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探偵助手となった女性は、兄を見殺しにしたとその探偵を恨んだ。
その探偵は、幼少期より探偵としての才能を開花させ、ある事件の容疑者となったのち、潔白を主張。果たして、真犯人xなる人物を創出し、見事無罪となった。
ところが、その時、取り調べをした刑事は汚名を着せられたため、真実を求めて奔走する。
果たして、探偵は弾劾されるのか?
新たなる探偵の誕生かと思いきや•••
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阿津川辰海さんの『自分の好きなことを好きなようにやりました!ドーン!』という勢いと熱量を感じる作品。唐突にファンタジーの世界になった時は少し戸惑ったけれど、その設定を無駄にせずしっかりと物語を紡いだところがテクニシャンだなと感じる。
また、名探偵・阿久津透を始めとするそれぞれのキャラクターを『映え』させる力が凄いなとも思う。実写化に向きそうだなと。
少し細かい道徳的な話しをすると
・いくら他人を庇うためとはいっても探偵が事件の証拠に手を加えちゃいけないし真実を隠蔽してもいけないと思う
・早苗を殺害してないことは分かったけれど、じゃあ犯人に自首を促すため手紙を出して自殺に至らしめたこととか火村明を犯人逮捕のための撒き餌にしたこととか、最後全てを水に流していい感じに終わってるのもどうかと思う
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警察庁の補助機関として探偵機関なる組織が存在する世界。その世界における名探偵,阿久津透が,その特殊世界でも初めてとなる探偵弾劾裁判に掛けられる。「探偵機関」,「探偵弾劾裁判」という2つの特殊設定に加え,もう1つS Fじみた特殊な設定として「転生」が加えられる。あるペンダンドを身につけて死ぬと,誰にも発見されていない死体に転生できるという。
警察官の補助機関として探偵機関が存在し,100人もの探偵士がいる世界で,転生をして生まれ代わっている人物をからめながら,探偵弾劾裁判で,被告人とされている阿久津透が過去に解決した4つの事件について議論をするという盛り沢山のミステリ。分量もそれなりの分量となっているが,登場するキャラクターが魅力的に描かれており,最後まで一気に読み進めることができた。
この作品の中で扱われる事件は4つ。1つ目はRPGに見立てられた連続殺人事件であるFOB連続見立て殺人事件。犯人は10歳の少年である天童勇気。天童勇気は探偵を招くために見立て殺人を行なっていた。この事件で,探偵士,阿久津透の探偵助手である火村つかさの兄,警察官だった火村明が「火」の見立てとして殺害される。火村明の恋人であった水原優子も「水」の見立てとして殺害される。火村つかさは,阿久津透は犯人が天童勇気だと分かっていたのに,その犯行を暴くために火村明の死を待っていたと阿久津透を糾弾する。この事件が阿久津透の探偵弾劾裁判で議論される事件の1つとなる。阿久津透は,FOB事件の解決に際し,故意に解決を遅延させ,犠牲者を増やしたのではないか。探偵弾劾裁判において,そのように主張された。
そして,この事件の被害者である水原優子と火村明が別の人物に転生する。特に,冒頭ではモブキャラかと思われた火村明は,この物語の主人公ともいえる役回りを与えられる。
探偵弾劾裁判で扱われる2つ目の事件は陽炎村童謡殺人事件。この事件で阿久津透は,犯人三宮朱莉に告発文を送り,死に至らしめ,推理による解決を放棄したのではないかとして,弾劾される。探偵弾劾裁判では三宮朱莉の夫である三宮雄人が証人となる。そして,この三宮雄人は,交通事故で死亡し,水原優子が転生した人物でもあった。
探偵弾劾裁判で扱われる3つ目の事件は私立黒鉄学園での男子生徒坂巻の自殺事件。この事件で阿久津透は,不必要にプライバシーを侵害し,探偵に課せられる注意義務に著しく違反したのではないかと糾弾される。この事件では自殺した坂巻が自分を振った星影美空が売春グループの1人であると嘘をついており,そのことが原因で星影美空はうつ状態になっていた。坂巻の自殺という事件の真相解明に,事件関係者のプライバシーを暴くことが必要だったのか。星影美空は,うつを理由に自殺しており,火村明が転生していた。
そして,探偵弾劾裁判で扱われる4つ目の事件は相島早苗殺害事件。当時14歳だった阿久津透が,当時9歳だった相島早苗を殺害した容疑者として逮捕されたが,裁判で無罪となった事件である。この事件が,この作品でメインとして扱われる。相島早苗の父,相島雅夫,相島雅夫が経営しちた私塾の生徒であり,阿久津透の友人でもあった神木柚月,そしてこの探偵弾劾���判を開催するために尽力した,相島早苗殺人事件で阿久津透の取調べを行った警察官である黒崎謙吾。この3人が証人となり,相島早苗殺人事件において,3つ点から阿久津透を弾劾する。1つ目は,推理の誤りを19年も認めずに放棄したこと,2つ目は真犯人の存在を隠蔽するために一蓮の推理を行ったこと,3つ目は相島早苗を殺害したこと。この事件の被害者である相島早苗も,転生はまだしていないものの幽霊となっており,火村明は相島早苗から,阿久津透が偽装工作をしていたことを聞いていた。
探偵弾劾裁判に登場する裁判官榊遊星,検察官役の遠上蓮,弁護人役の瀬川邦彦の3人も魅力的なキャラクターとして描かれている。榊遊星は,裁判官きっての変わり者という設定。実際にこんな裁判官がいたら関わりたくはないが,ミステリの登場人物としては極めて優秀。抜群の推理力でなんと,星影美空と三宮雄人が,火村明人と水原優子が転生した姿であることを見抜いてしまう。最後は阿久津透の死体に相島早苗を転生させて,被害者からの証人尋問まで行ってしまう。最後に「彼は探偵として生まれ,探偵として死んだのです。」という判決は,入り組んだ探偵弾劾裁判の締めくくりとしてふさわしい判決といえるだろう。
検察官役の遠上蓮は,裁判官役の榊遊星や弁護人役の瀬川邦彦ほど魅力的なキャラクターではないが,まずまずいい味を出している。原告として卒なく探偵弾劾裁判を進める。黒崎謙吾とは名コンビという関係を見せる。エピローグでは,榊遊星に邪魔されつつ,事件の火消しに奔走していると描かれており,非常に微笑ましい。弁護人役の瀬川邦彦は,まさに老雄という感じで,相島早苗殺人事件の新たな証人として出てくる宇田川朴人の尋問では,抜群の切れ味を見せる。阿久津透殺害事件の捜査では,火村明人といいコンビを見せる。非常に魅力的なキャラクターとして存在感を示す。
探偵弾劾裁判の焦点は,相島早苗殺人事件の真犯人が阿久津透かどうかに絞られる。読者には,被害者の相島早苗の目線から,阿久津透が偽装工作をしていたことが語られるので真相は分かっているのだが,しっくりこない部分がある。そんな中,探偵弾劾裁判の2日目に阿久津透がまさかの自白をする。そして,大地震。更に阿久津透の死体が見つかり,相島雅夫が殺害を認める。
相島早苗殺人事件の犯人は阿久津透で,阿久津透が相島雅夫に殺害されて終わりという安直な終わり方はしない。ここでさらにどんでん返し。実は,阿久津透は,1日目の探偵弾劾裁判の後に,火村つかさに殺害されていた。そして,探偵弾劾裁判の2日目は,相島早苗が転生していた。この殺害と転生にはしっかり伏線が張られている。相島早苗は,阿久津透として自殺して新たに転送しようとして相島雅夫の殺害される。火村明は,阿久津透の殺害現場で,既に別の殺人が行われていたこと,その犯人が火村つかさであることに気付くのである。
面白いのは,相島早苗が阿久津透に2回転生することで,火村つかさと相島雅人による阿久津透の殺人がなかったことにされてしまうところだ。この作品での阿久津透の立ち位置は非常に悲しい立ち位置である。実際は,相島雅人と神木柚月を守るために,自分が一度捕まった上で,第三者の仕業に偽装する。そして,火村つかさに殺害��れてしまう。相島早苗として蘇っても阿久津透としての魂は存在しなくなるわけであり,少なくとも阿久津透は完全なる被害者である。
ほかにも,宇多川朴人がFOBマニアだったり,相島雅夫の妻である相島美佐子がFOBの伝説的プレイヤーのミサだったりするなどの小ネタも楽しい。
相島早苗殺害の真相は,最後の段階では,虫嫌いの神木柚月による犯行であることが予想できてしまう。これはまぁ,仕方がないところ。ここまでよくできたミステリなので,最後のサプライズがあれば完璧だったが,サプライズを追求するには,ここまで長い作品にしないで仕上げるべきだろうし,仕方がないところだろう。
ここで使われているトリックを整理しておく。盛り沢山である。
◯ FOB事件
犯人が,満タンのポリタンクを持ち上げることができなかったことから,犯人がポリタンクを持ち上げることができなかった非力な小学生である子どもである天童勇気だと推理
◯相島早苗殺人事件
阿久津透は自分が相島早苗を殺害したことを自白し,他の探偵の介在を避ける。公判では否認し,Xという外部犯の存在を推理する。
ダミーのトリック1。公判で披露したトリック。外部犯Xが阿久津透を犯人に見せかけるために偽装工作をする。阿久津透は,靴下に血が付いているが,血がついた足跡がないことを指摘。第一発見者が相島雅人が部屋の中に入らないように工作。相島雅人が用意したスノコの上を通って脱出
ダミーのトリック2。犯人Xは阿久津透が殴られたときに部屋にいなかったと推理。血が付いていない硬貨が持ち去られていなかったことから,持ち去ることができなかった=部屋にいなかったと推理。スケッチブックの絵が切り取られたのは,何も描かれなかったことを隠すため。阿久津透を殴った鈍器は,相島早苗の首。犯人は外部から首を投げて阿久津透にぶつけた。腕と足はハケに使った。
真相。相島早苗が幽体にまるまでの1時間44分の間に阿久津透が行っていた行動がポイントになる。阿久津透の行動のうち,必要だったのは首の切断,暖炉,スケッチブック。相島早苗が死んだ場所は離れではなく,本宅側の客間。時間は午前10時。相島早苗を刺したのはフレイの等身大銅像。相島早苗からクワガタの絵を見せられた神木柚月は,相島早苗を突き飛ばした。突き飛ばされた相島早苗はフレイの等身大銅像が持っていた剣で刺され死亡する。阿久津透はこの真相を隠すために偽造工作を行っていた。
◯阿久津透殺人事件
阿久津透は,1日目の夜と2日目の地震の後,2回殺害されていた。1回目の殺害の犯人は火村つかさ。2回目の殺人の犯人は相島雅人。阿久津透には1日目の殺害の後,相島早苗が転生していた。槍と日本刀。血を洗った跡がある洗面台,フックの指紋等からこの事実が暴かれる。
◯叙述トリック
第4章✳︎二月,三宮雄人の一人称。この最後で「車のヘッドライトに照らされて,まるで脚光を浴びた舞台俳優のように,三宮雄人の気分はどこまでも晴れやかだった。」とあるが,ここで三宮雄人は交通事故で死亡する。交通事故に遭う直前とは分かりにくい描き方をしつつ,三宮雄人の一人称による描写があることで,三宮雄人に水原優子が転生しているはずはないと思わせる効果を狙っている。
◯伏線
第4章✳︎三月 神木柚月が無類の虫ぎらいであることが示されている。この神木柚月の虫嫌いが,相島早苗殺害につながるので,重要な伏線
第4章✳︎七月 探偵弾劾裁判所を行う場所を法務省所管のセミナーハウスから私大の施設せせらぎの丘に変更。ここで地盤が弱いと,弾劾裁判二日目の地震のあからさまな伏線がある。
1日目の法廷 1日目の法廷で相島早苗の幽体が判事席の下に隠れていたことで,2日目もどこかに隠れていたと思わせる。実際は,阿久津透に転生していた。
第6章 火村つかさが阿久津透に「あんた,これは一体どういうことよ!」と激した声で言う。何かトラブルがあったように思わせるが,この前日に火村つかさは阿久津透を殺害し,阿久津透に相島早苗が転生している。そんなことがあったとや思わせないような叙述でありながら,後で読み返すと,ここで阿久津透殺しがあったことが示唆されていると分かる。
総合的に見て非常に完成度の高い作品。何より,筆者の最近の本格ミステリへの愛を感じる作品。久々の★5で。
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『名探偵は嘘をつかない』(阿津川辰海著)を読了。
本格ミステリーに、転生というSF設定を付け加えることで展開や仕掛けに予想つかず、とても面白かったです。主人公はもちろん登場人物のキャラクターが魅力的なことも物語の世界に引き込まれました。
『逆転裁判』が好きな人にオススメの一冊です。
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2021年1冊目。
スピーディーでテンポの良い展開で、600ページ弱を1日で読めた。探偵と密室、本格のセオリーを踏まえつつ、ミラクルも繰り出されて、行き先がわからないジェットコースターのようだった。
デビュー作でここまで楽しませてもらえるなんてすごい。次も楽しみ。
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ストレートな本格ミステリかと思いましたが特殊設定ものでした。設定自体は面白いと思ったし登場人物もキャラクタがはっきりしていてよかった。ただ、持って回ったような語り口と謎解きのための謎解き(これこそが本格ミステリ、というのであれば、自分には合わないんだろう)で読み進めづらかった。
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阿津川氏の作品は数作読んで、どれも凝った設定で楽しめた。このデビュー作はなんとなく装丁が子供っぽくて読んでなかったのだが、作品が無くなってきて今回読ませてもらった。
ジャンルで言えば緻密なロジックで殺人事件の真相を追いかけるわけだから本格モノになるが、この凝った『探偵』と言う職業の設定に始まり、二転三転するだけでなく、次々と起こる事象はこちらの想像の斜め45度上をいく展開。
もはやロジック遊び的な部分もあるが、それすらも本格モノの真髄の一つではあるから、話の展開に身を委ねて楽しんだ。
それにしてもよくぞこんなストーリーを考えられるものだ。まさに異才。
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SFが入っているが、話の大きな山が3つも4つも盛り込まれた読み応え抜群の1冊。
オチはなんとなくわかりやすく、これでもかというくらいにきれいに伏線を拾ってくれるので、初心者にも楽しめるかも。
なかなかエグい内容ではありつつ、ラストはハッピーエンドっぽく終わるのもよい。
キャラも個性的でよかった。
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『阿津川辰海 読書日記』を読んで、何となくの読みたいリストを作成。
行きつけの図書館で検索すると、ことごとくない。。。
こんなに買えないなぁ、、、で、思いついたのが、通勤途中でちょっと寄り道して都内某区の図書館通い。
自分は埼玉県民だけど、身分証さえ提示すれば、いともあっさりと利用者カードを作れるのだ。
これがもう大当り!
文庫の棚を軽く見歩くだけで、地元図書館ではなかったあの本やこの本があるわあるわ。
夜も22時まで開いているらしく、いい意味でくらくらしてきた。
さて、本書はその読みたい本筆頭。
直接紹介されていたわけではないけれど、まずはご本人の作品を読んで見たいなと。
知能犯罪の担当を専門とする警察庁の下部組織、探偵機関。
探偵機関きっての名探偵阿久津透だが、犯人追及のためなら手段を選ばないその在りようから過去の事件関係者達からひんしゅくを買い、初の探偵弾劾裁判が執り行われることとなった。
一方、阿久津が過去に扱った”FOB見たて殺人事件”の被害者、火村明はは同事件の被害者である恋人の水原優子の形見であるペンダントを身につけていたことにより、死後魂だけ抜き取られ”転生”を待つ状態に。
その準備状態の中で出会ったのが、これまた阿久津が小学生の時に解決したとされる事件の被害者、相島早苗。
相島早苗は19年間"転生"待ち状態だという。
弾劾裁判はその”相島早苗殺人事件”の真犯人は阿久津なのではという疑惑の究明が中心に。
というこれでもかというぐらいこんがらがったパズラー要素強めの特殊設定ミステリ。
良くこんな物語を書けるなぁ、そして破綻なく収束させられるなぁと感心。
やっぱり、血となり肉となっている読書量の賜物なのだろうか。
阿津川さんは”カッパ・ツー”という新人発掘プロジェクトで見出された方ですが、その昔”カッパ・ワン”というのがあって、それデビューしたのが石持浅海さん、東川篤哉さん。
阿津川さんの応募作に対してこのお二方のアドバイスを受け、大幅改稿を経て世に出されたのが本作とのこと。
匠の業の継承って感じがなんかいいですね。
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舞台設定が特殊で若干のSF要素もあるが
それすら論理で解き明かしていく
真相は呆気ない感じがするがそこに辿り
着くまでの伏線が張ってあり読み応え
充分だった
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正直7割位はひたすら進みが悪くてもう断念しようかと思った。
阿津川さんの作品は紅蓮館シリーズとかだと大体自然災害+本格ミステリーっていうイメージだけど、今回はそれにさらに転生という特殊設定が加わってこれはもう収集つかないのではと。
でも阿津川さんのデビュー作だからっっっと耐えたら後半の追い上げがすごかった。結末は賛否両論あるかもしれないが、緻密な論理と推理でカオスに収集をつけたところが見事だった。
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読んでて思ったのは作者「逆転裁判」好きすぎでしょw
節々にオマージュやリスペクトを感じられて、逆裁シリーズ全作品プレイ済みの自分は読んでてめっちゃ楽しかったです。
もちろん本格ミステリとしても、探偵に特殊裁判に輪廻転生と、色々な要素が絡んできて、骨太な仕上がりになっていて、後半の解決パートは見応え満載でした!
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初読みの作家
デビュー作とのことで色々な要素が詰め込まれすぎな感は否めずメインの謎解きもそれなりに論理的であったがリアリティには欠けてしまう。設定が転生ありきなので仕方ないものではあるが・・・
早苗殺害事件の真相が様々な偶然が重なったものだったので展開によってはもっと登場人物にも感情移入でき、すっきり読み終えられた気がする。最終的にご都合主義的な展開になってしまったのは残念であり、無理矢理ハッピーエンド様に終わらした雰囲気を感じてしまった。
とは言っても非常に面白い部分もあったのは確かなので他作品も読んでは見ようと思う。
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探偵が何も言わないまま死んじゃうのは物足りなさがあったけど、そこに至るまでの展開は面白かった。
あの生き返り現象を利用するのは設定がちゃんとしていたから生きたとおもう。
あと昔の方の真相が割とすぐわかったのが残念だった。
それから事故とはいえ殺したのにお咎めなしはないわ。後悔とか反省の色があまり伺えないし。
最後がちょっと早すぎたかな。
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探偵物の常識を覆す作品であった。(自分的に)
探偵物なのに、転生というシステム。
主人公である探偵が死ぬ。
などなど、これまでにない要素が面白く素早く読み終わった。
そして切なさも残るこの感覚。
やはり阿久津は人殺しではなかった。
どこか道を間違えただけの優しい人間であった。