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現実に起こりうる未来?の壮大なSF作品でした。
施設にいる主人公サブロウは、100歳のおじいちゃん。
仲間のドック、エリザ、ミッチと「ハンドレッズ」というチームを結成。
もちろん皆おじいちゃんおばあちゃん。
電動車椅子を操り、施設の謎と、外の世界に待ち受けているものの正体を探る大冒険であり、未来の技術力や様々な歴史に基づいて進化する壮大なスケールのSFアドベンチャー。
小林泰三の作品は毎回スケールがでかい。
宇宙規模であり、未来や過去へ時空を超え、脳内を弄れば記憶や夢だったり、密室にグロ。
飽きないし、読後の爽快感があります。
ハンドレッズのメンバーのように、洞察力や冒険心、技術力やコミュニケーション能力が旺盛な仲間と一緒の施設なら、悪くないなと思いました。
人類の未来と、多種多様な生命との共存。
あり得る未来だなと納得してしまいました。
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帯に「脱獄SFミステリ」とあった。この作者が書くのであれば、一捻り二捻りあるのだろうと思って読みましたが、期待通りというか、頼んで読むことが出来ました。
舞台設定を飲み込むのに戸惑ったことはあります。いきなりでっかい蝿!?とか、なんで主人公が老人なのだろう、とか。特に老人が主人公格として動くことになるが、そんなに動けるのか!?といろんな疑問は最初一杯です。
そのところを一旦飲み込んで読んでいくと、そういう設定も必要で描いていたのだろうとわかってきます。
最後の「協力者」の件は、予想通りというか、個人的には””それしかない”と思ってしまったので、あたかも衝撃の事実のような描き方になったので、少し驚きました。
このままバッドエンドだったらいやだなぁと思いましたが、最後は希望の見える終わり方でホッとしています。
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100歳の老人が老人ホームから脱走して、森で追われる話だったのに。
人類は、どこに向かっているんだろう。100年、200年、1000年後はどうなっているんだろうか。
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100歳のおじいちゃんにしては元気すぎるからすでに何らかの処置がされているとは思ったが、想像以上にスケールが大きなSFだった。人間はそういう進化をするのか…。思考実験してる気分だった。
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SFの中にやるせなさとグロさと喪失感をブレンドした小林節。途中までは語ること全てネタバレの西澤保彦作品とラップしてたけど、気づけばこの世界にどっぷり。
繰り返す日常。記憶。
ハエ人間は、つまり、すなわち…。
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「ロボット工学三原則」があるからロボットは人間を攻撃出来ない。こういう作品はよくあるが、どうやって「ロボット工学三原則」をAIに実装するか。その結果どうなるかの視点がとても良かった
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未来SF
施設で車椅子生活のサブロウは、記憶の曖昧さに違和感を覚え、自分の日記に「ここから逃げろ」というメッセージを発見し脱出するが、そこは人間は絶滅寸前、超AIによって統制された世界だった…
人間はAIを制御し続けることが出来るのか?
サブロウはAIのプログラムを根底から書き換えられるのは人間だけだと気がつき、共存する道を模索する。
人間対AIの進化の行く末を描いた作品。
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面白かった。ぐるぐる回るタイムリープかと思いきや、AIとの間接的な戦いが紐解かれていき、最後の余韻が切ない。
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全体的にはとても面白くどんどん読み進められる。
軽快で時々笑えるような前半、そして後半は、もしかしたら近い未来AIによりこのようなことが実際に起こるのかも、怖く、気持ちが重くなる。
しかしながら人と人との思いやりや気持ちが分かりやすく描かれていてとても良かった。始めの印象より大きいスケールの話。
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『記憶破断者』のようなものかな?映画の「メメント」かな?という印象だったけど、構造は似てるが、メンバーは増えるし、外の事実は予想と違って面白かった。
職員はアンドロイドでは?と思ってたけど。人間じゃないから宇宙人?とか。
ロボット三原則を絡めた殺人も面白いしすぐ真相に行き着くので、そのスピード感が良い。
AI達が細胞のように行動してたけど、あれは地球環境をよくしてたのかな。
変異人類達は人間というより動物になってしまったのかなと思った。
ディストピア社会のなれはて感が良い。そこまで身体を弄りたがる人ばかりはいないと思うけどなあ。戦争やって、そのオリジナル人類は主人公達のみを残して絶滅してしまったのかな。
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謎の高齢者施設からの脱出を試みるべく、平均年齢(たぶん)100歳のハンドレッズ結成。
そうくるか〜!と声が出る。とてもエンタメな読書体験でした。
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ロボット三原則があるからAIは人間を攻撃出来ない。人間の定義とは?
果たして人類はどこまで行けるのか?といった内容でした。最後の方がトップスピードでしたので続編が欲しいですが……もう想像するしか無いんですね……( ᵕ̩̩ㅅᵕ̩̩ )
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とある高齢者施設で、自らの境遇に違和感を持った主人公が仲間を集めて脱出を試みようとする話。前もってあらすじを調べず読んだんだけどがっつりSFでした!
技術の進歩とは……人間とは……という気持ちになったし、人間って何だか愛おしい生き物だなあとも思った。
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高齢者施設にいる主人公がなにかおかしいことに気付いてからのミステリでありSFです。
メッセージを見つけたり、仲間を見つけたり、思ってた以上に読みやすくて面白かったです。
ただいきなり主人公が100歳くらいっていうのには驚きましたが。
車いす使ってるし、記憶が曖昧だし。
仲間とのやりとりも面白かったです。
以下はネタバレは避けてますが、内容についてです。
最初に思ったのは未来の話として書かれているとはいえ、そこまで変異させることがあるのか?ってことです。なんのために?
協力者については最後のページに書いてある方で思ってました。
最後の三行が気になったのですが、どういうことなんでしょう?
もしかしてあれは?え、そうなの?って思いましたがどうなんだろう?
あと、サブロウが戻った理由は同じなのかなぁ?
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2024年3月18日読了。奇妙な隔離施設で集団生活する老人たち、自身のあいまいな記憶と「協力者」からのメッセージに気づいたサブロウは脱出を計画するが…。『約束のネバーランド』のような舞台設定で始まる話だが、「記憶を失い施設に戻る」という状況が「どうループを抜け出すか?」という要素も生み出していて興味深い。「百歳を超える老人」と記述されてはいるが、人物たちの描写・行動・発言に老人感がないためちょっと咀嚼しにくい、が、途中明かされる世界の真実と、さらにその裏を行くいくつかのツイストがあり、「そのまま絶望トゥルーエンドに突入するのか」と思いきや、これ以上ないすがすがしいラストにつながっていくことに驚いた。面白かった。著者のこういう小説をもっと読みたかったものだ。