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「横綱本」と帯には書いている。困難ケースを「横綱」にしてしまうのは、こちら側の対応いかんであるということを喝破される。精神科訪問看護での「技」と「型」を様々な工夫でまとめられた、いわゆるコツ本である。明日からの現場でもすぐに活かせるコツが満載で、具体的な事例も通じて記載されているので、読みやすく納得しやすい。精神科訪問に関わっている職種は必読と感じる。一つ突っ込むと、このコツが、どの様な文献で学んできたか、また試行錯誤の過程などを、もう少し述べてくれると花丸満点と思われる。参考文献の記載がないのも残念である。
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《父性愛が自立に必要》
精神障がい者の支援、特に地域で暮らす人達に必要なのは、自立できるようになるための「父性愛」が必要。
手取り足取り手伝ったり、要望を叶える「母性愛」ではなく、ちょっと先の未来を見つつ、できることを増やす、取り戻すためには、距離感を持つことが自立支援には必要だ。
日常の支援場面で母性を使うか、父性を使うかを使い分けているかもしれない。時には母性で「支援したつもり」になってしまうこともある。
より自分らしく生きてもらえるように、より良い支援を続ける。そのために読み直したい。
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支援というかかわり方。これを読んだことで、家族としての支援とのかかわりがかなり楽になった気がする。切り分けを向こうはこう考えているんだな、という。自立に向けた支援。死んでいくためではない。
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徹底的に自分が解決の主体と意識してもらい、代理行為をしない。代理行為は支援者に支援している感を与えるが、利用者の主体性を削ぎ、クレームを言う人をエスカレートさせる。
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精神科の訪問介護における対応の難しい”横綱級”の事例への対応方法について記載された本です。
豊富な事例と合わせて「やってしまいがちな対応」も合わせて記載されており、実際に採用する対応もどのような考えに基づいているかが明記されていて納得感があります。
中には突き放しているかのように感じる対応もありますが、数々の訪問看護の経験から導かれたものであり、説明を理解した後はとても納得がいきました。
人とのコミュニケーションについて見直したいことがあり手に取りましたが、非常に多くの学びを得ることができた一冊でした。
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”横綱級”困難事例に実際に直面した当事者(私は血族ではないです)が読んでも、まだまだこのような事例を持った人の介護を経験した人は少ないんだろうな~というのが実感です。
そもそも、”横綱級”である面倒な利用者(要介護者)だということを本当のところで理解できず、初動の悪さから介護問題が大きくなることもたくさんあるのではないか?と思います。だからと言って、こんなにも面倒な(!)人を支援している方たちを責めることもできないと思います。
世の中「どうしようもなさすぎるケース」もあることを知ってほしいと思います。(とにかく周りの家族も支援者の方たちも、面倒な人のせいで壊れちゃだめで、多人数で関わることが一番大事!)
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技1
「訪問看護の説明に来た」ことを明確に説明
何のために私がここに来たか伝える
技2
なぜ面接を受けようと思ったのかを尋ねる
拒否されても目の前の本人と付き合った事実がある
「なぜ今日、訪問看護の話を聞いてみようと思ったのですか?」
技3
周りの人がなぜ訪問看護を勧めたのか考えてもらう
「主治医から家族から勧められた」
「訪問看護受けないと入院といわれた」
そのままを受け止めると主体性が失われる
「なぜ周りの人が勧めていると思いますか?」
「周りの人が勧めた結果、あなたが面接を受けようお思った理由は何でしょうか?」
本人の言葉と主体性を立ち上げる
技4
病名、症状として捉えていること、治療を聞く
自分をどう捉えているのかを知る
本人の語った症状を幻聴、妄想、躁状態などと勝手に言い換えてはいけない
本人の言葉をそのまま使い共有!
アセスメントではなくワードを使う
その上で
「治療に関してどのように感じているか」
本人の考えに沿って対話
技5
症状として捉えていること、生活の困りごとに分けて聞く
こちらから見える事と本人の困りごとと捉えている事は違う
技6
入院までのプロセスを聞く
本人が事実を、どう捉えているのか知る
次に、「生活の中で普段はやれるけれども、調子が良くない時はやれななることはどのようなことでしたか?」
入院前の生活を確認
生活の支障を聞く
技7
生活への支障を、紙に書いていく
一緒に考えサインに気づく
どのように対処すると効果があるのか一緒に見つけていく
技8
生活の支障にどう対処してきたのかを聞く
「生活への支障が現れた時はどのような生活を送っていましたか?」
「どのように時間をやり過ごしていたのか」
その対処が本人の希望き、つながる対処として機能しているか
技9
生活の中で楽しみに感じる行動を聞く
調子が良い時は楽しみに感じる行動
希望にベクトルを向けた活動が増えていく
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精神疾患をもつ人を、病院でない所で支援するときにまず読む本 "横綱級"困難事例にしない技と型。小瀬古伸幸先生の著書。精神科病院で働かれたご経験をお持ちで精神科認定看護師である小瀬古伸幸先生だからこその説得力がある内容。精神疾患をもつ人を病院でない所で支援することはとても崇高なことだけれど、"横綱級"困難事例になってしまっては身も心もぼろぼろになってしまう。そうなる前に学ぶべきことは学ばないと不幸になるから。
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精神科訪問看護としての役割が整理されていて、事例を通して地域支援のヒントもたくさん書かれています。「どうしてそうするか」の説明を省かず丁寧にすることが、自立支援に繋がると改めて感じます。
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病院と自立の中間にいるグレーゾーンの方々の生活支援の仕事を始めましたが、右も左も分からず振り回されてばかりの状態。この本で当事者にいかに自分に責任を持って暮らしていけるようになってもらうかが大事で、そこを事例により具体的にどう導いていったらいいのか知ることができました。久しぶりに何度も読み返したい本に出会いました。ありがとうございます。
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とても分かりやすくて参考になりました。
自立した生活は、自己決定、自己責任から成り立つことを利用者に理解できるように支援することが大切だということがよくわかりました。
助けてあげなければ、、といった温情主義では、本当の自立支援にはならない。障害と向き合いながら、その人らしく生きる術を教育的視点で支えることが支援者の仕事なのだと思いました。
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相手に主体性を持たせるための、言葉の使い方が大切だということを感じました。利用者が支援を自ら"利用"して、自立した生活を送れるようにすることを利用者と一緒に考えるという内容。また、実践例は11つ紹介されていた。
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横綱級困難ケースへの対応の技と型を学べる良い本だと思ったので、実践していくために何度も読み返してみようと思った。本人が主体性を持てるような支援をすることで、ご自身の行動に責任を持てるようになり、その責任の中での自由を享受できるようになると思う。こういう責任の中での自由を持つことこそ、自分の人生を自分でコントロールし、生きている感覚につながると思った。
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オープンダイアローグをベースに持ちながら読むと、だいたい「そうだよねー」たまに「やっぱり医療化からは抜け出せないのかなあ」という感じ。しかし経験の中から帰納的に“大事なところ”をまとめあげて一本筋を通したことはすごい業績だ。
そして、自分がこういうふうにするかしないかという立場から離れ、地域のリソースの一つとして見る立場に立つと、こんな訪看ステーションがあったらどんなに心強いだろうと思う。支援にはいろいろなバリエーションはあってよいし、この支援が有益な患者さんはたくさんいるだろう。「本人主体」「自立をサポートする」という基本は、支援者を信頼するための試金石にもなる。
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訪問看護向けの本だけど、援助職の人全員が役立つ内容だと思う。相手にyesという答えをしてもらうような質問は忘れがちなので心がけたい。