投稿元:
レビューを見る
とにかく面白い。文章はとても読みやすく、ギャグや面白エピソードも楽しいが、次第に「お前はそれで良いのか?」と問われるような感覚が生じた。哲学書?エッセイとも随筆ともちょっと違う、まして論文でもない、あちこちに飛んでオチがなかったりするけど、それこそ人間の会話、対話そのもののような心地よさがある。感じた違和感を明確な言葉にする力、笑いにくるみながら本質を貫く鋭さ、優しさ。著者のことが好きになる。
投稿元:
レビューを見る
読んでよかった。
個人的に、いい本は読みながら自分の人生や生活に置き換えて具体的な何かが思い浮かぶ事が多いんだけれど、この本にはそれがとても多くあった。
本編と前書き、後書き、など含めて30篇強、その全てで脳が動いているのを実感できた。
それをメモしながら、一篇進むごとにその先を手帳に書いて例えば自分の文章のネタにしたり、仕事のアイデアに織り込んだりしていた。
読み終わるまでに他の本を挟みつつ、ゆっくり読んでいたので最初の方をまた読み返して、メモに追記をしながらまた脳を動かしてアウトプットされるものを確かめに行きたい。
投稿元:
レビューを見る
確かに読みやすく、独特の視点が面白いし共感する部分も多くあります。
ただ、作者が良しとしない部分を持つ人々については
やや辛辣と感じました。
自分の本を買ってくれた人に感謝と言いつつも、レビューの書き方にセンスがない等
思っていても、自分の心のうちに秘めておくべき事ではないでしょうか・・・
作者自身は品性を重んじると書かれていますが、私はあまりそういった部分に品性を感じませんでした。
それでも、全体的な内容は面白いと思います。
投稿元:
レビューを見る
「ロバート・ツルッパゲとの対話」読了。満身創痍になりながらも垣間見える体温を感じる不思議な読後感。キム兄扮するチコちゃんに「ボーッと生きてんじゃねえよ!」と言われそうになったらまた読みます。「人は言語を抜きに世界を眺めることができない」心に刻みました。
投稿元:
レビューを見る
読みやすそうで、自由な気持ちで生きれるヒントを得られると期待していた。しかし、意外と、好き勝手に言っている印象が強く、あまり共感できず残念。
投稿元:
レビューを見る
今まで読んだ事のない哲学書の分類です
読もうと思ったきっかけは、自分と対峙して自分が何をしたいのか、自分が何を求めているのかを考えたかったからです 答えは出ませんでしたけど 笑
ただ、読んでみたらめちゃめちゃわかりやすい文章で小難しい事なく読みやすかったです
私は考えることをしなければならない それは一体何を?
答えはゼロイチではなく無限にありそうです
さて答えには行き着くのかな?
投稿元:
レビューを見る
うーん、期待外れ。「下らない大人になるための本」だから不用意に子供に読ませるな、みたいなことが前書きにあるが、そこまでの刺激は感じられなかった。実際、受験生の一歩手前の息子の反応も「なんか何処かで読んだことある感じ」という薄味のものだった。今の子供はこのくらいだと簡単に相対化してしまう。
勿論共感できる部分は多いし、ニヤリとさせられるところもある。だけど全般的にどこか面倒臭さがつきまとう。「定食味噌汁抜きで」と注文しても味噌汁がついてきてしまう食堂を批判するくだりがあるが、滅多に来ない、しかも店側に一円の得にもならない客のために、いちいちマニュアルを逸脱したサービスを提供しなくてはならない理由とはなんだろう。著者は定食を提供する作業にもクリエイティビティを要求するのだろうか。そんなのマニュアルに任せて効率よく済まして、全般的な食事やサービスの向上にリソースを振り向けたほうが理にかなうに決まっている。これすらも功利的で気に入らないというのなら、それは最早「俺のわがままを聞け」の領域であるような気がする。それは他の箇所で著者が批判している態度そのものではないのか。
他の箇所も、オヤジギャグを挟んで柔らかい感じを演出してはいるが、紋切り型を紋切り型で批判する、既視感を伴った硬直的な議論が並ぶ。個人的に合わないなと思ったのは、10行くらいで一段落、のいかにもウェブ記事的な構成。いかにもネットに転がっていそうでわざわざ本にする必要があるのだろうかとすら思ってしまう。もっと驚きに満ちた突拍子もないものを期待していたのだが、畢竟タイトルと表紙以上に刺激的だと思える箇所にはついに出会えず仕舞いだった。
投稿元:
レビューを見る
哲学とは何かということの本質がわかる。
自分の頭で考えて、自分の人生を生きると、そこに自分にしかない思想が現れる。
それを具現化すると哲学になるのだ。たぶん。
私も、ワタナベアニさんがロバート・ツルッパゲを内在させたように、脳内に別の誰かを宿らせて語らせて聞かせたい。
オレの話を聞けぇ〜ぃ!
投稿元:
レビューを見る
読了。めちゃくちゃ面白かった。
「対話」という題名ながらそこまで対話的ではなく、哲学的であるがバリバリの哲学ではなく、口は悪いがそこはかとない品の良さが漂い、文章の小気味良さの一方でところどころで奥底にズドンと来る言葉。
たぶんこの著者はいい意味で肩の力が抜けていて、どこか達観して精神に余裕がある人なのだろうな、と思う(違ったりして)。
そして、大事なのは「考えること」だけではなくて、「考えて発信すること」なのだと、この本を読んでいて思う。統一的なテーマは特に無いように見える一冊だけれど、読み終わるころにはちょっと人としての深度というか、一皮剥ける感じになれるかもしれない。
「『利口とはバカが退化したものだということを忘れてはならない』と、ロバート・ツルッパゲは言っていますが、試しにこれを誰かに言ってみてください。『それ、逆じゃね』と言われると思います。そういうスタンダードでプアーな人とそれ以上話してもたぶん何も面白いことは言ってくれないと思います。別な言い方をした方がいいでしょうか。『大人とは、子どもが退化したものである』と言えば、少しはわかってくれそうですね」(p26)
投稿元:
レビューを見る
タイトルの意味が読んでわかった.これはセルフインタビューという形式を借りることによって著者の面白さを最大化しつつも,読者自身にも自己との対話を結果的に促すような,軽妙かつ知的な語り口で語られる哲学である.
非常に面白かった.
著者がnoteで「写真の部屋」という有料コンテンツをやっているのを最近購読し始めたんだけれど,こちらも面白い.リルケがいい詩とは何か語っている文章を若松氏の著者か何かで読んだ記憶があるのだけれど,著者の写真論にも通じるものがある.
投稿元:
レビューを見る
久しぶりに5をつけます。ここ数年読んだ本の中で、1番痛快でした。
昔、村上龍さんの誰にでもできる恋愛を読んだ時の感覚に似ている。後頭部斜め下あたりから殴られて目が覚める感じ。正しすぎて泣きたくなる。恥ずかしくないように生きていきたい。
投稿元:
レビューを見る
ここ最近で読んだ本の中で一番ひどかった。哲学という言葉を使わないでほしい。
筆者はいろんな国を訪れたことがあるため、ご自身のことを広い視野を持っていると思い込んでおられるようだが、日本人分析も世界の分析も中途半端。自分が出会った人を知った気になって、それを「〇〇人は…」と、拡大解釈しただけのように思える。筆者が所属するコミュニティに偏りがあることがよくわかる本だった。日本の中でいいので、異なるコミュニティの人と交流してはどうだろうか。一番手っ取り早く、女性視点を理解することから勧めたい。
終始自分の価値観しかなく、他者視点に立てない。非常に狭い世界を行き来して自論の展開するのみで、あまりの貧しさに悲しくなった。世界はもっと広い。
いっそエッセイに全振りしたほうがいい本になったはず。これ本に哲学のことなど何も書かれていない。この程度の内容なら本にする必要がなく、ネットの海に漂っているだけでいい。資源の無駄である。