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全てを覆い尽くすような大きな波もたった一粒の水からはじまる。
個人のパワーが世の中を動かすことは昔からあったがSNSがある今はその実現の可能性がとても高まっている。
題材は面白いけど内容の目新しさばかりなかった。
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生い立ちなどから来るその人にしかないものを活かし、行動を起こし仲間を集め活動を大きくしていくこと。 最初は自分のブランド化のようなものと思ったが、本文でも冒頭で述べられるようにそれとは異なる新たな概念。その思いは、本書を読み進める中で実感していった。
紹介される具体的なエピソードは、スケールが大きいと感じるものが多く、人によっては面食らうかもしれない。丁寧に書いてあるが、自分もちょっと圧倒された。ボーイスカウト経験のある自分もLGBT対応のことは初耳だったし、スリランカの話も驚くばかり。
大事なのは、こういう凄いことをやらないといけないではなく、まずは自分のONLYNESSに気付き、動くことなのかと思う。
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「オンリーネス」は、他人とは異なる個性を最大限の強みにしようとする著者の造語。
読む前は、組織の中で個性を活かす働き方、個性の磨き方、といった内容を想像していましたが、全く異なり、少し残念な印象でした。様々なところで、周りからの圧力や偏見に負けずに逆境を克服した物語を交え、個性の見つけ方に始まり、目標を実現するための組織の作り方へと展開します。一つひとつの物語としては、これまで知ることのなかった貴重な内容ですので、読み物としては面白いと思いますが、特に目新しい内容がない印象が残ってしまいました。
▼オンリーネス(onlyness)一人ひとりの「オンリー」こそが強みなのだというアイディア
▼出自は、私たちが受け継ぐ遺産の一部だ。だからといって、過去にしばられるというわけではない。育った環境は、その人がなにに気づき、なにに反応するかに影響を及ぼすのだ。その積み重ねで、いまの自分という人間が形成される。
▼「ブランド」と「オンリーネス」は、目指すところもまったく違う。ブランディングが目指すのは、「自分の価値」とはなにかを定義すること。いっぽう、オンリーネスの目標の核にあるのは「関係性」だ。
▼研究によれば、少数派の割合がグループの30%に達すると、「異質なよそ者」というレッテルを貼られなくなり、個人の価値を尊重されるようになる。
▼自分だけの目標の見つけ方
①大切なものに気づくこと
②ありのままの自分を表現すべく行動を起こすこと
③他人と自分を比較して畏縮しないこと
<目次>
1章 権力も立場も関係ない時代
パート1 自分の個性をいかす
―自分が大切にしているものに気づく
2章 自分の居場所をつくる
3章 目標を見つける
パート2 仲間の見つけ方
―人間関係のパワーを変える
4章 「自分の同類」を見つける
5章 共通点ではなく、「共通の目標」をもつ
6章 信頼で集団の力を最大化する
パート3 変化を起こす
―共通の目標をもち、一体となる
7章 無関心な人を引き込むには
8章 集団のまとめ方
9章 人生で達成したいこととは?
10章 既存の枠に収まらないパワーを得るために
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良い話がいっぱいなんですよ。それは本当にそう。でも我が身を振り返ったとき、自分のオンリーネスってのが見当たらないことに愕然とするのです。自分の個性を活かして、目標を共有する仲間を見つけて、マジで世界を変える方法を本書は教えてくれるのだけど、その出発点である自分のアイデアが欠如してるのですね。う〜ん。
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「オンリーネス」とは著者の造語。権力も立場も関係なく、気持ちさえあれば誰でも世界を変えられるはずだ。
そして当然、年齢・性別・人種・金持ちかどうかなども全く関係がない。
綺麗ごとではなく、実際にたった1人の思いから世界を変えた事例を紹介している。
確かに「あの人は特別だから」とか、「自分にはそんな能力はない」とか思ってしまうのが普通だと思う。
果たしてそれでは、彼ら彼女らが最初から壮大な取り組みを考えて大きく実行していただろうか。
現状の社会課題に対して「どうしても克服したい」という燃えるような熱い思いは持っていたかもしれないが、最初の活動としては本当に極々身近なところから小さく始まったはずだ。
それがいつしか仲間が増え、その仲間が仲間を呼び、気が付いたら大きなムーブメントになっていただけではないだろうか。
そんな事例が本書の随所に書かれている。
つまり、強烈な熱い想いさえあれば、能力などは関係ないし、当然に特別な才能も人脈も必要ないということだ。
最初は小さく、ひたすら愚直に活動していれば、勝手に人脈などは付いてくるのかもしれない。
これからのAI時代において「人間は何をして生きていくべきか」という議論が様々されている。
人間の代わりにAIが仕事を行うようになっていく。
その中でも特に語られるのが「AIには出来なくて、人間だけが出来ること」についてだ。
これは当然の話で、今まで人間が行っていた仕事だって「これって機械化可能じゃないか?」というものについては、どんどん機械に置き換わってきた。
歴史をたどれば、まずは肉体労働から機械化が進んだと言える。
当たり前だが人力だけで巨大な建造物を作ることはできないし(何千年も前にピラミッドを作ったのはすごいと思うが)、そもそも人間の筋力を集めても、その力はたかが知れている。
科学技術の発展のお陰で人間の筋力は拡張された。
今では人間は宇宙にだって行けるようになった。
それが今度は「知識労働の機械化」が行われていくというだけだ。
よくよく考えると会社に行っても「ブルシットジョブ」を行うだけであれば、そんなものはAIに任せた方が精神衛生上も絶対に良いはずだ。
(AIが賢過ぎて、ブルシットジョブを「無駄」と判断して仕事してくれないかもしれない)
くだらないと思っているなら、尚更人間がその仕事にしがみつく理由が全くない。
そんなものはとっとと手放して、本書で語られるような社会課題の解決だったり、人間でしかできないことに邁進した方が絶対にいいだろう。
その方が社会のためにも地球のためにもなるし、当然自分のためにもプラスでしかないと思う。
人間とはそもそも社会的生き物なのだから、集団の中で孤立することを避けるようにできている。
「孤独では生きていない」ということが、本能的にプログラムされているのはしょうがないことなのだ。
だからブルシットジョブであっても、社会の中での自分の存在を肯定するためにも、捨てずに真面目に取り組まざるを得ない。
しかしながら時代はもうそんな時代ではない。
小さな集���から孤立すると生きていけなかったのは確かであるが、今ではSNSを通じて別のコミュニティを探すことは容易になった。
自分の価値観に合う、居心地のよい場所を探していけばよいだけだ。
だからこそ、我慢してくだらない仕事に従事し続ける必要は全くない。
「お金のために」という意見もあるかもしれないが、暮らしていける必要最低限のお金があれば、居心地の良い場所で暮らした方が絶対にいい。
それぐらいのお金は、今の日本で暮らす限りは何とかなりそうな気がしている。
今までの「こうでなければいけない」「この通りやらなくてはいけない」という先入観を越えていきたいところだ。
いや、越えていける力が我々にはすでに備わっているはずなのだ。
本書の中で、映画脚本の「BLACK LIST 2000」のエピソードについて考えさせられた。
考えてみれば自分自身も、今までの先入観や業界の慣習に気付かないまま囚われていたのだ。
世の中にある「純粋に面白い脚本」を探すことは、本当に意味があることだろう。
それが今までは映画制作業界とのコネクションを持ってなければ、日の目を見ることが出来なかったのだ。
その埋もれた才能を「BLACK LIST 2000」という仕組みを使って、見つけ出すことができるようになった。
ほんの小さな行動だったかもしれないが、賛同者が瞬く間に増えて、なんとアカデミー賞を受賞する作品のいくつかが「BLACK LIST 2000」で発掘された脚本ということだ。
今はSNSを通じて、思いが広がりやすくなっているのは間違いない。
これからの時代を生きるには、組織も肩書きも関係ない。
何も持っていない自分かもしれないが、熱い思いがあれば賛同者が繋がってくれるかもしれない。
まさに「これからのAI時代にどう生きるか」のヒントにもなり得る話であった。
人間の想像力は、テクノロジーを越えていける。
そして行動すれば、社会の見えない壁も越えていける。
自分自身が人生を主体的に生きていくために、ONLYNESSを活かしていきたい。
(2024/4/27土)