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千桜さんの将棋への思いが痛く伝わってくる、そんな小説でした。相手を思い合うゲームというのが、ぴったりとくる感じです。自分は将棋は詳しくないのですが、プロを目指す方々の覚悟、男女の性差等、知らないこともたくさんあり、改めて藤井聡太2冠は凄いことだと感じた次第です。とても面白かったです。
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将棋の世界を描いた作品。
自分の知らない世界やその世界で生きる人の思考や感情を体験できる作品が好きです。手に汗握る死闘、夢を追う煌めき、人が人を想う温かさ、色んな感情を味わえる大満足な作品でした。
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帯に”全員泣きました”と書かれていたんですが、泣きませんでした。こういうアオリを見た後に、号泣期待して読んで、全く自分の泣きツボでなかったときの落胆というか、ガッカリ感がすごい。ていうか、ラストが「そこでおわるんかーー」という感想(超個人的)。史上初の女性棋士が2人誕生、健康な桂香さんタイプと病弱な銀子タイプ、その2人と同時期に出てきた最年少天才棋士竹森稜太(藤井聡太二冠がベースになっているっぽいキャラで、しかしドMなAI棋士)と飛鳥の絡みが面白かった。タイトルが『盤上に君はもういない』というところから、棋士の誰かが亡くなるんだろうと思っていたが、そこらへんのミスリードというか、、いやもう、その人は盤上にいなくてもそんなに関係ないんちゃうん的なね。ともかく、Jrの祖母があまりにもステレオタイプという感じのフレンチ女で、ちょっとしか出てこないながら、めちゃめちゃイラっとさせられるところが逆に興味深いというか、、。まあ、おもしろかったです。
新潟県出身の作家さんで地元作家コーナーにデデンと平置き推しされていまして、タイトルホルダーになる女性棋士が、新潟の大病院一族の本家の長女で、弟が古町に住んでいる設定とか、ご当地感もちらほらと出てくる。
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負けたくない敵がいる。
誰よりも理解してくれる敵がいる。
だから、二人は強くなれる。
将棋のプロ棋士を目指す者たちにとっての最後の難関、奨励会三段リーグ。
観戦記者の佐竹亜弓は、そこですべてを賭けて戦う二人の女性と出会う。
永世飛王を祖父に持つ天才少女・諏訪飛鳥と、病弱ながら年齢制限間際で挑戦する千桜夕妃。
歴史に残る激戦の末、リーグを勝ち抜き史上初の女性棋士となったのはどちらか?
そして二人に導かれる、哀しき運命とは?
(アマゾンより引用)
最後のほうで結末読むよりも先に、あー、そういうことねって2年間の失踪が分かった。
旦那の母親が腹立つな
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初の女流棋士となるのは?将棋に全てをかけるような人々。私は千桜さんが好きではないのよね。飛鳥ちゃんの方に肩入れして読んでいたので、残念。しかし、千桜さんのような人こそ、竜皇になるのだろう。
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将棋のプロになるのがどれだけ大変か、それが女性のプロ棋士となればどんな苦悩があるのか?と女性プロ棋士の苦悩の話かと読んでいくうちになんだか物語の方向性が変わってきて、ちょっと拍子抜けしましたが、物語として最終的には号泣してしまう話でした。
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内容をあまり知らずに読み始めたが、女性が棋士になりタイトルを獲るという栄光の裏にある話だった。ちょうど女流棋士が棋士への編入試験に挑んでる最中でタイムリーかなと思ったがもっと先を想定した話。ある意味筆者や将棋ファンが思い描く理想のストーリーなのかなと思った。またフィクションとして棋士や関係者の心情がセリフとして発せらた言葉はリアルでは言えなくとも棋界の人が抱いてることなんだろうなと思う所もあった。
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面白かったー!!
ラスト数ページ、泣いた‥。
読み返しても泣く。
羨ましい‥!
なりふり構わず熱中する「何か」があることに。
いい年齢になっても、熱中する「何か」が見つからず模索する毎日を送る私にとって、小説に描かれてる熱にただただ尊敬と羨ましさがありました。
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綾崎さんは、やはり恋のない愛の物語を書くのに長けてるなぁ。
本作もその例に漏れず、恋のない深い愛の物語だった。
若干、いやいやそれは流石に無理あるだろ的なツッコミがあるけれど、それはまぁすておけばいいし、やはり綾崎さんはロマンチストなのでしょうね。
ここに終着するのかというラストで賛否ありそうだけどわたしは好きです。
タイトルを奪って終わりじゃないのが綾崎さんらしくて良いと思います。
しかし、ほんとうに棋士になるのって大変なんだなぁ。
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軽く面白い。違和感もなくするすると読める。知っている世界と勘違いしそうなぐらい身近に感じる。節操のある登場人物。ミステリーと違う安心感。安心しすぎて物足りない点もあるけど、泣かされもする。
ーーーーこの人にだけは負けたくないと思ったライバルが自分を同じように認めてくれたこと。それが堪らなく嬉しかった。ーーーー
ーーーーあんたは戦うことを誓った女だ。絶対に帰って来るーーーーー
良い人たちだわ。一気読みしたから楽しんだ。軽くね。
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激戦を勝ち抜き史上初の女性棋士となった千桜夕妃。しかし彼女はプロとしての初対局の直前、失踪した。3年後、将棋界に舞い戻ってきた夕妃は、「名人」と並ぶ将棋界最高峰のタイトル「竜皇」を目指して猛然と昇り詰めていく。
3年前、彼女はなぜ勝負の舞台から姿を消したのか。3年間、彼女はどこで何をしていたのか。観戦記者・佐竹亜弓が耳を傾ける夕妃の長い独白。それは夢を叶えるため、愛を叶えるための長い旅の記憶だった。
人間は寂しい生き物だ。棋士は孤独な職業だ――。
ふたりの人間が、たった数十センチの盤面を挟んだだけの距離で向かいあい、お互いの思考を読み、相手を理解しようとする。相手の駒を奪うために。
孤独な戦いといいながら、しかし将棋を介して交わる人生のなんて多いことだろう。永世飛王を祖父に持つ“将棋の子”諏訪飛鳥。病弱な体で欠場を繰り返しながら、たったひとつの望みをかなえるために戦い続ける千桜夕妃。「史上初の女性棋士」を争うふたりのライバル関係もさることながら、史上最年少の棋士となる天才少年・竹森稜太。かつて夕妃を追いプロ棋士を目指した弟・千桜智嗣。夕妃を支え続けた師の朝倉七段。ベテラン観戦記者・藤島、そして佐竹亜弓。第一部から第五部と幕間で構成された物語は、それぞれ脇を固める登場人物たちの群像劇でもある。
人間は寂しい生き物だ。棋士は孤独な職業だ――。
しかしその思考の痕跡は棋譜となって残る。棋譜の中で棋士は生き続け、時に後世の棋士たちに、思いがけない会心の一手を囁くこともあるだろう。その瞬間、棋士は決して孤独ではない。
2016年に史上最年少の14歳2か月で四段昇段(プロ入り)を果たし、そのまま無敗で公式戦最多の29連勝という記録を樹立。その後も多くの最年少記録を更新し続けた藤井聡太王位・棋聖がかつて「将棋マンガの主人公を超えた」と言われていたが、未だ叶わない物語がある。
男性と同じく、奨励会に入会し三段リーグを突破してプロ棋士になった女性の存在。今一般に「女流棋士」と呼ばれているひとたちはアマチュアで、男性とは別のリーグやタイトルを争っているにすぎない。それでも十分狭き門で、すごいことなのだけど。その女性初のプロ棋士に一番近いと思われていた西山朋佳さんが奨励会を退会、女流棋士に転向することしたことが報道されたのも耳目に新しい。本作はそれだけ難しい、史上初めての「女性棋士」となった女性の半生を描いている。
三段リーグの過酷さを描いたものなら大崎善生氏のノンフィクション作品『将棋の子』、『聖の青春』に並ぶものはないと私は思っている。本書は女性が夢を叶えていくことの困難さと、強かさと、その原動力になるものを鮮明に描き出すフィクションだ。
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駒の動かし方もあまり覚えていませんが、子供の頃は結構ポピュラーな遊びだったので、なんだかんだ将棋に触れていたような気がします。羽生さん、藤井君やひふみんの人気で将棋の世界が身近になっていますが、天才が跋扈する血みどろの世界であるという事は、本を読んで色々想像しています。
本書は虚弱な体を押して、将棋の世界を極めんとする女性の物語です。
テンポよくポンポン時間が進んでいく潔さは気持ちが良かったです。
次第に分かってくる事の顛末の重たさと、将棋に命を賭ける重さで、表紙で見られるような軽快さよりも重厚な雰囲気を醸し出していると思います。
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将棋界に詳しい人なら誰と誰を組み合わせて登場人物を造形したのかがなんとなく分かる。
竹森稜太は藤井聡太2冠と千田翔太7段。諏訪飛鳥は西山朋佳女流3段か?
将棋の戦いのシーンの描写は、将棋ファンからすると少し物足りないが、全体のストーリーは読みやすく面白かった。
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将棋の要素はオマケで、人間ドラマがメインな感じ。結末も最初からは想像できない。誰の物語なのか、中盤になって気づいた。
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ラストは泣けました…!
将棋の指し方の描写で、それぞれの棋士の性格や人となりを表現していて上手いなあと感じた。
また、自分は疎かったのですが、棋士の世界の厳しさもよく分かりました。