投稿元:
レビューを見る
2019年5月読了。
1年365日をホテル住まいしたという著者による星野リゾート評。巻末に星野リゾート各施設の5段階評価もあるので、これから行こうという施設があれば参考にもなる。
星野代表へのインタビューもあり。星野リゾートは業種別の分類をすれば確かに旅館業ということなんでしょうが、ビジネスホテル乱立の当世では宿泊、宴会、料飲だけで生き残れるはずもない。如何に付加価値の付いた体験をさせるか、これが鍵。翻って我が身を省みるに「◯◯屋」というアイデンティティが、返って提供する価値のレベルを下げていないか(◯◯しかしなくなる)。
それと、ビジネスホテルの利用も多くはビジネス利用ではなくなり、個人旅行のための利用が過半なのだとか。
これを日本旅館の凋落と見るか、ビジネスが物理的な移動を伴わなくなったと見るか、はたまた個人旅行者が宿泊にお金を使わなくてなったとみるか、なかなか奥深いところ思う。
投稿元:
レビューを見る
ITがホテルを変えている。
世界のスタンダードサービスを拒否していると長期的な視点で競争力を落とす。
「星のや東京」は旅館。旅館はセミプライベート空間。
REIT リート 不動産投資信託
所有は星野リゾートリート
運営は星野リゾート
繁閑差が少ない
スタッフのやる気を出させるのは経営者。
ホテル業界は一定のスケールがないと外資に勝てない。
外資から自分たちを守る。
所有しないから、自分に甘くならない。
オーナーへ説明責任、業績の開示責任。
顧客満足度調査の徹底
料金が高いのが一番のクレーム
期待値に対するサービスの価値
マルチタスク
効率性を高める
投稿元:
レビューを見る
巻末ガイドとして掲載されている星野リゾートの各施設の宿泊レポートは良い点、悪い点双方に言及されており、これから宿泊しようとしている施設については参考になるかも。
前半部分は星野リゾートの歴史と旅館ホテル業界の現況も絡めて語られているが、巻末ガイドとの分量のバランスが気になるところ。個人的には各施設のガイドに比重を置いてほしい気もしており、全体の6割を占める1章~6章はちょっと退屈しながら読んだ、といったところが正直な感想です。
それにしても「界」としてリブランドされた前身の旅館は短命なところが多いのですね、そう考えると何十年とか100年以上の老舗旅館というのは大変貴重なものだといえそうです。その一方で蓬莱→界 熱海など老舗旅館をリブランドしているケースについては「界」としてひとくくりになってしまうのは何となく惜しい気もします。老舗ならではのブランド力や歴史を生かした売り方ができなかったのかしらとちょっと残念にも感じました。