投稿元:
レビューを見る
さすがと言わざるを得ない。
ミステリー要素よりは、その奥に潜む人間ドラマが色濃く、だけど、謎がほんのり匂ってくること、圧倒的に読みやすいこと、そして憎い演出があること。
挙げればキリがないほど、文学体験が凄まじい。
テーマ性も強く、心に染みる。
どの登場人物もキャラが立っていて、すべての人に感情移入してしまう没入感。
気付いたら涙が滲んでしまう作品。
東野圭吾さんは日本の宝でしかない。
投稿元:
レビューを見る
2019年38冊目。想定外の登場人物にテンションが上がる。これは加賀シリーズのスピンオフってことでいいのかな。絆が生み出す喜びと悲劇に感情の振れ幅がすごいことになるけど、それでも松宮の成長と、ほつれかけた希望の糸が再び結ばれていく姿に感動が止まらない。
投稿元:
レビューを見る
加賀恭一郎シリーズだったのかな?
あえて避けてる(というか、後で全部まとめて読むつもりの)シリーズなので、ちょっと戸惑った。
松宮刑事の話だから、ちょっと違うって事にしておこう。
面白かった。
らしい感じというか。。
複雑な話だったけど、さらっと読めたし、どんどん引き込まれる感じで良かった。
読後感も良好。
***
「死んだ人のことなんか知らない。
あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。
どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。
閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。
捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。
災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。
容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。
投稿元:
レビューを見る
最近著者の作品には、子供がらみの物が多い。この本の事件も三つの家庭における子供を巡る事象から起こったものである。事件を捜査している警視庁捜査一課の加賀警部補のいとこ、松宮刑事にも、この捜査中に自身の出生にまつわる、驚きの事実に直面するが、それよりもやはり自由が丘のカフェ女店主刺殺事件における三組の家族が、徐々に繋がっていく過程と、真相に辿り着いていく松宮刑事の捜査状況が上手くできている。夫婦や親子の絆を考えさせられる話であった。
投稿元:
レビューを見る
テーマといい、ひとつひとつパズルのピースがはまっていく感じといい、希望の持てるキレイな終わり方といい、東野ワールド全開。
こんな事あるかーい!とも思うけど、実際あり得ないことが起こるのも現実だから。
でも私だったら 娘にともしびノート見られるの絶対イヤだな。
投稿元:
レビューを見る
血の繋がりをパラレルワールドで繋いでいく。最初から最後まで飽きさせない。著者らしいとても読みごたえのある作品。
投稿元:
レビューを見る
厳密には加賀シリーズではないのだろうが、
再び加賀さんが登場するとは何とも嬉しい誤算だった。
事件の犯人探しよりも、その背景にあるそれぞれの事情に重きを置いた作品。
家族の在り方を中心に、不妊治療やLGBTなど、色々な要素が盛り込まれている。
人間関係がなかなか複雑な為、一気に読んで正解だった。
これから松宮シリーズとして、加賀さんがちょくちょく登場してくれたら嬉しいなぁ〜。
投稿元:
レビューを見る
書店店頭で売ってたので、早速読みました。最初にバラバラなそれぞれの話が最後に繋がってくる。意外な事もあり、大変面白かった
投稿元:
レビューを見る
帯には特に書いていなかったですが、
読み進めていたら加賀恭一郎のシリーズでした。
加賀本人ではなく、松宮修平の出生について描かれています。
今回は親子の絆、家族の絆がテーマとなり、
その中でも女性が子供を生むということに関しての
テーマが特に強く描かれていると思います。
特に印象的だったのが
女・・・母親は厚かましくて勝手なの。
元々はどこの誰の受精卵だろうが、
自分が生んだ以上は自分の子供だとしか思えない。
遺伝子なんて関係ない。
という心強い断言でした。
これが女性の子供を生むということと、
母親になるという覚悟だと思えました。
登場人物が多すぎて頭を整理しながら読み進めないと、
松宮の出生のことと事件にまつわる人間関係が
混ざってしまうので少し混乱気味でした。
松宮がいつだか加賀に言われた言葉
自分の勘が外れていることに気が付いかず、
的外れな捜査に固執する刑事は優秀とはいえないが、
少しばかり思惑通りに行かないからいって、
すぐに勘が外れたと決めつける刑事も大したことはない。
といった言葉が印象的で、
今回は松宮の刑事としての成長ぶりがかなり伺えました。
この作品のタイトルにもあるように
糸とは・・・
たとえ会えなくても、自分にとって大切な人間と見えない糸で
繋がっていると思えたら、それだけで幸せだって。
その糸がどんなに長くても希望を持てるって。
だから死ぬまえ、その糸は離さない。
というこの言葉で全て表現されていると思います。
そしてこの糸は誰にでも繋がっているので、
この糸を時には自分で確認をして、
そして感謝をしつつ、命の重さを大事にしたいと思いました。
家族の絆だけでなく、体外受精、取り違え、同性愛などと
現代的要素もたっぷりと織り交ぜながらストーリーが展開されていくので
とても読み応えがあり心が揺さぶれ胸が熱くなりました。
男性よりも女性の方に多く読まれると良いと思います。
今回も東野さんの作品らしく裏切ることなく、
たっぷりと楽しめた作品です。
加賀シリーズは一応終わりという形になっていますが、
スピンオフとしてこれも映像化されたら面白いと思うので、
いつかその時が来るのを楽しみにしたいと思います。
投稿元:
レビューを見る
最初に各プロローグが話されて、事件が発生したのちにそれぞれのエピソードが繋がっていく感覚は「新参者」に似た印象だった。東野圭吾作品に登場していた人物が出てきた時ははとても気分が高揚し楽しく読めた。医療ミスよって生まれた答えの無い問題に対する向き合い方について考えさせられ勉強になる部分も多かった。事件に関わる者たちは次のステップへと向かう終わり方ではあったが、物語が終わった時点では関係者は報われないものが多く、やはり悲しい事件であった印象が大きい。
投稿元:
レビューを見る
登場人物それぞれの
愛する人への想いが溢れている作品だったとおもいます(^^)
意外な真相が隠されていた部分もあり
面白かったです!
最後まで飽きず一気読みしましたー!
投稿元:
レビューを見る
一気読み。不妊治療や同性愛とか、内容がすごく現代的だけど、一方で松宮さんの出生ともうまく絡み合ってて、この構想いつからしてたの??と驚き。加賀さんが出てきたのも嬉しい。またこの2人が出てくる話が読みたい。
投稿元:
レビューを見る
『祈りの幕が下りる時』から約6年。加賀恭一郎の名を、再び聞く日が来るとは思っていなかった。ただし、現在の恭一郎は警視庁捜査一課に異動しており、今回の事件では捜査本部のデスクという立場のため、自ら動く場面は少ない。
本作は、恭一郎の従兄弟であり、同じ捜査一課所属の松宮脩平が主役を担う。衝撃的な序章から一気に駆け抜ける。過去の加賀シリーズは、家族をテーマにした作品が多かった。本作も然り。シリーズの王道的作品と言えるだろう。
カフェを経営する女性が殺害された。刑事に予断は禁物だが、誰に聞いても悪い評判は出てこない。女性のかつての夫と、ある常連客の男性が、何らかの事情を知っていそうなのだが…。地道に調べていくと、複雑な背景が浮かび上がってくる。
一つではない家族の形と、幸せの形。それぞれに翻弄された家族。序章との繋がりが判明すると、愕然とさせられる。こんな運命があってよいものか。それでも悩みながら懸命に生きる。捜査上必要とはいえ、警察に暴く権利はあるのか。
実は、恭一郎がちゃっかり動き、早い段階で犯人は確保される。その後、動機や背景の追及にページ数が費やされる構成は、シリーズ屈指の傑作『悪意』を彷彿とさせる。本来、接点はないはずだった犯人。この犯人の半生だけでも1冊の作品が書けそうなのに、実に贅沢なネタの使い方ではないか。
事件と並行し、松宮の個人的事情も描かれるのだが、何それ聞いていないし。加賀家の事情も複雑だったが、松宮家の方がもっとびっくりだよ! しかし、松宮に連絡してきた金沢の家の方が、色々と複雑なのだった。誰が悪いということはない。一つ言えるのは、母は強い。そして父は強い。自分はこれほど強くはなれない。
去年はガリレオシリーズも動き出したが、本作は加賀シリーズ再始動と思ってよいのだろうか。いや、松宮シリーズかな。前作までは、押しの強い恭一郎に隠れがちだった松宮だが、やはり同じ血が流れている。捜査陣に彼がいなければ、もっと有耶無耶に処理されていただろう。
投稿元:
レビューを見る
閑静な住宅街のカフェの女性オーナーの殺人事件には、様々な運命を抱えた人達の人生がありました。最後に泣かせます。
投稿元:
レビューを見る
加賀恭一郎シリーズとは言ってもメインは従兄弟ですか、要所要所で活躍。
様々な要素が盛り沢山という感じで、人の生き様って深いなあって。みんな波乱万丈な人生を生きている。ちょっとだけ出てきた人もたくさんのものを抱えて生きてきたみたいなことをすごく感じた。
最初の数ページだけでも泣けるのに。