストについて語った本。雑誌ヤング・ギターの連載の書籍化。
陽が当たらないだけあって、紹介されているギタリスト34組中筆者が知ってたのは4組だけだったが、著者の熱い想いに裏打ちされた語りが面白く、音源を聴いてみたくなるものばかりだった。
それにしても、著者の知識量はすごい。また、その知識が自分のプレイにも活かされているようなので、単なるオタクではないところも凄し。
本書では取り上げられてないが、個人的には著者が語るWishbone Ashについても聞きたいところ。もしまだ連載が続いているのであれば、是非!
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ROLLY節全開での解説が楽しい!ヤングギターは最近でもBABYMETAL特集やランディ・ローズ特集、クィーン特集など時々買ってたがこのコーナーに気が付いてなかった…
ここに出てくるギタリストで知ってた名前は4名だけ、それ以外はギタリスト名どころかバンド名さえまともに知らないグループも多数。記事読んでAppleMusicで探して楽しんでました。音楽サブスク必須ですね!
中でも、SweetとThe Sensational Alex Harvey Bandは結構お気に入り、あとAngel Witchも!Rose Tatooも結構好き。結構聞いてる方と思ってたけど、知らないバンドってまだまだあるんですね。
なお、この本では34章までだが、今2021年1月号を見ると第58回とあるのであと一年程したら第2弾が出るのかも?今から楽しみ。
ハードロック好きの方は是非一家に一冊。オススメです。