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もしかして翻訳のせい?っていう部分も多少はあるかもしれないけど、サクサク読めすぎてもの足りなかった。アイスランドの厳しい自然の残酷な美とか登場人物の哀しみとか、もっとエモーショナルに描写してほしかった。
筋書きについては、メインで進行する事件がミステリとして引きが弱い。犯人の動機も陳腐。
明かされていく主人公の過去は確かにドラマチックだけど、メインの事件と共鳴するっていう感じでもなかったし。
三部作の一作目らしいけど、次作以降は読まないかな。。
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数日間の叙述が寒々しさをどんどん高めて行き、とてつもない閉塞感を募らせていく。何処までが現実なのか、どれが今の状況なのか・・並行して走る3本の線が どう収斂するのか、読むほうも幻惑されて行く。
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定年間際や定年後の刑事を描く物語というのは特に珍しくはないが、意に反し早期退職を迫られ良かれと思ったことが裏目に出て焦るあまりに墓穴を掘るという不幸の連続にはサラリーマンの読者であれば身につまされること請け合います。アイスランド語の原著の英訳本から翻訳しているので本当のところはどうなのか判らないが、陰々滅々だといえなくもない話なのに日本語訳では小学生にでも読めそうな拍子抜けするほど平易な文章なのが「いとをかし」
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2022/3/26読了。北欧ミステリ。ここには美しく厳しい自然と、そこに呼応するかのような美しくも残忍な事件の影が存在します。女性刑事フルダシリーズ第1作目。
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舞台はアイスランド。
65歳の女性の警部が退職を迫られ、最後に未解決事件に手をつける。
難民許可を待つロシア人女性の自殺事件。殺人事件として追い始めると、売春容疑が出てくる。入国審査を担当する弁護士、ロシア語通訳、輸入業者と関係者はいるが決め手に欠く。
彼女の人生の闇と共に謎が解けてくる。
私小説的なサスペンス。
アイスランドの風景が新鮮で面白い。
ストーリーは進み方も嫌な終わり方も、好きじゃない。
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謎解きは面白くテンポも良い。そして、あっと驚く結末。
充分に読み応え有り。
でも、作者の書きたかったのは、主人公の生い立ち、苦悩、苦境、孤独などなど、
どこ切っても辛く悲しく、そして憤り。
こうまで辛い人生でも刑事として自分なりの正義を貫こうとする姿勢は、立派だけど作者は更に捻りをいれてくる。
正義って見方によって、悪にでもなるし、悪い事をすれば、災厄が自分に返って来る
なんて、説教臭いけど、いわゆる因果応報ってことだね。
衝撃的なラストも、僕に皮肉が強すぎて、まるでコメディのように思えて、不謹慎だけど笑ってしまった。
ともかく、すげぇ~と思わせる作品だった。