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久しぶりのシリーズ新作、って11年ぶりかぁ。お菓子にかかわる日常の謎、連作。楽しかった。この著者にときどきあるダークな面もなく、ただ気楽に味わえた。あんまり重いものより、気軽に日常の謎を楽しみたいときに最適な感じ。このシリーズ、また出してほしいけど、その前にこれまでの話を読み返すのもいいかな。
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11年ぶりなのに、いい意味で変わりがない。
刊行が続いてるシリーズのようにすんなり作品世界に入れる。
しかし冬季限定はまだなのか。
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懐かしの小市民シリーズ、安定の面白さです
短編集ですが、話は微妙につながっており連作短編て感じ
次は冬季限定を早めにお願いします。。
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久しぶりの小市民シリーズ!めっちゃ嬉しいですね、まだ高校生やってたんですね、この二人。
本作は一部登場人物が共通する連作短編です。4つの短編それぞれにスイーツが登場する構成なので、いつもより読んでてお腹が空きます。少しほろ苦い作風が魅力のシリーズですが、今作は短編ということもあってかいつもより会話がコメディタッチでテンポもよく読みやすかったです。伯林あんぱんとか花府シュークリームのラストがめっちゃ可愛いくて好きでした、冬季楽しみに待ってます。
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ここにあるべきではない四番目のマカロンの謎、マスタードが入った当たりのあげパンの行方。なぜかスイーツがらみの謎に巻き込まれがちな、小鳩君と小佐内さんの探偵行。「小佐内先輩が拉致されました!」「えっ、また?」お待たせしました、日々つつましく小市民を目指す、あの互恵関係のふたりが帰ってきます。人気シリーズ11年ぶりの最新刊、書き下ろし「花府シュークリームの謎」を含めた番外短編集。四編収録。
雑誌は全部買っていたのでもう11年もたつの!?とびっくり。短編集ですが3編はリンクしていてまとまりがある印象。どれも面白かった~~!小佐内さん可愛いよおお!!一番好きだったのは書き下ろしかな。こういう複雑でビターな感情を描くのが米澤先生の真骨頂だと思っているので。そういう意味ではマカロンも闇属性あるけど。小鳩くん小佐内さんのタッグが光る場面もあったし、表紙も可愛くて大好きな小市民シリーズですが、冬期限定もまだかなああーー。早くも待ち遠しいですが、それでも首を長くしてずっと待っていようと思える作品。
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うん。満足!!
実に11年振りの小市民シリーズ。
若干もう出ないのでは?なんて、疑っていましたごめんなさい。
次(冬期)が最終巻かな。その前にほのぼのしたのが読めてよかった。
次がいつなのか分からないので大事に読みました(笑)
個人的に面白かった会話は
『「あったかそうだね」
見たままの感想を言うと、小佐内さんはマフラーに埋も
れた首を傾げ、
「え?冬だもの、寒いよ」
と言った。』
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11年ぶりの新作。あまりにも前に読んだので、前巻までの内容は正直忘れてしまっていた。けど、読み進めていく内に小佐内さんと小鳩くんのキャラクターを思い出して来た。
新キャラの古城ちゃんが良い。小佐内さんと小鳩くんの側にいると純粋無垢さが際立つというか(笑)良い子だなぁと思うし、お父さんが不倫してた事実は今後も知らないでいて欲しい。知らなくて良いことなんてたくさんあるから。
最後の章で古城ちゃんが理不尽な目に遭って可哀想だった。けど、それが瑠璃子と和解の一歩を踏み出すきっかけになったなら、結果オーライかな?瑠璃子は良い人そうだけど、いかんせん不倫してた女だからなぁと思うとモヤモヤするものがある^^;
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小市民の星を目指す小鳩くんと甘いものに目がない小佐内さんのスイーツ巡り兼日常の謎シリーズ、なんと11年ぶりの新刊だそうで、一番驚いたのはそこかもしれない、ですね…いつの間にそんな。
ただ時間が経ったからといっても独特の感性とポリシーで普通の高校生らしさを追求する二人にはまったく古さは感じられません。それは彼らがちょっと変わっているから、というだけでなく、少しばかりの時間に左右されないしっかりとしたスタンスのあるキャラクタだからかな、と思ったりします。
展開するひとひねりある物語も作者らしいシニカルさが添えられていてしっかりと楽しめます。見た目はかわいらしい甘味のようで、中身はしっかりとビターな苦味が含まれている。打算もあれば悪意もある現実から目をそらさず、それでも表面的には清く正しく小市民を目指していこうという決意の行く末を見守るばかりです。
とはいえ、今回一番好きなのは比較的平和なお話、「伯林あげぱんの謎」です。当人には災難でしたが、ある意味とてもロマンティック(?)な絵面と起こったことのギャップのひねり具合がとても好きでした。
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ただ美味しいお菓子を食べに行くだけの二人の小市民的放課後に魅力的な不可能状況や不可解な現象を添えてくれる米澤さん。
小鳩くんの探偵的思考&嗜好も健在。
一見、犯人当てのような見た目だけどフーじゃなくてハウがベースっぽい「伯林あげぱんの謎」が私的ベスト。
毎回、犯人は割とどうでも良い感じなんだけど、たびたび味方なはずの小佐内さんがトリックメイカーなところもなんか不思議な個性で好き。
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小鳩くん、小佐内さん、おかえり! 「冬」ではないからかややあっさりした味わいだけど、軽く瑞々しい食感の中にほろ苦さが効く塩梅は11年経っても変わらず見事。何よりまたふたりに会えただけでもうれしいよ。
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11年ぶりの続編って!
読み進めるうちに
主人公2人の「あの感じ!」が蘇ってきた。
短編で読みやすく、
サクサク面白く読めた。
タイトルに『冬季限定』がないのはなんでだろう?
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このシリーズはそれほど好きでもなかったけど、今回は洒落た感じでよかった。新たな登場人物パティシエの娘に関わる四つの謎。
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【一言感想】
シリーズ11年ぶりの新作ということを感じさせない安定したデキの日常の謎系ミステリ。「夏限定」や「秋限定」ほどのブラックさはないが,米澤穂信が画く短編小説の旨さを堪能できる。
【感想】
小市民シリーズの第4弾。「春期限定」,「夏期限定」,「秋期限定」と続いて,第4弾は「冬期限定」ではなく「巴里マカロンの謎」。これはシリーズを4作で終わらせないという意図か。
「夏期限定トロピカルカフェ事件」と「秋期限定栗きんとん事件」は長編だったが,「巴里マカロンの謎」は,「春期限定「いちごタルト事件」と同様の短編集になっている。
「小市民」シリーズは,タイトルや装丁は軽い雰囲気だが,米澤穂信の他の作品同様,内容は黒い部分がある。「夏期限定トロピカルカフェ事件」と「秋季限定栗きんとん事件」は,特にブラックなテイストに溢れていた。「巴里マカロン事件」は,短編集ということもあってブラック要素は薄めだが,それでもブラックな要素はある。個別の作品の感想は以下のとおり。派手さはなく,どれもよくできた短編。強いてあげるならベストは「読者への挑戦」のようなものまである「伯林揚げパンの謎」。夜寝る前にちょっと読んだり,通勤のお供には最適だろう。
○ 巴里マカロンの謎
主人公小鳩常悟朗は,互恵関係にある小佐内ゆきに誘われて名古屋にあるパティスリー・コギ・アネックス・ルリコに行き,新作マカロンを食べる。小山内さんは3つのマカロンを頼んだが,出てきたのは4つのマカロン。増えたマカロンの中には指輪が入っていた。
小鳩くんと小山内さんは観察と推理の上,指輪の送り主はパティスリー・コギの創始者古城春臣と推理。マカロンを増やした犯人は誰か。
犯人はお店にいた古白春臣の中学三年生の娘,古城秋桜。母親が亡くなってすぐに,「パティスリー・コギ・アネックス・ルリコ」という店を作り,田坂瑠璃子に指輪を送ろうとした父に腹を立て,店を潰し,父に恥をかかそうとして犯行に及んだ。
どのマカロンが増えたのか,犯人は誰かといった点についての推理の進め方は地味ながら堅実で論理的。派手さはないがよくできた一品
○ 紐育チーズケーキの謎
小鳩くんは,小山内さんに誘われて礼智中学校の文化祭に行く。礼智中学校は古城秋桜が通う中学校。小山内さんは,「巴里マカロンの謎」で古城秋桜と知り合いになり,慕われていた。礼智中学校はスポーツが盛んな中学校だという伏線をさりげなく張りつつ,中学校へ。小山内さんは,過度に自分を慕ってくる古城秋桜に「自分には自分の世界がある」ということを見せつけるために小鳩くんを連れて文化祭に来ていた。
小鳩くんはいったん小山内さんと別れて,立体迷路など礼智中学校の文化祭を堪能する。そして,小山内さんが何者かに連れていかれる現場を目撃する。一緒にいた古城秋桜に話を聞くと,どうやら小山内さんは,トラブルに巻き込まれ,その騒ぎの中でCDが無くなってしまったらしい。小鳩くんは,そのCDがどこに消えたのかを推理する。小山内さんはとっさにボンファイヤーの中にCDを隠した。マシュマロの箱を防火バケツに沈めて水を汲んで,���このCDを沈め,火の中に入れた。
CDの中に入っていたのは柔道部の練習風景。厳しい練習の中でけが人が出たシーン。小山内ゆきは県外の高校生であることを示して柔道部員から解放された。CDとデータはコンピュータ部に残す。小山内ゆきはコンピュータ部がネットに柔道部の動画を流すのではないかと予測していた。
探しものを意外な場所に隠すという短編の王道のような作品。しかし,これも地味な一品である。デキは悪くないが派手さはない。この短編集全体の特徴でもある。
○ 伯林あげぱんの謎
新聞部,堂島健吾,真木島,杉,ベルリーナ・プファンクーヘン(ドイツ風の揚げパン)
これぞ,日常の謎ともいえる作品。この短編で小鳩君が挑む謎は,「誰がマスタード入りの揚げパンを食べたのか。」である。実際には,ドイツ風揚げパンに入っていたのはマスタードではなく,タバスコ。それも,食べて無反応だったというのは考えがたい辛さのタバスコだった。
なんとなく,本格ミステリのパロディのようなイメージの作品。冒頭部分で,タバスコ入りのドイツ風揚げパンを食べた真犯人である小山内さんを登場させ,終盤では,「期待していた材料はすべて集まった。タバスコ入り揚げパンを食べたのは誰か?」といった「読者への挑戦」ともいえる描写をしている。こういう企みが微笑ましく思わせる一篇に仕上がっている。
短編としての仕掛けは,日常の謎系のミステリではよくあるもの。誰もタバスコ入りの揚げパンを食べていないという不思議な現象の裏にある真相は,揚げパンは5つあったという点と,それを食べることができる外部の人間はいなかったはずという思い込み。これを小鳩くんは解決編で推理する。
小市民シリーズでよくある,高校生のプライドが原因である「言わなかったこと」や「勘違い」があり,揚げパンが5つあったことと,その揚げパンが新聞部が実施していたアンケートのお礼として外部の人に勧めていたお菓子に紛れていたことが分かる。こうなると真相は明らか。外部の人が食べていたのだ。そして,その外部の人が小山内さんだったというオチ。
まるでよくできた落語のような話である。小市民シリーズらしい一篇ともいえる。この短編集ではベストのデキだろう。
◯ 花府シュークリームの謎
冒頭の何気ないやり取りの中に隠された伏線をきっちり回収するという,日常の謎系のミステリのテンプレートのような作品である。その伏線というのは,小鳩くんと小山内さんがお汁粉を食べ,1年前の出来事を振り返りながら,名古屋の「オルカ」というミニコミ誌の内容について語るところ。3年連続でランキング1位だったマロニエ・シャンという店が,ランキング1位の座をパティスリー・コギに奪われたという部分である。
この短編で小鳩くんと小山内さんが挑む謎は,古城秋桜が無実の飲酒の罪で停学になってしまった事件が,誰の犯行か解き明かすというもの。証拠となる写真が存在するが,その写真は偽造。同じタイミングで停学になった三人の女子生徒の一人栃野みおのあだ名が「マロ」であることを手掛かりに,小鳩くんが栃野みおとマロニエ・シャンの関係を解き明かして,犯行を暴く。
ミスディレクションとなるような伏線が存在せず,栃野みおのあだ名が「マロ」であることとマロニエ・シャンの関係には気付きやすい。そう言った意味では意外性はそれほどでもない。しかし,序盤の何気ないやり取りが真相につながっているという構成がシンプルで分りやすい。登場人物も少なく,無駄な描写がない端正なミステリ。傑作とはいえないが,日常の謎系のミステリのテンプレート的な作品として,それなりに楽しめる一品
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米澤穂信の小市民シリーズ、11年振り?の最新作!
今回も小山内さんに振り回され、スイーツ探訪を起点に日常の謎を解く羽目になってしまう小鳩常悟朗君の活躍を描いています。久々に小鳩:小山内コンビの妙を堪能しました。
古典部シリーズもですが、彼らはいつまで高校生なんだろう・・・
ちなみに・・
「巴里」と「紐育」は知ってましたが「伯林」と「花府」は読めませんでした(^_^;)
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シリーズと知らずに購入したがこれまでの話を読んでいなくとも楽しめた。ほんわかした優しい雰囲気の謎解き掌篇集。