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アメリカの小学校で起きた銃襲撃事件をベースに、死刑制度について書かれています。
テーマはとても興味深いですが、この本はおすすめできません。
描かれている内容や状況が表面的、かつ現実社会と乖離しているように感じます。Netflixで似たテーマのドラマを見た方が良いように思いました。
小手鞠るいさんの小説には、素晴らしいものがたくさんあります。個人的には別の本を読まれる事を強くおすすめします。
アメリカにおいて、警察官と市民の間には圧倒的な力の差があり、無抵抗の人でも警察官の指示に反する場合、発砲が認められますし、成人が未成年に向かって銃を向けているという場合、容疑者が生きて逮捕され、死刑の是非を問われる、というような本書のストーリーは現実的ではないと感じました。
児童書であり、難しいテーマだとは思いますが、このテーマを取り上げた以上、もっと深く掘り下げるべきだと感じます。本書は子ども向けにとぼかしながら銃乱射事件をテーマにしているように感じ、読者に対し、不誠実ではないかと感じました。
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「ある晴れた夏の朝」を読んで、その勢いでこちらの本を読もうと思うと、肩透かしに会うかもしれない。
少なくとも私はそうだった。
予備知識無しに読み始めたけれど、きっとこの本も何か問題提起しているものなのだろうと思いながら読んだが、半分まで全くそれが分からなかった。
作者もそうなるように書いているのだと思うけれど、今回の提起の仕方では、私の中には残るものがなかった。
「死刑制度」について問うているのだと思うけれど、この切り口では無い方が良かったように思う。
昔から小手毬さんの作品を読むと「うおおお」と思うものと「ん?」と思うものに出会ってきたのだけど、今回は残念ながら「ん?」の方だった。
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YA小説。アメリカ滞在経験を下敷きに、アメリカの小学校での銃乱射事件を織り込んで、主人公の日本女子と音楽グループを組んでいる仲間の一人がボランティアで、小学校に音楽指導に行ってて、巻き込まれて射殺される。その傷をどう乗り越えていくかというのが主題。日本向けだから、かなりマイルドに書かれているけど、日本の若い子にはこれでも十分心に突き刺さるかも。
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自分が同じ立場になってしまったら、、、。
アタシは乗り越えられたり赦せたり出来るんやろうか。
きっと、アタシには完全に乗り越えれたり赦せたりする事は無理な気がする。
憎しみとか怒りを考える事が“常に”では、なくなるかもやけど。
アタシが「ヤツラは常にドコかに隠れてて飛び出す機会を窺ってる。」って思ってる捻くれ者やからかもしれん。