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どこかがすごく面白いっていう物語ではないけれど、読後感のよい小説だと思った。自分を大切にしようと思う。
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絵里子52歳、夫が風俗店のポイントカードを持っているのを見てしまった。それをきっかけにして変わる彼女の人生。警察から連絡があり、大学生の娘が厄介になってると。同窓会で仲良しだった詩織に会ったらこの歳とは思えないほど綺麗だった。しかも女性の恋人がいると言う。絵里子の再生の旅は・・・
ラスト以外は悪くない。こういう結末もアリなんだけろうけど、小説読みとしては違う結末が欲しかった。しかしリアル主婦小説としてはアリなんだろうか。たぶんアリなんだろう。
「やさしくされたいのは、男だけじゃないよ。男も女も、大人も子どもも、みんなそう思って生きてるんじゃない?だけど、ちょうどいいタイミングで、やさしさを受け取れないときもある。そういう虚しさを抱えて、人って生きてるんじゃないの。やさしくされたいのなら、先に誰かにやさしくすればいい。簡単なことだよ」
「そんな、私なんて、ただのおばさんよ」
「また、始まった。絵里子さんの自虐自慢」
「ただのおばさん。私なんて。最近、絵里子さん言わないと思ったら、やっぱり言ってた」
「そうかな・・・」
「そういうマウンティングなんてもう流行らないよ。自分を一段下げて物を言うなんて。私はただのおばさんです、って自虐のようでいて、実は上から物を言ってるようでいて、実は上から物を言ってるようにもわたしには聞こえるよ」
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前半は正直ダラっと感が。でも後半はとても良いです。
絵里子は、50代のパート勤めの主婦。夫と娘の面倒を見ながら、ゆっくりと老いていく。マンションのローンもほぼ完済し、自分の人生は穏やかに終わりに近づいているのだ、と感じていた。
ある時、夫の行きつけの風俗店のポイントカードを見つけてしまう。ほかにも娘の危なっかしい恋愛事情や若々しい親友の整形、大好きだった父親の不倫、など身の周りの人の様々な人生の裏側を知ることとなる。
それらが、絵里子を変えていくことになるー。人生の再生、再構築の物語だ。
なかなか重いテーマだけど、読み終えて「人生、捨てたもんじゃない」と思える。
「たおやか」とは「姿・形・動作がしなやかで優しいさま」のこと。そんなふうに輪をえがく人生にしていきたいですよね。どうせ生きるならば。
やさしい人におすすめの本。
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ただの主婦としての満足と鬱屈が夫のキャバクラ店のポイントカードを見つけたことによって綻びていく.絵里子の家出,心境の変化が,自分を生き直すという展開で,物語も後半に入って俄然面白くなる.また親友の詩織の存在が彼女の力になって,またそれが詩織にも還ってくるような人間関係の素晴らしさも,読んでいてグッとくる.生き方を見つめる,とてもいい小説だ.
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人生も折り返しに入ってしまった
パートには行って社会とは
繋がっているだろうかの主婦
ほぼ私もそれに近い今の状況
子供はいないので『私のことだ』
とは言えない
けれど
読んでいるとあまりに近い感じで
このまま読んでいて救われなかったら
しんどさが後を引くかもしれないかも。。。
なんて思いながらも途切れずに読んでしまった
さすがにそのまま色々なことを
物語の主人公のようにやって
そのように人生が動いていってくれる
とは思わないけれど
少し重い荷物は減らしていっても良いんだろう
今までずっと『大切なもの』だと
思い込ませていた物事が
今はそうでもない事に気づいてきている
でも長年歩き進めてきていると
気づかないようにしている自分が
どこまで減らしてもまだ歩き進んでいけるのか
自信がなくなっているから手放せない
でも意外に手放した方が
身軽に歩き続けていけるのかもしれない
そう
すっと思える自分が読後にいた
もう自分が我慢していれば
まるく収まって良いんだ
なんて傲慢なことを思うのは
やめていこう
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面白かったけど、ミスミさんにしてはありがちな話だったかな。52歳の地味で事なかれ主義の主婦、絵里子はある日夫が風俗店のポイントカードを持っていたのを発見し、激しく動揺。人生を見つめなおしていく。共感できるところはたくさんあったけど、絵里子のうじうじした性格はあまり好きではない。友人の詩織もちょっと都合が良すぎる存在で、終盤にかけてはあまりリアリティを感じなかった。著者の作品は『晴天の迷いクジラ』や『じっと手を見る』あたりが好きなのでこんな感想になったが、文章や描写がうまくて飽きなく読めたのは流石です。
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親友は色々なものをぶち壊して
新しい自分を築き上げた
自分は どうしたいの?
今まで家庭を守り それ以外の世界を
見ることのなかった主人公が
外の世界に目を向けながら
自分が本当は何を欲しているのか という
答えを見つけようとします
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夫婦の事、子供の事、親の事、これから私に訪れるだろう未来にありえるお話。私の家族もこんな風になる可能性もあるのかもなと思った。
最初の絵理子がうじうじ我慢ばっかりてるな〜って読み進めてたけど、色んな女性に出会いどんどん変わっていき、最後は本当に素敵な女性になったなと。ラストも良かった!
私も死ぬときは何の後悔もない!と思いたい!
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たおやかに輪をえがいて
窪美鈴さん。
52歳
主婦のお話。
子育てもひとまず終わり、
これから老後資金をためて、
毎日を平々凡々と過ごす。
と思っていたが、
まだ、30年は生きる。
人生これから。
生き生きと生きる。
自分のために生きる。
こんな生き方が始まったら、
おもしろいなーと思った。
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50代専業主婦の絵里子。夫が風俗に通っていたことが発覚した。娘の男関係も不穏。仲良しだった友はランジェリーショップを経営し、整形もしていた。旅先で出会った乳房を切除した女性、風俗嬢、色々な女性に会い、絵里子は刺激を受ける、そして自分を見つめ返す。
主婦として穏やかに生きてきた絵里子が家庭に縛られずに強く生きていく物語でした。最後は広い世界が見れてそして夫とまた接することができて良かった。良き主婦として、それが苦なく生きている方もいらっしゃるとは思いますが(私は絵里子に比べれば思うままに生きてますが)、より自由に、やりたいと思ったらなんでもやってみると道は開けるかもね。年齢に関係なく、一つのきっかけで大きく変われる、爽快な物語でした。自分の夢をまた具体化してみた、悔いの内容したいね。
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結婚して一人娘がいる点で自分と被り、惹き込まれた。
年齢は主人公の方が何十年も上で、カフェかなんかで主人公の半生を聞きながら、生きる上でのアドバイスを聞いているような心地良さがあった。
娘が育った後の境遇も生々しく、参考になった。
ただ反面教師になる部分もあり、素敵な年の取り方をしたいとも感じた。
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「たおやかに」という形容がとても合う雰囲気の本でした。
妻として、母として、日々に追われて過ごしていると、どうしても女である自分をあまり大切にできなくなる。
後半の絵里子のように年を重ねたいと思いました。
最後はそこにタイトルが繋がるのかと、少し面白かった。
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今まで何の疑問も持たず
旦那と子供の世話をしてきたが
まさに目から鱗。
私も、もっと自分本位に生きていきたい。
そう思えた。いい意味で。
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この人が書く物語は内容の割に読後感が良くて爽やかな気持ちになれます。
1人で食事した後の食器洗いをするようになりました。
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話は良かった。自分も自分のために綺麗にマニキュア塗りたくなった。
ただね・・・、親友の女性のキャラクタが好きじゃない。全身整形して、LGBTで、自分のお店持っていて、とにかく主張するタイプで。