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起業大全 スタートアップを科学する9つのフレームワーク みんなのレビュー
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2020/09/18 18:39
投稿元:
スタートアップに関する参考書of参考書の役割。
■0→1の起業家に必要なのは「戦略的泥臭さ」
- [ ] PMFを目指す起業家に必要な資質は何かを一言を表現すると「戦略的泥臭さ」だと考えている。つまり、市場を選択し、PMFできるビジネスモデルを選択し、ソリューションを絞り込んで展開するという高い戦略性が求められる。
- [ ] 一方で、戦略が決まれば、何がなんでもPMFを目指していく「泥臭さ」が求められる。顧客の下に出向いて、何が本当に欲しいものかを徹底的にヒアリングしたり、自らセールスを行うこと。またセールスだけではなく、顧客に価値を提供するために、自ら製品やサービスを届けることもある。戦略性と泥臭さを両方持ち合わせた「戦略的泥臭さ」が、PMFに不可欠か起業家の態度でありスタンスだ。
■シリコンバレーの「戦略的泥臭さ」事例(Stripe)。
- [ ] ストライプは「戦略的泥臭さ」を体現してPMFを達成した。このテクニックは彼らの名にちなんで「コリソン・インストール」と呼ばれている。「自分たちにとってのコリソン・インストールは何か?」、これがPMF前のスタートアップにとって、最も重要な問いの一つ。
- [ ] YC卒業生というアーリーアダプターをターゲットにする「戦略性」
- [ ] 自ら現場に出向きソフトをインストールする「泥臭さ」
■スタートアップ・バランス・スコアカード(図表0-04、図表0-05)
- [ ] 新しい産業を創造していくスタートアップにとって特に重要になる要素は9つ。
- [ ] MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
- [ ] 戦略
- [ ] 人的資源
- [ ] オペレーショナル・エクセレンス
- [ ] 顧客体験(UX)
- [ ] マーケティング
- [ ] セールス
- [ ] カスタマーサクセス
- [ ] ファイナンス
ミッション・ビジョン・バリュー
■ミッション・ビジョン・バリューが、なぜ大事なのか
- [ ] 我々はなぜその事業をやるのか?(ミッション)
- [ ] 我々はどこを目指すのか?(ビジョン)
- [ ] どのような基本指針/行動指針を持つのか?(バリュー)
- [ ] MVVの明確な言語化は、スタートアップにとっての最強の武器の一つになる。
- [ ] メルカリの小泉会長が「ミッションとバリューはプロダクトに紐付く」と述べている通り、MVVはPMF後のタイミングで磨き込むべきというのが本書のスタンス。
- [ ] PMFとは、顧客に対する独自の価値提案が実証された状態のこと。これが実証できていない状態で、MVVをカチッと定めてしまうことは、どうしても「作り手」の発想になってしまう。
■WHYから始めよ
- [ ] 強い企業はWhyから問う。
- [ ] サイモン・シネックは、周囲を感化できるリーダーは、必ず円の中心の「WHY」から初めて、外側のHOW、WHATへ向かっていくという考え方をすると述べている。しかし、凡庸で埋もれてしまう多くの企業はWHATから始めてしまう。
■WHYを起点としたWHY-HOW-WHATの対話とシナジーが重要(図表1-03)
- [ ] WHYが実現するのは、PMFしたプロダクト/UX(顧客体験=WHAT)があるからであり、顧客にどのように届けるか/どのように顧客に成功をもたらすか(HOW)も重要になるからだ。持続的競合優位性というのは、そういう重要な要素を掛け合わせて、統合することによって強化される。
- [ ] MVVは独自の価値提案の上に成り立つ(図表1-04)
■良いミッション5つの切り口
- [ ] 「当たり前大義」を並べない
- [ ] 聞いた人や口に出した人が、エネルギーを生み出すことができるか
- [ ] 自社の強みに合っているか
- [ ] 10年後も使えるか
- [ ] 顧客は誰か明確にできているか
■理想の未来から逆算してビジョンを策定する
- [ ] ビジョンとは、自らの意思を投影した未来像のこと。自分たちが心の底から達成したい願いについて考えることを意味する。長期的な視点で「社会で実現したいこと、社会に貢献できること」などの自分たちの存在意義を掲げるのがミッションである。ミッションの強力な実現に向け、なるべく具体的に実現したい未来像になるように落とし込み、磨き上げていくのがビジョンだ。
- [ ] ビジョンを明確にすると、メンバー全員がどこに向かうかという社内の共有目標がはっきりと定まる。結果として、迷いが減り意思決定のスピードが速くなり、ビジョンからの距離を逆算する視点を持つと、意思決定の質も高くなる。
■良いビジョンの5つの基準
- [ ] ワクワク感
- [ ] 巻き込む力
- [ ] インサイトフル(本音ベース)
- [ ] 世界観がクリア
- [ ] 未来思考/PMF志向
■バリュー
- [ ] バリューは、現在の状態(Asis)からあるべき姿(Tobe)のギャップを埋めていくための戦略や戦術を実行するに当たって、メンバー一人ひとりが日々の業務や顧客との向き合い方の行動規範を策定したもの。
- [ ] 自分たちのMVVを体現/言語化した「クレド」を考える(図表1-17)
- [ ] スタートアップの価値(バリュエーション)を決める要素(図表1-18)
戦略
■事業の実現可能性、成長性、競合優位性を築けるか?
- [ ] スタートアップが持つべき3つの戦略的視点
- [ ] 1.フィージビリティ(PMFの実現可能性)
- [ ] 2.スケーラビリティ(成長できるか)
- [ ] 3.ディフェンシビリティ(持続的競合優位性を築けるか)
- [ ] 戦略を立てるときに、この3つを満たすことに注力するのがポイントになる。
■プラットフォーム型事業はスケーラビリティは高いがPMFの難度が高い。
- [ ] パイプライン型(SaaS)のPMFは、サービスを受ける側の独自価値を検証できることが条件になる。
■PMFの実現可能性(フィージビリティ)を大きく左右する2点
- [ ] どこの市場セグメントから始めるとPMFできそうか
- [ ] どのビジネスも出るから始めるとPMFしやすいか
■自社事業の「センターピン」を見つける
- [ ] 資本主義で勝つために必要なことは「競争をしない」「競争を避ける」(ゼロ・トウ・ワン)
■スタートアップが狙うべき市場とは(図表2-05)
- [ ] 多くのスタートアップが「初期市場の選択」で躓いてしまっている
- [ ] スタートアップは「市場規模は小さいが、市場の成長性が高いゾーン」、いわゆる「空白」と言われるようなセグメントを狙っていくのが有効。
- [ ] 田所さんは「Go-To-Market」と呼んでいる、。市場(Market)にどう向かうか/どこのセンターピンから倒すか(Go-To)を論理的/俯瞰的に整理するためのフレームワークで、非常に重視している。
■「Go-To-Market」で最もニーズが強いのはどこかを見極める(図表2-06)
- [ ] 最初に、ターゲットとなる市場をセグメントとバリューチェーンで要素分解する。
- [ ] 縦軸の市場セグメントは大セグメント、中セグメント、小セグメントに分けて書くのが有効(WHO/WHAT/WHERE/WHENで分けていく)。
- [ ] 横軸のバリューチェーンは、その過程で生じる活動について書いていく。「セグメント/バリューチェーンを分けるパラメーター(変数)や要因は何か?」これに起業家は答える必要がある。顧客のインサイト(本音)を知っていなければこうしたセグメントに分けることはできない。
- [ ] 「市場」と「バリューチェーン」から最もニーズが強いのはどこかプロットしていく。これが一連の流れになる。市場規模は小さくても、市場の成長性が高いところを見つけ、そこからPMFを目指していくことになる。
- [ ] 多くの起業家や企業の新規事業担当者は、これを書き出そうとすると躓いてしまう。適切なセグメントに分けられなかったり、顧客視点でバリューチェーンに要素分解できなかったり、ニーズの強弱やニーズの顕在性をプロットできない場合が多い。その場合、いったん仮設構築をやめて、ターゲットユーザーのリサーチ、一次情報のインタビュー、ユーザーの現状を観察するセッションを設けることをおすすめする。納得するまで一次情報を取りにいき、インサイトを発見する。この過程を通じて起業家(CXO)は市場について、誰よりも詳しくなる覚悟が必要。この泥臭さが、スタートアップの命運を分けると言える(インタビュー相手のソーシングはビザスクがおすすめ)。
■市場規模を考える
- [ ] 狙っている市場はどのくらいの速さで成長しているか?
- [ ] 業界全体としてどの程度の収益力があるか?
- [ ] 現在、業界を牛耳っているプレーヤー(業界大手)は誰か?
- [ ] その業界大手の強み/弱みを言えるか?
- [ ] 特に、「規制の動き」「法改正の動き」を捉えていると、投資家に対して「WHY NOW(=なぜ今やるか?)を訴求しやすくなる。
- [ ] 起業家は、顧客のプロセスやカスタマージャーニーにズームインして、いわゆる「ミクロレベル」でそこにある「不」を見つけるだけでナック、市場全体(マクロレベル)を俯瞰できる視野の広さが必要。
■スタートアップの本質はPPMFを追求すること
- [ ] 田所さんはProduct Future Market Fitと呼んでいる。
- [ ] Future Marketを考える際には、PEST分析を行うことをおすすめする。
- [ ] 5〜10年後を想像しながら1〜2年後の市場についても考える
■代替ソリューションが存在しないかを検証する(図表2-10)
- [ ] Go-To-Marketのフレームワーク上で「代替ソリューションなし」というセグメントが攻める市場として有望ということになる。
- [ ] 「あなたが解決しようとしている課題の現状の3つの代替案を教えてください」「それに対してあなたの提供するソリューションは、顧客から見たときにどう優れているか定量的、定性的に教えてください」という質問に明確に答えられるようにする。
- [ ] PPMFを意識したものであっても、何らかの形で代替ソリューションは必ず存在す���。しかし、その代替ソリューションがカスタマーにとって「不便なのにやむを得ず使っている」「高価過ぎるが、他の手立てがないので使っている」など、現状に不満を抱いているかどうか、見極めるのが重要。
- [ ] もし、代替案に対して既存ユーザーが不満タラタラなら参入の余地があるだろう。Amazonはマイナーな書籍を読みたい人の現状の代替案が「大型図書館」であるという事態に気づいて、この領域からPMFすることができた。
■どのビジネスモデルから始めるとPMFしやすいか?
- [ ] プラットフォーム型事業はスケーラビリティは高いがPMFの難度が
高い
ビジネスモデルは大枠でいうと、パイプライン型とプラットフォーム型の2つに分けられる。世の中の大半はパイプライン型事業(図表2-11)。一日雨滴に価値提供していき、ゲートキーパーがクオリティチェックを行う
- [ ] パイプライン型事業のPMFは、サービスを受ける側(ユーザー)の独自価値を検証できることが条件になる(カスタマーヘルススコアのコンセプトが有効)。
- [ ] プラットフォーム型で重要なKPIは「情報の交換の質と量」と「検索結果のマッチング率」になる。両者が閾値を越えなければ、マッチング率が下がってしまい、取引が行われない(図表2-12)
- [ ] プラットフォーム型事業をスケールさせる12のCは図表2-15を参照。
■ハイタッチから始めて徐々にシステム化、標準化する
- [ ] 最初から市場ターゲットを「全方位的」に展開してしまったり、最初から全て「テックタッチ」として人を介在せずにシステムのみでSaaS事業を始めて、結局十分な価値が提供出来ずにPMFを達成できないスタートアップが非常に多い。
- [ ] どのセグメントから戦略的に攻めていくべきかの仮説がないことが多い。ビジネスコンテストなどの審査委員をやると、だいたい半数がプラットフォーム型のビジネスを打ち出しているが、その多くは難度を理解していない。
- [ ] おすすめな戦略は、いきなりテックタッチメインのSaaSでシステムオンリーから始めるのではなく、まずはコンサル事業(ハイタッチ)から始める。その中で、徐々に標準化とシステム化を進めていきSaaSに転換(ロータッチ/テックタッチ化)していく戦略。例えば、コンサルで展開しながらも一定のパターン化ができる箇所を見つけ出し、そこはシステム化をしていくなどのロードマップを作っていく。
- [ ] 図表2-21のようにビジネスロードマップを描く。
■持続的強豪優位性を築けるか?
- [ ] 図表2-26 スタートアップの価値(バリュエーション)を決める要素
人的資源
■まずはサイドプロジェクトで始める
- [ ] スタートアップのファウンダーの71%が、定職に就いているときにアイデアが生まれているというデータもある。
■優れたCXOの条件
- [ ] 自らの専門領域を持っている。
- [ ] 専門領域に加えて幅広い視点を持っており全体最適を考えることができる。
- [ ] 自社の成長フェーズを理解し、そのフェーズに合った適切な戦略を立てることができる。
- [ ] 戦略を実行に移すためのディレクションができる。
オペレーショナル・エクセレンス
■標準化さrたプロセスで競合に差をつける
- [ ] 勝ち続ける仕組みをいかに作るか?
- [ ] 「全てのテクノロジーは、いずれはコピーされてしまう。真の差別化要因は、テクノロジーではなく人材だ」、標準化における優れた企業として知られているのが、無印良品のマニュアル化。
- [ ] The Modelのコンセプトで「セールスを科学する」ことで標準化を実現したセールスフォース。
- [ ] 標準化やオペレーションの秀逸性は大きな持続的競合優位性になる。
- [ ] 業務が属人化されたブラックボックスの状態ではスケールしない。
■業務の内包するリスク
- [ ] 業務には、「肥大化/複雑化」「属人化」「陳腐化」という3つのリスクが内包している。
- [ ] 仕事のための仕事が増える、焦り方くる短期的な施策、仕組みと風土がない状態など。
■業務を見える化する(図表4-10)
- [ ] 現状の業務を洗い出す
- [ ] 業務をグルーピングする
- [ ] 業務グループにタイトルをつける
- [ ] タイトルの網羅性を確認する(不測があれば1〜3を繰り返す)
- [ ] 業務タイプを分類する(感覚型、選択型、単純型)
ユーザーエクスペリエンス
■UXエンゲージメントモデルを描く(図表5-11)
- [ ] UXエンゲージメントモデルは、プロダクトの利用中だけでなく、利用前、利用後、全体体験まで視野を広げ、要素分解したモデルである。
マーケティング
■優れたマーケティングはセールスを不要にする
- [ ] 田所さんはマーケティングを「顧客とプロダクトの最適な出会い方を演出すること」と定義している。
■N1分析を通じてPCF(Product Channel Fit)を目指す
- [ ] 自社に最適なPCFを見つけるには、N1分析を使ってターゲットとなる1人の顧客の仮説を立てて、その解像度を高めていくのが有効になる。
- [ ] 成功するマーケティングほど、「顧客」ではなく「個客」として捉えている必要があると述べており、マーケターとして成果を上げたいならば必要な視点だ。
- [ ] N1の解像度は、ペルソナだけでなく、カスタマージャーニーを明らかにしても上がる。N1分析をしたときに、顧客はどんなタッチポイントがあり、普段何を読んでいて、どこに生息し、どこに行動変容があり、どこでメンタルモデルが変わったかなどの心理状態を明らかにしていく。N1の解像度を高めるコツとして、グループインタビューではなく、1人の顧客に対し10回のインタビューを行うほど徹底して向き合う姿勢が必要になる。この深掘りインタビューで思いがけないエピソードを得ることがあり、そこには、その人のインサイト(本音)が浮き彫りになるためマーケティング上のヒントになることが多い。
- [ ] また、インタビューだけではなくジョブシャドーイングといって、ユーザーの業務や生活を観察するのも有効。インタビュースキルは起業家にとって必須のスキルとなることを、ここで付け加えておきたい。
- [ ] インタビュー相手をよく知る、インタビュー相手の弟子になる、インタビュー相手の非言語コミュニケーションに注目する、インタビューオーナーになる、インタビュー相手の話を分析する。
■マーケティング施策オプションを理解する(図表6-09)
- [ ] PMF後、重要なことは1つや2つでも良いので、自社にと��ての「勝ち筋」「鉄板」となるチャネルを見つけることだ。
- [ ] 起業家はその業界のオーソリティになる覚悟を持つ。
■マーケティングファネルを設計し、PDCAを回していく。マーケティングのストーリーを作る
- [ ] ファネルでストーリーを作るとは、商品やサービスの存在を知ってもらう、必要だと感じてもらう、今すぐに欲しくなって購入するという一連のストーリーを作り、限りなく購入に近い顧客を絞っていくことを意味する。
- [ ] マーケティングにおける顧客獲得の鉄則は「ペイドと、それ以外」に分けて考えること。有料の広告で獲得したペイドメティアではなく、オウンドメディアやシェア度メディアを通して無料で獲得したオーガニックユーザー(自然検索ユーザー)に働きかけられないかを考えていく。
- [ ] ストーリーの作り方としては、まずLPを作り、オウンドメディアを作り、そこからシェアされる仕組みを入れていくという流れになるこれができた段階でアーンドメディアを入れるなどを検討していくことになる。
- [ ] 顧客のエンゲージメントを縦軸に、顧客のライフサイクルを横軸にして、それぞれのステージでどのようなコンテンツを打ち出せば良いのかを明らかにする(図表6-29、図表6-30)
- [ ] スタートアップが存続できない一番の理由はPMFできないこと。二番目の理由は顧客獲得コスト(CPA)が高すぎること。
セールス
■顧客視点でのセールスプロセス
- [ ] 重要なのは、自分たちスタートアップ側の視点ではなく、顧客視点に立った上で、プロセスを設計していくこと(図表7-04)
カスタマーサクセス
■「顧客の成功」「顧客の成果」が会社の成長を後押しする
- [ ] 初回の購入は単なる「関係の始まり」に過ぎない。
■カスタマーサクセスの実装にはメンタルモデルの転換が必要(図表8-06)
- [ ] 「顧客の成功」を会社の共通言語にする。
- [ ] カスタマーサクセスマップを作る(図表8-08)
■注目されているProduct Led Growth
- [ ] オンボーディングに関して、最近注目されているProduct Led Growth(PLG)」という手法。アメリカのベンチャーキャピタルOpenViewが提唱した考え方。
- [ ] 「PLGとは、プロダクトの機能とその利活用を主要な成長エンジンと位置付けて顧客を獲得、維持、拡大していく成長戦略のこと」。これはすなわち「これまでプロダクトの外部で行っていたマーケティングやセールスをプロダクトの内部で行って事業をグロースさせる」こと。
- [ ] 例えばメール広告配信サービスのメールチンプの事例。使い勝手の良いメール配信は2,000件まで無料で、2,001件になって時点で料金が発生する。メールデータが蓄積されて有料になった時点で顧客が止めるかと言えば、止めない人が大半。2,000件以上もたまったデータを移行するのは面倒でやりたくないし、止めてしまうとどのユーザーが開封したか、メール内のリンクをクリックしたかなど、これまで使えていたレーティング機能が使えなくなってしまう。
- [ ] またSlackもPLGを活用している。Slackは「チームの直近のメッセージ1万件」にアクセスするまでは無料で使用できる。Slackを活用し、様々なコミュニケーションが蓄積されたら、1万件の履歴以上にメッセージを検���するニーズが生まれてくる。そのタイミングでは、既に顧客にとってSlackは業務の一部になっており切り離すことができない状態。多くのユーザーがこのタイミングで有料にコンバージョンする。
2021/02/11 10:49
投稿元:
起業のお勉強。
■PFMF
スタートアップの本質は、それまで存在しなかった市場を作ることであり、場合によっては、既存のやり方を根本から覆してしまうような「10倍~20倍以上」の効率的なソリューションを提案することだ。それを実現させるには、まだ見ぬ少し先の未来に対して、最適化する視点が必要である。私はこれをPFMF(Product Future Market Fit)と呼んでいる。
■VCをやっていたときに投資判断するときやスタートアップを審査ときに必ずしていた質問
「あなたが解決しようとしている課題の現状の3つの代替案を教えてください」
「それに対してあなたの提供するソリューションは、顧客から見たときにどう優れているか定量的、定性的に教えてください」
■フィージビリティとスケーラビリティの両立
…いきなりTech touchメインのSaaSで、システムオンリーから始めるのではなく、まずはコンサル事業の(High touch)から始める。その中で、徐々に標準化とシステム化を進めていきSaaSに転換(ロータッチ/テックタッチ化)していく。
例えば、コンサルで展開しながらも一定のパターン化ができる箇所を見つけ出し、そこはシステム化していくなどのロードマップを作っていく。
■イノベーションモデル(型)
1.中間プロセスの排除
2.バラバラな情報を集約
3.新しいコンビネーション
4.タイムマシン
5.ローエンド破壊
6.バンドルのアンバンドル化
7.使われていないリソースの活用
8.戦略的自由度
9.アービトラージ
10.As-a-Service化
■スケール前の段階におけるスタートアップの平均人数
成功したスタートアップがスケールする前の平均メンバー数は7.5人未満。
一方、失敗したスタートアップはスケール前のタイミングで20人近くに達している。
■OKRとMBOの違い
グーグルが実装して有名になった目標管理方法だが、MBOと異なるのは、最初に到達できないような非常にチャレンジングな定性的なObjectを決めてから、それに対する主要な成果を定量的な指標を使って決める点だ。
■エレベータピッチ
我々は(対象カスタマー)の抱えている(ニーズ)を満たしたり、解決したい。
(プロダクト名)というプロダクトは、
(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)をカスタマーに提供することができる
このプロダクトは(代替手段の最右翼)とは違い、
(差別化の決定的な特徴)が備わっている
アナロジー:”我々は、(アナロジー)である”
■ショートピッチ
・Tag Line:一言で言って自社のサービスは何か?
・Issues/Solution:どういった問題を解決しようとしているか
・Market Size/First Market Segment:どれくらいの潜在的なマーケットがあるか?今後どのくらいのサイズになりそうか?最初はどの市場セグメントから行くのか?
・Why Now?:なぜ今なのか?
・Traction/Insight:現在のトラクションは?どんなインサイトを得たか?
・Why us/Team:実績、専門分野、企業の経緯、なぜ自分たちがやるのか?
・Defensibirity:どうやって競合優位性を構築するのか?
・Business Model/Key KPI:どういったビジネスモデルか?ビジネスはスケーラブルか?
・Competition/Current Alternative:競合や代替案は?
・Business Roadmap:スケールするためのビジネスロードマップは?
・Big Ask:どれくらいの資金調達を考えているか?
■インサイトとは
・なぜマーケットがあると言えるのか?潜在的な市場はどれくらいのサイズがあるか?
・(トラクションがあるなら)なぜカスタマーは、あなたのサービスに熱狂するのか?
・他の現場の代替案ではなぜ十分でなく、あなたのサービスを選ぶのか?
・マーケットにどのような変化があったのか?(新しい流通チャネルが生まれた?新しいテクノロジーが誕生したから?コストが劇的に下がった?新しいカスタマーの需要に対して、供給が追いついていないところはどこか?なぜ今なのか?)
2021/06/06 06:53
投稿元:
『起業大全』要約
【はじめに】
◾️本書の目的
PMFを達成した起業家がその先大きく事業をスケール(成長)させるために必要になる知見を体系的に学ぶため。
すなわち「起業家」が「事業家」へと進化するために必要な実践知をまとめた書籍である。
ここでいう「事業家(CXO)」とは、
各機能に部分最適化された意思決定やディレクションを行う人材ではなく、部署やファンクションをまたいで、俯瞰的かつ大局的に事業を把握し、必要なリソースを配分し、かつディレクションする力を持つ人材だ。
他の要素も合わせてまとめると、
スタートアップを成長させるCXOに必要不可欠なケイパビリティ(能力)は下記の4つ。
・俯瞰力
・大局観
・ストーリー設計力
・横断的知識
◾️スタートアップ・バランス・スコアカード
・ミッション/ビジョン/バリュー(MVV)
・戦略
・人的資源
・オペレーショナル・エクセレンス(OE)
・顧客体験(UX)
・マーケティング
・セールス
・カスタマーサクセス
・ファイナンス
※本書では、それぞれの章ごとで各要素について解説を行っていく。
◾️スタートアップ(事業)のフェーズ
・Ideation:アイデアを発見する段階
・Pre-seed:顧客課題とソリューションを検証する段階
・Seed:UVP(顧客への独自の価値提案)が明確になりPMFが見えてくる段階
・Series A:PMFを達成させUnit Economicsを健全化させる段階
・Series B〜:スケールを目指す段階
・Pre-IPO:IPOを目指す段階
・Post IPO:圧倒的優位性の確立を目指す段階
【CHAPTER 1】ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)
スタートアップCXOにとってPMF後の最も重要な仕事の一つはMVVの策定である。
◾️MVVが実務において最強の武器になる理由
1.意思決定の質とスピードが高まる
2.持続的競合優位性(ディフェンシビリティ)が高まる
3.人材採用力が高まる
4.組織を一枚岩にする
5.プロダクトの訴求力が高まる
その他、この章ではMVV策定における切り口や良い基準が具体的事例を交えて解説している。
【CHAPTER 2】戦略
ユニコーン企業を目指すスタートアップが持つべき戦略的な視点は大きく3つ。
1.フィージビリティ(PMFの実現可能性)
2.スケーラビリティ(成長できるか)
3.ディフェンシビリティ(持続的競合優位性を築けるか)
◾️フィージビリティを大きく左右する2つの視点
1.どこの市場セグメントから始めるとPMFできそうか
2.どのビジネスモデルから始めるとPMFしやすいか
◾️自社事業の「センターピン」を見つける
ポイントは「需要に対して供給が(圧倒的に)不足しているセグメント(What,When,Where,Whoの切り口で検討)はどこか?」を念頭に検討すること。
その具体的な方法として、「Go-To-Market」というフレームワークが紹介されている。
2021/06/13 16:54
投稿元:
スタートアップに大切な9つの分野がそれぞれ独自のフレームワークで紹介されており、大変勉強になった!
今後もその都度、必要な分野を見返して使用する。
2021/02/11 10:48
投稿元:
起業のお勉強。
■PFMF
スタートアップの本質は、それまで存在しなかった市場を作ることであり、場合によっては、既存のやり方を根本から覆してしまうような「10倍〜20倍以上」の効率的なソリューションを提案することだ。それを実現させるには、まだ見ぬ少し先の未来に対して、最適化する視点が必要である。私はこれをPFMF(Product Future Market Fit)と呼んでいる。
■VCをやっていたときに投資判断するときやスタートアップを審査ときに必ずしていた質問
「あなたが解決しようとしている課題の現状の3つの代替案を教えてください」
「それに対してあなたの提供するソリューションは、顧客から見たときにどう優れているか定量的、定性的に教えてください」
■フィージビリティとスケーラビリティの両立
…いきなりTech touchメインのSaaSで、システムオンリーから始めるのではなく、まずはコンサル事業の(High touch)から始める。その中で、徐々に標準化とシステム化を進めていきSaaSに転換(ロータッチ/テックタッチ化)していく。
例えば、コンサルで展開しながらも一定のパターン化ができる箇所を見つけ出し、そこはシステム化していくなどのロードマップを作っていく。
■イノベーションモデル(型)
1.中間プロセスの排除
2.バラバラな情報を集約
3.新しいコンビネーション
4.タイムマシン
5.ローエンド破壊
6.バンドルのアンバンドル化
7.使われていないリソースの活用
8.戦略的自由度
9.アービトラージ
10.As-a-Service化
■スケール前の段階におけるスタートアップの平均人数
成功したスタートアップがスケールする前の平均メンバー数は7.5人未満。
一方、失敗したスタートアップはスケール前のタイミングで20人近くに達している。
■OKRとMBOの違い
グーグルが実装して有名になった目標管理方法だが、MBOと異なるのは、最初に到達できないような非常にチャレンジングな定性的なObjectを決めてから、それに対する主要な成果を定量的な指標を使って決める点だ。
■エレベータピッチ
我々は(対象カスタマー)の抱えている(ニーズ)を満たしたり、解決したい。
(プロダクト名)というプロダクトは、
(重要な利点、対価に見合う説得力のある理由)をカスタマーに提供することができる
このプロダクトは(代替手段の最右翼)とは違い、
(差別化の決定的な特徴)が備わっている
アナロジー:”我々は、(アナロジー)である”
■ショートピッチ
・Tag Line:一言で言って自社のサービスは何か?
・Issues/Solution:どういった問題を解決しようとしているか
・Market Size/First Market Segment:どれくらいの潜在的なマーケットがあるか?今後どのくらいのサイズになりそうか?最初はどの市場セグメントから行くのか?
・Why Now?:なぜ今なのか?
・Traction/Insight:現在のトラクションは?どんなインサイトを得たか?
・Why us/Team:実績、専門分野、企業の経緯、なぜ自分たちがやるのか?
・Defensibirity:どうやって競合優位性を構築するのか?
・Business Model/Key KPI:どういったビジネスモデルか?ビジネスはスケーラブルか?
・Competition/Current Alternative:競合や代替案は?
・Business Roadmap:スケールするためのビジネスロードマップは?
・Big Ask:どれくらいの資金調達を考えているか?
■インサイトとは
・なぜマーケットがあると言えるのか?潜在的な市場はどれくらいのサイズがあるか?
・(トラクションがあるなら)なぜカスタマーは、あなたのサービスに熱狂するのか?
・他の現場の代替案ではなぜ十分でなく、あなたのサービスを選ぶのか?
・マーケットにどのような変化があったのか?(新しい流通チャネルが生まれた?新しいテクノロジーが誕生したから?コストが劇的に下がった?新しいカスタマーの需要に対して、供給が追いついていないところはどこか?なぜ今なのか?)
2023/01/30 16:53
投稿元:
起業の科学に味をしめて著者が作った2作目。やはり2代目は駄作になりがち。起業を科学するという熱意が1作目より落ちた印象。究極的には理論的な網羅が難しいという謙虚さを失っている気がする。でもめっちゃ読んだ。いっぱい書いててすげぇけど、もうこれ全部読むくらいなら仮説検証に時間割いた方が学びの質は良さそう
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