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星海社のクトゥルー翻訳も第4巻。最初の1巻が出た時は、まさか、こんなに長く続くとは思ってもみなかった……。
星海社版の新訳の特徴は、図版や註といった資料的な部分が充実していることで、こういうところは巻数を重ねるごとに価値が高まると思うので、ここまで来たら、星海社版のラヴクラフト全集が完成するまで刊行して欲しいw
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ドリーム・ランドはどうも取っつきにくいイメージがあるけれど,この本は地図と注釈があってとても理解がすすむ.
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クトゥルー神話、大昔に栗本薫の『魔界水滸伝』を読んで以来、興味を持ち、そのままラヴクラフトのクトゥルーに入れ込んできました。原書はもちろん全ての訳者のヴァージョンも読みたい派です。この森瀬バージョン非常に良いです。痒い所に手が届く感じ。文庫化もしてほしいです。
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クトゥルフ神話の世界でよく存在をほのめかされているドリームランドがどんな場所なのかを知りたくて手に取った。
表題作「未知なるカダスを夢に求めて」と、この本を締めくくるタイトルである「銀の鍵の門を抜けて」は、クトゥルフ神話に造詣が深い人であれば特に楽しめるのではないかと思う。
「未知なるカダスを夢に求めて」は主人公のランドルフ・カーターが夢に見た壮麗な風景をドリームランドの中に求め旅をする冒険譚だ。
読めばドリームランドの各地を共に旅する気分で様々なクリーチャーたちとの駆け引きを楽しむことができる。ニャン
「銀の鍵の門を抜けて」は構成と設定、またその描写においてこの本の中で最も好きなタイトルだ。
特に現在、過去、未来の解釈が非常に面白い。
それも前の方に収録されている作品群ありきだと思うため、この本は頭から順番に読んでいくことをおすすめする。
最もコズミックホラーを感じる一編。
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4集は、クトゥルー神話とは別にラヴクラフトが考案したもう一つの世界、後に「ドリーム・サイクル」と呼ばれる世界観に統合されるものを舞台やネタにした作品を収録。全体的にクトゥルー神話と比べてファンタジー色が強く、異世界転生モノの源流の一つであろう「異世界への転移」という展開や、現実とうまく折り合えない夢見人(ドリーマー)である登場人物のキャラクターも含めて中学生・高校生でも抵抗感少なく読めると思う。
そして、クトゥルフ神話とドリーム・サイクルの世界観を統合した、前期ラヴクラフト神話の集大成とも言うべきファンタジー大作『未知なるカダスを夢に求めて』。夢の世界で苦しみながらも自由に大冒険を繰り広げるというヤングアダルト的なその内容は、ラヴクラフトの当時の状況を知ると、以前の苦境から解放されたであろう彼の心境を表していると、どうしても勘ぐってしまう。
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何で読んだかは忘れたが、オモシロイと思ったので以下引用。
「ランドルフ・カーターはアザトースの分身でもある。夢を見続ける者から分かれた存在ゆえ、夢に惹かれやすく、またドリームランドへとたどり着ける力を持つのだ。カーターが暗黒の王の目論見通りに接触していれば、アザトースは目覚めたという憶測もある。カーターのような夢見人(ドリーマー)は他にもいて、邪神たちは常に彼らを見張り、彼らを通じて現世に再臨しようと目論んでいる。かつてゴードンという夢見人を通じて、闇の魔神ナイアルラトホテップが現世に再臨しようとしていたように。」
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新約シリーズでもラブクラフト作品はもって回った言い回しが多く難解でうまく楽しめない印象があったが、短編の多い本作では短くわかりやすくまとまった作品が多く、楽しむことができた。
また、表題作も夢の世界の冒険譚であり、長さはあるものの娯楽として楽しめた。