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周りの人間の推理力を高める「ワトソン力」により、登場人物たちが推理合戦を展開する連作短編集。全員があれこれ推理を始めるため、突拍子もない推理が飛び出したり、誰が正しい推理なのかわからない所など笑えて、楽しく、そして面白いミステリーでした。
ちなみにニヤニヤしながら読んでいたそうです(笑)。
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目立った手柄もないのに、なぜか警視庁捜査一課に所属する和戸宋志。行く先々で起きる難事件はいつも、居合わせた人びとが真相を解き明かす。それは、和戸のそばにいる人間の推理力を飛躍的に向上させる能力のおかげだった。謎解きの楽しみが目白押しの本格ミステリ短編集!
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警視庁捜査一課第三係の和戸は不思議な力を持っている。何か事件が起きた際に、周りにいる人たちの推理力を高めるという力だ。そのおかげか和戸がいる係は検挙率がものすごく高い。そんな和戸がオフの日に巻き込まれてしまった事件のお話。冬の山小屋、まっくらな地下の画廊、嵐の孤島、雪が降ったあとの建設現場、運行中の飛行機、解答編が失われた劇の台本を巡るディスカッション、バスジャックされた高速バス。さまざまなところで事件に巻き込まれて…
ワトソン力ってなんだよって思ったけど、確かにこれはワトソンだわ。和戸が言う通りに、ホームズもその力が分かっていたならすごい。
しかし、和戸さんいくら刑事でもオフの日に事件に巻き込まれすぎじゃない?一見、警視庁の刑事さんには見えない風貌。まぁ、ワトソンだから仕方ないのか。
しかし、最後のつぐみちゃんの言葉には驚かされた。そして、なんだか続きがあるような終わり方なのも気になる。続編あるのかな…
2020.12.5 読了
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図書館本。2012.1.31読了。
警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志は持ち前のワトソン力で次々に事件を解決に導くが…。
ワトソン力って!なかなか面白い発想です。お話も面白かった。続編に期待!
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本人には推理力がないが、そばにいる人間の推理力を飛躍的に向上させる能力を持っている、それがワトソン力。まず、この設定だけでワクワクさせてくれる。
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人間の推理力を飛躍的に向上させる「ワトソン力」を持つ刑事・和戸。
ワトソン力という設定は面白いが、ミステリーとしてはちょっと弱い。
ホームズあってのワトソンであるように、和戸1人では今後の展開は弱いと思ったが、ラストの展開が次につなげた気がする。
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近くにいる人の推理力を高めるワトソン力!全員が正解を出すわけじゃないのが面白い。いくらなんでもおかしな事件に巻き込まれすぎなので探偵台本くらいの推理合戦がちょうど良い。
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自分にとって『アリバイ崩し承ります』以来の大山誠一郎作品である。今回も連作短編集だが、オーソドックスなようでオーソドックスではないというか、何とも説明し難い設定。なるほど、本格にはこういう手もあったのか。
超能力を含め、主人公に何かしらの特殊な能力があるという設定の本格ミステリは、枚挙にいとまがない。それぞれ工夫を凝らし、設定の範囲内でフェアであるように腐心している。本作もまた、そういう本格ミステリの一つではあるだろう。
警視庁捜査一課に所属する主人公・和戸宋志の、ある能力については伏せておく。和戸自身、説明しても信じてもらえないことを自覚しており、決して自分から切り出すことはない。プロローグは、そんな彼が監禁されているシーンから始まる。なぜ監禁されたのか? 和戸が関わった事件を回想する形である。
それぞれの事件はあくまでオーソドックスである。完成度は高いが、極端な飛躍もない。主人公の関わり方だけが、オーソドックスではないのだった。和戸こそ事件解決の立役者であることは、彼自身しか知らないはずだったが…。7つの事件を振り返り、和戸がたどり着いた真相とは。
んー、犯人が和戸を監禁した動機はよくわかったけども、彼の能力ってそっち方面にも作用するんだろうか? 本当に作用するなら、彼は引っ張りだこだろうなあ。実際どうだったのかは、書かれていないのでわからないが。
最後の最後に、和戸の事件との関わり方がオーソドックスになるのが、本作の最大のひねりだろう。7つの事件は単独でも楽しめるが、きちんと伏線になっていたわけである。大山さんは、こういう設定をどういうきっかけで思いついたのだろう。アイデア勝負の本格というジャンル。アイデアはまだ転がっていた。
それにしても、たまたまとはいえ、感じ取ってもらえてよかったねえ。下手すりゃ逆恨みされただろうし。最後のページの申し出を、和戸は受け入れるのだろうか? 警視庁捜査一課にいるより、はるかに稼げそうだが。
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周りの人間の推理力を飛躍的に高める「ワトソン力」を持つ和戸刑事。誘拐され監禁されてしまった彼は、過去に出くわした事件を回想しながら犯人が誰かを推理することに。事件関係者が我も我もと推理を始めてしまう、なんとも楽しい連作ミステリ。
お気に入りは「不運な犯人」。たしかに……不運このうえありません。そして犯人は誰か、の推理ももちろん、バスジャックという鬼気迫る展開がどうなるのかも読みどころ。さて、最終的に誰が真相を言い当てるのか、というところも楽しいです。
そしてメインとなる事件の謎。せっかくの「ワトソン力」をそんなことに使っちゃうの!? ってのはさておき。この犯人が誰かというのはきっちり推理できました。来たか、ワトソン力?(笑)
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和戸宋志には、不思議な能力があった。
彼の周りで謎が起こると、その時彼の周りに居合わせた人々の注意力・観察力などがにわかに冴え渡り、誰もが探偵の如く推理を始めるのだ。
彼自身が名付けたその能力=「ワトソン力」のため、和戸の勤務する警視庁捜査一課は検挙率十割。もちろん、それが和戸の力の作用だとは誰も知らない。
そんな和戸が非番の日にたまたまぶつかった殺人事件でも、居合わせた容疑者全員が「ワトソン力」の影響を受け、それぞれが推理を繰り広げ…
大山誠一郎さん、初読。
タイトルと装丁のイラストで興味を持ち、読みたいと思っていた本。
そりゃもう、宮部みゆきさんや若竹七海さんのミステリのテイストを期待したわけです。
勝手に始まる推理合戦というストーリーの都合上、途中からは会話文中心になることもあり、理詰めの推理なのに、テンポ良くあっけらかんと事件は解決。
お疲れ気味の時、気分転換に良いという感じ。
自分のブクログ本棚のカテゴリでは、ミステリは『日常ミステリ』と『ミステリ&警察もの』にざっくり分けているのだけれど…
殺人事件もあって警察官が登場するのに、ノリは『日常』っぽい。
最近は、ファンタジーやSFのスパイスがかかった物語で、しかもミステリ仕立て…なんてのも多くて、カテゴリ分けに悩むなぁ。
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周囲の人の推理力があがって事件を解決に導くという設定はおもしろいけれど、描かれる推理はさほどでも…。
もっと推理をわかりやすくして、ギャグ要素とか付加すれば連続ドラマにできそうな気がする。
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検挙率十割を誇る警視庁捜査一課第二強行犯捜査第三係の捜査員である和戸宋志はそばにいる人間の推理力を飛躍的に向上させる特殊能力「ワトソン力」の持ち主だった。
ある日目覚めると見覚えのない部屋に監禁されていた。誰が何の為に?過去にプライベートで事件に巻き込まれ「ワトソン力」が発動して解決した事件を回想し自分の監禁された謎に迫る。
短編7話の連作短編集、本人和戸には推理力は無いが「ワトソン力」で周りの人が推理を戦わせ犯人を炙り出す。本人は見守るだけで周りがなすり合い(推理)で事件を解決する。
★★✩✩✩ 2.0
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“和登さん”じゃなくて“和戸くん”でよかった。「三つ目がとおる」のファンなんで……
7編+1編の連作短編集。「赤い十字架」と「探偵台本」が好みでした。
「赤い十字架」
殺人は計画的に、しないとですね
「探偵台本」
文句なしの★5
「雪の日の魔術」
的は当てなきゃ意味がない
「暗黒室の殺人」
〇〇が出てきたら面白いなぁとぼんやり思ってたら本当に出てきて驚いた。トリックといえばやっぱりコレは外せないですね!!
「求婚者と毒殺者」
自白が早すぎたかな……もっと粘れたと思う
「雲の上の死」
“それができるならナンデモアリになるよね”が諸刃の剣になっていたような
「不運な犯人」
犬吠埼で朝日を拝ませてあげたい、、そんな思いに駆られたバスジャック犯でした
表紙カバーの和戸くんの隣の男の人誰?って最後の最後まで思ってた……けど、読み終わってもう一度しっかり見ると納得です(鈍)。
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自分の不思議なチカラを周りにいる人々に反映させて事件を解決する、と言う刑事が主人公。設定そのものは非現実的だが、内容はきちんとしたミステリー。短いのですぐ読める。
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特殊な主人公の能力もミステリの中に綺麗に生かされ不自然にならず、大作のように複雑なストーリーに呑まれてしまうこともなく。推理する事自体を純粋に楽しめるショートストーリー。7つの謎を読む事で+1の答えが見えてくる構造。