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もうすぐ創業150年。廃仏毀釈や戦争とか時代の流れにうまく対応したこと、情熱を持って諦めないこと、顧客思考、偶然を機会にすること。
島津の歴史と精神がわかって面白かった。しかしマネキンや塗料もやってたとは知らなかった!
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<目次>
第1章 廃仏毀釈の京都
第2章 京都舎密局
第3章 島津の名をあげた軽気球
第4章 日本で最初の蓄電池
第5章 古都が育む企業力
<内容>
京都の島津製作所を作り上げた、島津源蔵(2代目)の立志伝。京都は科学系の会社が多くある(京セラ・村田製作所・日本電産など)が、その嚆矢になる会社だ。元は仏具商。また蓄電池はもちろん、学校の理科教材、この辺までは多少は知っていたが、マネキンでも日本無類の会社だったことは知らなかった。成功談を中心の「ヨイショ系」の伝記だが、高瀬川のところにある、島津製作所創業記念会館を見たことがあり、面白かった記憶がある(本当の目的は、銅像撮影だったが…)。確かにすごい会社だ!
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例のニュースから逆説的な興味が湧いたので。
京都や、そこでのものづくりというモノへのイメージが漠然とある中で
その典型の1つとして、同社の歴史が日本を取りまくダイナミズムのなかでいかに進展したかを読むに連れ
抱いていた印象の確度が一段階は増したように思う。
島津のトップが純然たる研究者というばかりでなく経営者としての側面を有し、また筆者の経歴もビジネス界隈のノンフィクション作家という感じでもないためか、読み口の感じがよく見る経営の神様に密着したものや、栄華を誇る企業のその後みたいなのともまた違う。
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仏具屋から始まった現在は科学計測機器や医療機器の最先端を行く会社と知っていたが、廃仏毀釈が転換のきっかけと知り驚いた。
明治初年からの京都の政治経済と島津製作所の起りがパラレルに書かれ、軍事産業を扱った戦中戦後を経て現在までを描いており、本当に興味深く読ませてもらった。
ニッチな領域を扱った本なのに、10人の読者が評価感想を書いているのにもびっくりした。