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ざっと流し読み。
面白くはあるけど、問題提起はしっかりしてあって読者を惹き込むのに結論というか解決策的なものの提示があいまい且つ観念的、抽象的。
まあそりゃそうだよねという感じ。
それで?というふうには思うけど、同調圧力を打ち破るとかちゃんと自分を愛するとか、結局はそういうザックリしたことだけが答えなのかもしれないねー
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読む価値あります。沖縄若者を糞味噌いってる。つーか沖縄そのものを糞味噌してる。しかし沖縄が大好きなようだ。文章が稚拙で、構成が下手。だがそれが逆にリアリティを出していて、(手慣れた編集者が加筆しているよりも)よい文章になっている感じがする。現代若者論を語るわりには、教員としての愚痴なのかと思わせるぐらい糞味噌。それがリアリティ。愚痴が過ぎると、重複してくるのが、たまにきず。
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以前、『沖縄の不都合な真実』(大久保 潤・篠原 章/新潮新書)を読み、これがきっかけで沖縄の貧困問題についてささやかな興味を抱いていました。
それに対するドンピシャな書籍が発表されたということで即購入。
沖縄社会の描写、原因の分析、克服方法の考察すべてが現実味を帯びており斬新に思えました。
本書ではまず沖縄の経済状況を概観します。
沖縄における「基地関連収入」は今や「5%」程度である、という話がよく聞かれます。つまり沖縄は経済的に本土から自立していると。
著者はこれを「ミスリーディングで、ほとんど事実ではない」と言います。
要約すると「沖縄は(ラベルこそ違えども)基地をネタに様々な振興予算を本土から受け取っている」ということです。
冒頭の『沖縄の不都合な真実』には面白い一節が紹介されています。
「・・・2013年1月8日、仲井眞知事は官邸に安倍晋三首相を訪ね、沖縄振興予算の満額回答と那覇空港増設の工期短縮を訴えました。
・・・29日の閣議で沖縄振興予算案を3001億円と決定。那覇空港増設事業は80億円増の1980億円に決定。
・・・こうした経緯を見ると、1か月も満たない間に、納税者が払った数千億円の税金が交渉らしい交渉もなく沖縄に流れていく現場の様子がよくわかります。」
この交渉の裏には、自民党の「普天間基地移設方針の党内調整」という事情がありました。つまりここでも基地が絡んでいたわけです。
これを見ただけでも、「5%」がいかに怪しい数字であるかがわかりますし、「自分の足だけでは歩けない」 沖縄の病んだ経済構造が透けて見えます。
このような(基地をネタにした)振興財源のおかげで、沖縄では様々な建設プロジェクトが乱立しており、活況を呈しています。
そうすると一見裕福であってしかるべき沖縄経済ですが、庶民の生活レベルを見ると真逆の様相を呈しています。
「沖縄における貧困の直接の原因は、労働者の所得が圧倒的に低いことにある。労働者の平均収入は全国最低水準で、就労者のおよそ18%が100万円未満、47%(ほぼ2人に1人)は200万円未満の年収しかない。」
「沖縄の貧困に関連する問題は数々のデータが示している通りだ。
・約3割に達する子供の貧困率(全国1位、全国平均の約2倍)
・給食費未納率(全国1位)
・一人当たりの県民所得(全国最下位)
・非正規雇用率(全国1位)
・失業率(2018年まで全国1位)
・離職率(全国1位)
・若年離職率・失業率(全国1位)
・高卒・大卒者の無業率(全国1位)
・高校・大学進学率(全国最下位)
・高校中退率(全国1位)
・10代婚姻率(全国1位)
・10代の出産割合(全国1位、全国平均の約2倍)
・離婚率(全国1位)
・でき婚率(全国1位)
・シングルマザー世帯出現率(全国1位、全国平均の約2倍)
・一人親世帯の子供の貧困率(全国1位)・・・」
統計情報から見る沖縄は「地上の楽園」どころか「この世の地獄」です。
なぜ沖縄民は幸せになれないのか?著者はその原因が「変化を拒否する沖縄の社会性」にあると指摘します。
著者によると、沖縄では周りと異なることを行おうとすると強烈な「同調圧力」がかかります。それが発展すると、サボタージュや陰湿ないじめなどに発展する。そのため、「変化する」ということは沖縄民においては非常にハードルの高い行為となる。
本書ではこの特性を「労働者」 「消費者」 「経営者」の側面で説明します。これが非常にわかりやすい。沖縄では「変わらないことに経済合理性がある」ということが明確に理解できます。
優秀な労働者や経営者、トレンドや発展を望む消費者は沖縄社会から疎外されます。沖縄は「できる者いじめ」が発生する特殊な社会です。
著者はこの問題をさらに深堀りして考えます。何ゆえに沖縄民は変化を求めず、極度の貧困にすら甘んじるのか。
著者はその理由を「自尊心の低さ」に求めます。この点は非常に特殊であり、本書の大きなポイントだと思います。
社会の強い同調圧力と疎外の恐怖ゆえに、沖縄の若者たちは自己主張が極度に封じられます。
彼らは自信を失い、自分を愛せなくなる。発展のために思考し、行動することは無駄な行為であり、それらはやがて行われなくなる。過酷な社会状況、労働環境の中で頤使されることにも甘んじるようになる。そうしてこのような性向はその子供たちにも引き継がれる・・・。
このような悪循環が、いつまでたっても貧困から立ち直れない沖縄社会の根底にある、と著者は言います。
これを読んで 「おいおい、本当かよ」 と感じる読者は正直多いと思います。私も多少思いました。
しかし著者は沖縄大学の准教授として常に学生と接し、彼らの言行をつぶさに目の当たりにしています。
また大学活動以外にも、沖縄の繁華街で様々な種類の人間と会話を重ねるフィールドワークを実践しており、これは16年間、約2万時間、延べ3万人にも及びます。社会学や文化人類学にも通じますが、社会の実相というのはこのような地道な行動からあぶりだされるものではないでしょうか。
「人生において、ありのままで愛される体験は、人間にとっての究極の価値である。一人一人の人生から、究極の価値が奪われれば、社会が問題だらけになるのは当然ではないか? (社会の構成員たる)人間が生きて死ぬまでの間のもっとも価値ある体験が妨げられることが、人間と社会の根源的な問題でなくて何だろう。」
私は著者の主張に妙に腹落ちするものを感じました。
著者は加えて、この「自尊心のなさ(言い換えると自己愛のなさ)」を克服するためには、一人一人に関心をよせてやり、話を聞いてあげ、彼らを肯定してあげることでこれを取り戻すしかない、と説きます。
私はこれがベストな方法なのかを判別するための手段を持ちませんが、率直に言ってどこか「風車に向かうドン・キホーテ」に似た途方のなさを感じます。
しかし沖縄返還以降、湯水にように注ぎ込まれた(1兆円を超える)振興財源は沖縄民をまったく幸せにできませんでした。
これを鑑みるに、沖縄の貧困を解決するためには(著者が述べるような)「カネ以外の何か」が必要であることだけは明白であると思います。
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著者は津田大介と懇意らしいが、思想掛かった印象はない。
同調圧力が極端に強く、出る杭が打たれまくる沖縄で育つうちに、「出ない」ようになってしまうというのが著者の見立てだ。
沖縄は日本の縮図だという指摘にも頷けるし、全体として歯がゆい感触が解消されないが、一方でそういう部分も含めた文化が失われ全体が均質化していっても良いのかという思いもあり、スポーツ界、芸能界に優れた才能を輩出している沖縄と本書が描く才能を殺す沖縄とがどう結びつくのかわからなかった。
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多くの日本人がそうであるように、自分もまた沖縄に対して好印象を持っていた。それは「なんとなく」の好印象で、具体的な知見があったわけではない。あくまでイメージとしての好印象だった。
本書を読むと、沖縄の実像が浮かび上がってくる。「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」が、筆者の経験と分析によって書かれている。
人によっては、目を背けたくなるような話かもしれない。事実、本書で書かれる範囲は沖縄に限定されない。日本全体の問題、日本人の心の問題までに話は波及する。本土の人間も、決して無関係ではなく、地続きの問題を抱えていることが分かる。
それでも、沖縄にどっぷりと浸かった筆者の分析は面白く読んだ。タブーを恐れず、メスを切り込んでいくような文章。終盤ではやや主観的な部分が多いものの、人の在り方まで論じたのは読み物として面白かった。
なるほど、キーは経済合理性と自尊心だったのか。
「自分を愛することは、最大の社会貢献」というのは、肝に銘じておきたい。
(引用・抜粋まで含めた詳細な書評は、書評ブログの方で宜しくお願いします)
https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E6%B2%96%E7%B8%84%E3%81%8B%E3%82%89%E8%B2%A7%E5%9B%B0%E3%81%8C%E3%81%AA%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E6%9C%AC%E5%BD%93%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1_%E6%A8%8B%E5%8F%A3%E8%80%95%E5%A4%AA
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沖縄で何が起きているのか。
沖縄へ移住し、そこで生活する中で見えてきた課題が提示されている一冊。
正しく問うこと、
シマ社会で生きること、
自尊心を大切にしていくこと
「自尊心」そして「愛」という言葉が出てくるあたりから、方向性が変わってきたように感じました。
「なるほど」と思う着眼点も提示されていただけに、終盤の展開が惜しいな、と思いました。
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沖縄の貧困、というよりも
独特の社会をリアルに描いていて、自分自身や他人への「関心」、そして人の感情や生き様、気遣いが社会には反映されているという見方が面白かった。
果たして自分はどうだろうかと見つめ直す機会ももらった。
うちなーんちゅにも、県外の方にも一読して欲しい本。
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インパク知 2・2
かかった時間 90分以内
沖縄から貧困がなくならないのは
・補助金で甘やかされて努力をしないことに全力を尽くす企業
・閉鎖的な人間関係、とくに「できるやつ」を嫌う文化
・共同体的な同調圧力のせいでしょーもないサービスや商品を利用し続ける消費者
というあたりまで、ソースはまあまあ怪しいがそれなりに面白かったのに、後半「愛が全て」とか言い出してややきもち悪かった笑 そっちかーい! みたいな。いや真面目に書いていることはわかるけど。
筆者の、それって日本の縮図だよね、という主張には納得。
あと、個人的には自分は、すべての人間をざっくり、「意識高い系」と「そうじゃない人」に分けたらかろうじて?前者だと思うが、そればかりが幸せの形でもないから、筆者が「向上心がない」「努力ができない」とか言っている部分に、基本的には賛成しつつも違和感はあった。
まあサラサラっと読める、雑誌「ダイム」「ダイヤモンド」みたいな?感じだった。笑笑
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自分が沖縄出身ということもあり今回読書。
この本を読み終わって感じた事は、今まで自分が感じていた「なんとなくぎこちない沖縄社会、沖縄の人々の性格」をうまく言語化されており、何か心の中にあったモヤモヤが解消されたような気がした。
これまで沖縄は貧困世帯が多く、なぜその改善のためにもっと援助をしないのかという考え方だったが、この本を読んでただ援助するだけでは、問題の根本解決にはならないほどの深い原因があることがわかった。
人の関心に関心を寄せること、自尊心をつけること、内容の後半はまさに自分に向けて言っているかの内容で心に響く内容だった。
もっと沖縄や日本の経済、性質について理解を深めたいと思う。
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沖縄出身、昇進も望まない私自信と重ね合わせたとき、『そうかもしれない』『それは違うのでは?』と、いろんな側面から考えさせれた本だった。
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沖縄生まれ沖縄育ちの琉球大学生です。
本書に書かれている内容については共感できることだらけでした。
特に本書の核心である、
「沖縄社会が貧困なのは、貧困であることに経済合理性が存在するからだ。」という一文も腑に落ちた。
また、後半に書かれていた、2010年代頃から沖縄の若者で増える「沖縄嫌い」とSNSの普及時期のリンクにも鳥肌が立った。
私自身、「まーめー」と呼ばれないようにサジ加減しながら、それでも地元の国立大学には行けるぐらいの勉強をしてきたという過去を持ちます。
そんな学生生活の中で1番楽しかった、と思えるのは高校3年生の時でした。これまでの12年間の学生生活の中で初めて勉強をやっても良いという「世論」になったからです。
ここで書かれた沖縄の社会、、心の底から変わって欲しい。変えたい。とそう思います。
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ナイチャーだからこそ見えた沖縄の閉鎖的な社会。それは沖縄に限らず日本社会の典型だろう。鋭い指摘は一読の価値あり。
沖縄県の多くの悲しい数値、貧困であったり自殺率の高さだったり。47都道府県の中でも低い数値が並ぶ。沖縄人でない筆者、沖縄に暮らして原因に気づく。
決して合理的とは言えない行動。ムラ社会、同調圧力など。本土からの新規参入を拒む消費者。しかし良く考えると、欧米から見たら日本や韓国も同じようにも思える。
なかなか炯眼の多い本書ではあるが、解決策的な部分筆者の方向性はちょっと理解に苦しむ。せっかくの鋭い分析が筆者の提唱する「愛の経営」の濃い味にかすんでしまう。前半と後半で分裂した内容の一冊であった。
あくまで沖縄県民の思考についての指摘としては素晴らしいが全体としては不完全な一冊に思えました。
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沖縄の経済から子どもの貧困まで、著者が体験して、経験して、感じた事が語られていた。思わず一気に読んでしまった。
私自身、いつも思って感じている事が同じであった事に、著者に会いに行きたくなってしまった。課題とする事や、問題に対する考え…我が事として物事を捉えること、他人事にしない事。
とかくこの世は生きにくい
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賃金が安く、同調圧力の強い社会
会社も国の支援に甘んじて、改善しようとしない体制。
同調圧力からくる自尊心の低下の貧困の連鎖の原因
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面白かった。沖縄県の事だと思っていたが自分達にも当てはまるなぁ〜って思ったら世界から見た日本だって言うオチ。人の関心に関心を持つって言うのは今後の子育てや人間関係に活かせるなぁって思いました。