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断熱性×窓性能×気密性 が大事!家全体の設計とエアコンを組み合わせて心地よい空間を作る
●感想
「暑い、寒い」に関わる知見が多数紹介されていて、面白い!
エアコンを使っていると、モヤモヤしないだろうか?寒すぎたり、止めれば暑すぎたり...。正しい使い方を学びたくて本書を購入。結論からいうと、「快適な家を作るためには、エアコンだけの使い方を工夫するだけでは不十分。断熱性、窓性能、気密性を考慮した家全体の設計が必要」ということである。性能の良い家であれば、エアコン1台でも十分に快適に暮らせるのである。
本書では、「暑いとは?」「寒いとは?」「快適とは?」という人体の感覚の解説から始まる。その後は、家の温度管理に関わる「断熱性」「窓性能」「気密性」という概念を紹介していく。エアコンを最適に使うためには、家全体のことを考え、設計しなければならないことが分かる。家の温度管理方法について広く紹介しているので、「これから家を建てたい!」と思っている人にはオススメ。熱力学の勉強にもなる。
●本書を読みながら気になった記述・コト
*暑いってどういうこと?寒いってどういうこと?
身体から発する熱の量と、外へと放出する熱の量のバランスが大切。
・暑い...産熱 > 放熱 「表面温度が高く、体外への熱放出が少ないため暑さを感じる」
・快適...産熱≒放熱
・寒い... 産熱 < 放熱 「表面温度が低いため、体内の熱が産熱よりも多く奪われていく状態」
→人によって産熱量、放熱量は異なるため、快適と感じる温度は異なる
*なぜ、部屋の温度はエアコンの設定温度よりも低いのに、エアコンは冷気を吐き続けるの?
・「エアコンの温度センサーは本体についているので、床付近が冷えていても、そこのことに気づかず冷やし続ける」
→サーキュレーターを利用して、床付近の冷たい空気をエアコンまで運ぶようにする
*寝るときに冷房をつけるときは、風向きを上・微風にする
・冷たい空気は自然と下に降りるのでベッド付近の温度も下がる
*温度ムラがあると不快に感じる
・断熱性、気密性の高い家であれば、温度ムラを防げる
→空気をかき混ぜるためのサーキュレーターも有効か
→断熱性の高さは、夏は熱がこもりやすい原因となる。そのため、窓付近の遮熱を心がけることが重要
*性能の高い壁、窓は高価だが快適だし省エネ
*「快適な温度で生活すると身体が弱くなる?」→「生活習慣の問題です」
・快適な温度、湿度は人間にとって良いものに違いない。体調を崩すのは別の要因である
→エアコンの風に直接あたっているために、身体を冷やしてしまう
→暑い空間から寒い空間に移動した際、暑い空間のように薄着で生活し、実質的な体調を崩す等
*換気は健康上重要
・シックハウス症候群を予防する、ハウスダストを外に逃がすためにも、換気は大切
・家の気密性が低いと、空気の流れが分散して、換気効率が落ちる
*部分空調は不快で健康にも良くない。全館空調を目��せ
→全館空調前提の家づくりが必要だが...
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前真之氏のエコハウスのウソを参考文献と挙げているのを知り、読む。効率の良いエアコン運用を知りたく。
感想は、エアコンの運用の仕方…というより、家づくり本である。断熱と気密をしっかり整えたうえでの換気システムとエアコン運用になってくる。
日射遮蔽問題について夏のグリーンカーテンというところに興味をもち、この夏実践したいと思う
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なかなか良かったです!
学生時代に習ったことが懐かしかった。この分野に馴染みがない人でも分かりやすいのではないかと思います。
漫画も面白い。
巻末の資料も面白いし、役立つし、いい本だと思います。
内容は、エアコン1台で過ごすためには、いかに高気密高断熱な家であることが重要かということに終始するですが、これから家を建てる人には是非読んでほしいです。