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スコットランドの西の海上にあるセント・ギルダ諸島での厳しい暮らしを、最後の住人の一人だったノーマン・ジョンの少年時代を軸に紹介します。独自の文化と生活をしていたが、厳しい自然から住む人が減り、1930年36人の全住民がスコットランドへ移住しました。現在は、世界遺産として登録され、観光として訪れることができるという。
「世界のはての少年」の舞台となった島。
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イギリスのセント・キルダ諸島。この島での生活や文化について知ることができる。しかしその中には、島での生活が失われてしまう悲しい歴史もある。
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スコットランドの西海岸から160km以上離れたところにあるセント・キルダ島。
今はもう誰も住んでいないその島で最後に暮らしていた人たちの生活や自然、動物たち、島の歴史を伝える本。
荒々しい海風で木が育たない厳しい環境の中、島ではみんなが家族のように協力しあって暮らしていた様子が暖かい色彩の絵で描かれていてとても魅力的に感じた。
スコットランドナショナルトラストが今でも集落と自然環境の保全をしているそうなので、いつか見にいけたらいいなあ。
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世界のはての島、セント・キルダでの人々の暮らしは1930年に終わりをむかえた。そのとき、ノーマン・ジョンは5歳で、島を離れた最後の人々のうちの一人となった。セントキルダでの生活と、一つの文化が消えていく様子を、少年の目を通して伝える絵本。
人々の暮らしや島に生息する動物たちについて、ドラマティックの描こうとせず、淡々と描いているのがいい。ありのままの暮らしを見ていく中で、セント・キルダの人々が大切にした考え方が浮かび上がってくるかんじが好き。
作者が「島の人々が大切にしていること」を直接言葉にして、例としていろいろな生活の様子を示すという本も多い。それはそれでわかりやすい。でも、この本のように、人々の生活をそのままスケッチしていくような書き方にも好感がもてた。見えるもの以外の多くを語りすぎないかんじが心地よい。自分で考える余地もあるし。
巻末には、作者のベス・ウォーターズさんが島をスケッチしている様子や、スケッチしたさまざまな絵を見ることもできる。そこで、セント・キルダが実在する島だということがはっきりと意識されるし、よりこの島が好きになっていく自分がいることに気づいた。