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「国民投票自体が事故」というパワーワードから始まり、あれもだめこれもだめで心が折れたメイ政権、未だ未知数のジョンソン政権、そしてイギリスEU読者の「「「まだ(交渉)終わらへんのかい!!!」」」が凝縮された一冊だった。
時期が時期なだけに生々しく、舞台裏を見せられたような感じ。
かく言うわたくしもこの1月末でようやくブレグジット成立というのを知らなくてまだ終わってなかったんか?!というところからのスタートだったので、国民投票以降のあれこれ、ドタバタ、イライラ、そりゃイライラするわ、勉強になりました。
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今年の1月末にEU離脱を果たしたイギリス。おそらくBrexit (EU離脱) についてまとまった最新の本。
2019年代のイギリス議会とEUの離脱交渉は混迷を極め、すこしニュースを見ていても、なかなかついていけなかったが、事実関係をかなり整理できたように思う。特に北アイルランド問題などは本書を読んでやっと理解できた気がする。自身の周りは、かなり左寄りのヨーロッパの学者が多いせいか、Brexitにことさら人文学的観点から反対する人が多かったが、本書は特に政治的な観点から、様々な政治模様を立体的に捉えており、自身の偏った見方を修正できたように思う。
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フライヤーで読書
ブレグジットについての知識があまりなかったので、
もう少し勉強が必要だなぁと感じた。
EU離脱は52対48という僅差で実現された。
EU離脱によってイギリスが混迷しているのは、
①イギリスがEU離脱の影響をしっかりと理解していなかった
②離脱交渉の目標がイギリス政権内で一致していなかった
③まともな交渉にならない絶対的条件を定めていたから。
イギリスは今までどっぷりEUにつかっていたので、
そんなにすぐに関係が切れるわけもなく、
その関係性の中で、主導権の手綱を手放してしまった。
イギリスがこのブレグジットで得たものはほとんどなく、
経済的損失は計り知れないものになっている。
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イギリスのEU離脱の話が持ち上がったとき、「親戚同士の内輪もめ。日本やEU以外の国にはたいして影響ないんじゃない?」くらいに思っていたのだが、考えを改めた。
というのも、21世紀に入ってからEUは米国や中国、ロシアに対峙する存在として存在感を増していた。政治的にもしかり、経済的にもしかりである。
IFRSほか、国際的なルール作りでも主導的な役割を果たすようになってきたが、GDPで約15%、人口で約13%、国連安全保障理事会常任理事国であるイギリスが抜ける影響は少なからずあるだろう。
EU内のパワーバランスだけでなく、世界のパワーバランスにも影響が出そうな印象を持った。
それにしても、欧州各国の関係は、長い歴史を持つせいか、深くて複雑だ。直感で理解できない部分も多い。当事者にとっては、今も「欧州=世界」の感覚なのかも。
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ブレグジットは個人的にもかなり衝撃的だった。当時は専門的な知識は皆無だったが、ヨーロッパはこれからどうなるのか?と何となく気にかかっていたのが記憶にある。
離脱後の交渉や、北アイルランド問題、再投票の可能性など国民投票後も収束がつかず、イギリス政治にとっても大きなターニングポイントであったことが分かる。
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まさに今読むべき本、とも言える一冊でした。
イギリスのEU離脱は昔の出来事かもしれませんが、それがもたらした本質的な問い(= 内向きになる大国と戦後国際秩序=ルールに基づく国際秩序 の崩壊の加速など)や現在の国際社会のパワーバランスなど、インサイトに富む書籍。