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面白い。伝統と思ってたものが、近代企業の販売戦略っていう「サンタクロースが赤い」パターンを次々紹介している。しきたりに対する考えも変わる?
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日本人が「しきたり」と思っている行事には、ごく最近生み出されたものが少なくない。私たちは「しきたり」とどう向き合うべきか。
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意外に何故そのしきたりが存在しているのか、何故続いているのか分からないしきたりも存在する。
商業主義から生まれたしきたりも、そこそこあるようだ。
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しきたりは変わるし、意外と新しい。サンタクロースはキリスト教とは無関係。恵方巻きは企業戦略。二礼二拍手一礼は決して正式な作法ではない。
学者さんらしく小説や俳句などから用例を検証して考察してある。
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いつのまにやら「二礼二拍手一礼」とやらをみんながやるようになって、神社の参拝にやたらと時間がかかるようになった。そんなことは昔はやってなかったのに、いつのまにやら伝統とか正式にはこうだとかいう顔をするようになった。あほくせ、と思っていたが、島田裕巳がちゃんと解説してくれていて、清々した。要するにコレ「神社本庁」が広めている似非マナーじゃないか。神社本庁といえば神道政治連盟を関連団体に持ち、自民党の議員にも大きな影響力がある宗教団体。そしてこいつらの主張と言えば、天皇男系維持、東京裁判の否定、夫婦別姓反対といった「反動的」なやつばかり。神社本庁系の神社には賽銭だってビタイチ払いたくない自分にとっては、たいへんすっきり。「江戸しぐさ」しかり、こういうのにうかうかと乗せられないようにしないといかんなと。ほかにも、初詣は鉄道会社の発明だったとか、墓参りはマイカーが生んだとか、クリスマスはキリスト教の行事じゃなくインドやイランで栄えたミトラス教の祭日がとりこまれれたものだったとか、除夜の鐘はラジオ以降だとか、なかなか興味深いエピソードが紹介されている。