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前回よりちょっとだけ成長したクローバーのお話。ジャムズさんが持ち帰ってきたタマゴをお世話するクローバー。前回に引き続き1人で留守番をがんばります。
今回クローバーがいくつかの場面で考える「私も魔法が使えたら・・・」はもっとこうだったらってみんな思いがちなことだと思うけど、そうじゃなくて、自分なりのやり方で乗り越えていくのが大切なのかな。出てくる魔法動物たちも個性的で読んでてワクワクした。
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★大切なのは魔法じゃなくて、感じる心なのよ(p.173)
(一)またしてもジャムズさんは留守。その間に卵は孵るが赤ん坊が見つからなかったりヨコシマが魔法猫の子どもを四ひき置いていったりてんやわんやの混乱状態。
(二)孵った赤ん坊をどうやらレプラコーンのルルが連れていってしまったらしい。取り戻すため嵐の中に飛び出すクローバー。
(三)クローバーは「めんどくさいなあ」とか「まあ、あとでいいか」とは考えない。すごいものです。子どもやからか?
■魔法動物紹介所についての簡単なメモ■
【第一巻 一行目】幸運は、魔法のようなものです。ふしぎでわくわくさせられて、ミステリアスで。どんなときに舞いこんでくるのか、だれも知りませんし、本でしらべてもわかりません。
【第二巻 一行目】卵からは、どんな生き物が生まれてくるかわからないものです。
【ウィッシュブック】顧客リスト。生き物を渡した人も渡さなかった人も記載されているらしい。
【エマ】クローバーの親友。夏休みの間、乗馬キャンプに行っている。
【エメラルド】イボだらけの緑色のカエル。呪いがかけられているらしい。紹介所が預かった初めての動物。本当の名前は「ヒラリちゃん」だった。
【オート麦】マッシュにしてユニコーンや妖精馬のエサにする。
【オパール】ミス・オパール。占い師。気分に敏感な生き物を希望している。できればホタルがいいそうだが。おばあさんくらいの年齢に見え白髪をポニーテールにしている。
【思い出コーナー】クローバーの部屋にある、これまで飼ったことがある動物の絵を飾っている。
【オラフ】木こりっぽい。
【オリバー・フォン・フーフ】クローバーと同じくらいの年齢の少年魔法使い。鳥の巣を思わせる茶色い髪にきまじめそうな茶色い瞳。メガネをかけている。魔法動物の専門家。クローバーのボーイフレンドになるか?
【かなた】魔法界。小さな王国がいくつもある。
【かんばん】森にある看板には「しょうかいじょ」「みせ」「のはら」「でぐち」「いちばんおく」「かなた」「ドラゴンのしっぽよこちょう」などいろいろある。
【ガンプ】紹介所の前に立ってみはりをしているこびと。昼間は眠っていて夜は見張りをしている。種族一般にニンジンケーキにアレルギーがあることが多い。
【巨人】ここに出てくる巨人は花柄のワンピースを着て麦わら帽子をかぶっていたり、アロハシャツにサングラスだったりする。金の卵を生むガチョウを持っているがしじゅう盗人に狙われるので困っている。
【グリフォン】上半身はワシ、下半身はライオン。今は紹介所にはいない。どうやら凶暴らしい。
【クローバー】主人公。《わたしは運がわるい》p.9。《ツイていないことばかりのクローバーですが、いつだって望みはすてないのです。》p.19。動物好きで初めて口にした言葉は「ニャー」だったとか。意外にコミュニケーションは達者で、一人で紹介所の客への対応ができる。
【ケルベロス】三頭の犬。現在紹介所にはいないが輪が三つある首輪があるのでかつていたことはあるようだ。
【ケンタウロス】上半身は人間、下半身が馬。
【ココ】ユニコーン。テンサイにアレルギーがある。ほぼ全身が真っ白なユニコーンの中でたてがみとしっぽが明るい茶色で角はくすんだシナモン色。アレルギーにくわしいパフさんが飼い主になった。《いままでココなしでどーやって暮らしていたのか、わからないくらいですよー》p.177
【こびと】→ガンプ
【ジャムズ】魔法動物紹介所のあるじをしているお爺さん。
【紹介所】森にある。入るには自己責任が発生する。「どんなに風変わりな動物にも、ふさわしい里親はいる」という標語? が書かれていた。主人はジャムズというお爺さん。そして紹介所は「魔法動物紹介所」だった。動物と仲良くなってしまうと引き取られたときかなしいので「心はひらきながらも、同時に、心にふたもしておかなければいけないよ」とジャムズさんにアドバイスされた。
【白猫】クローバーが出会った魔女が引き取っていったらしい。
【スージー】オラフの娘。ペットを欲しがっていた。動物の扱いに慣れており興奮していたツキノシズクをあっという間に落ち着かせた。相性もいいようなので飼い主となった。
【セドリック】ケンタウロスの郵便配達人。フレンドリーでイイ人っぽいが話が長い。
【卵】可能性。ここで登場したのは斑点のある卵だった。トロールの一家が見つけた。第一巻でのジャムズさんの出張はこの卵を引き取るためだった。クローバーが一所懸命世話をしていたが勝手に孵り赤ちゃんは行方不明。
【タンジー】妖精馬の一頭。クローバーに特別なついている。
【ツキノシズク】ユニコーン。愛情に恵まれず飼い主にひどい目にあっていたようで弱っている。
【ドラゴン】まだ小さなドラゴンが紹介所にいた。「ハナアラシ」という名前。
【鳥の鎖骨】ウィッシュボーンと呼ばれ欧米では幸運のお守り。クローバーには効果がない。
【トロール】ファンタジー系ではなかなか恐ろしい巨人タイプのモンスターだがこの話では心やさしいようだ。まあ個体差はあると思うけど。
【ナーチ】ネッティ・ナーチ。魔法動物の獣医。腕がいい。
【猫】《どちらにしても、ネコとよりそっていれば気分はよくなるものです。》第二巻p.105
【バシリスク】「ヘビの王」と呼ばれる魔法動物。ドクガあり解毒剤はフェニックスの涙。睨まれたら石化する。
【ハナアラシ】紹介所にいる赤ん坊ドラゴン。すぐ火を吹くがそうしてはいけないときにもやってしまうので落ち込みぎみ。クローバーは共感した。悪い魔女に爪を切り取られてしまったがヘンリーに引き取られていった。
【歯の妖精】枕の下に置いた抜けた乳歯をコインに交換してくれる妖精。交換所に歯のない夜行性の虫を引き取りたいとやってきたことあり。
【パフ】ムッシュ・パフ。赤い幽霊のパティシエ? 配達を手伝ってくれる魔法動物が馬の幽霊を探している。彼がつくったカップケーキは雲を食べているよう。
【ハンフリー】巨人の男。プルーデンスの夫。
【ピクニック】透明で羽があって空を飛べる子犬。しつけて大きくなったらプルーデンスさんが引き取るという予約が入った。
【ヒッコリー】妖精馬の一頭。ルルが引き取っていった。
【ヒッポカンポス】上半身が馬、下半身が魚。海のあぶくだけを食って生きている。紹介所いないが準備はしている。
【ヒッポグリフ】グリフォンと雌馬の間に生まれ、上半身はワシ、下半身は馬。いまは紹介所にはいない。
【火トカゲ】サラマンダーのこと。不死とされている。エサはとびきりスパイシーなコショウ。
【ファウヌス】上半身は人間、下半身はヤギ、頭にはヤギの角がはえている。ストロベリーを消化するのが苦手なのでパフさんは代わりにブルーベリーを使う。
【フォン・フーフ家】何百年間も魔法動物を調査してきた一族。ジャムズさんの知人の曾祖母は王立魔法動物協会の創設者、兄は魔法動物博物館の学芸員にして『珍しい卵ジャーナル』の編集長。『魔法動物百科』も三巻分執筆している。
【プルーデンス】巨人の女。ハンフリーの妻。
【ペガサス】羽を持つ馬。今は紹介所にはいない。
【ペニー】クローバーが飼い始めたカナリア。すく逃げられ、森に誘われた。
【ペリュトン】鳥の胴体と翼、雄の鹿の頭と脚を持つ。
【ヘンリー】魔法使い一家の子ども。消防士になりたがっているので火の扱いに長けている。ハナアラシとは互いに気に入ったようで引き取っていった。
【星くず】物置にいっぱいある瓶に入った粉。キラキラしている。夜空の星に引き寄せられて浮く。
【魔女】いい魔女と悪い魔女がいるようだ。クローバーが会ったのはあまりいい魔女とはいえなかった?
【魔法】《魔法がつかえなくても、できることはあるかもしれません。》p.156。ナーチさん《クローバー、おぼえておいて。大切なのは魔法じゃなくて、感じる心なのよ》p.173
【魔法動物百科】第十五巻は「巣と卵」。
【魔法猫の子ども】ヨコシマが紹介所の前に置いていったハコニ四匹入っていた。どうやら邪魔ので魔法で消そうとしたがクローバーのせいで? 悪い魔法がかけられなくなったので腹いせに置いていったらしい。目から冷凍ビームを出したりしっぽから火花を出したり宙に浮いたりアクロバットしたりする能力を持つ。クローバーはそれぞれ「ツララ」「イナヅマ」「アマグモ」「タツマキ」と名づけた。
【マリーゴールド】レプラコーンのレオナルドさんの妻、ルルの母。居間の壁の塗料に虹を使っている。
【森】わりと近所にある。魔界がひろがっているとうわさされている。どうやらレスターという小妖精が詠んだ詩によってそんなうわさになったようで特に魔物がいるわけではない。もともと森はなかったが魔法界と人間の世界を隔てるために作られたらしい。
【ユニコーン】角が一本ある馬。意外に小さい。魔法界のお姫様が欲しがるがすぐに飽いて捨てられることも多い。シュガー・キャピキャッピー、ココ・メチャカワ、キューティー・パーティーなどお姫様がつけたっぽい名前がついている。
【妖精馬/ようせいば】とても小さい馬だが二百歳。ドングリ、ヒッコリー、タンジー、バターナッツ、バターカップの五頭がいる。
【ヨコシマ】悪い魔女。自分が幸運を振りまくという運命を嘆いている。
【ラッキー】クローバーが魔女から救いだした猫。美しい緑色の毛並み。クローバーのペットとして紹介所に置いてもいいとジャムズさんが許可をくれた。猫なのでお風呂は嫌い。なにか能力を持っているみたいだが。ラッキーのそばでは皆落ち着いた気分になるようだ。
【ルル】レプラコーンのレオナルドさんの娘。五歳。顔の半分くらいある大きなメガネをかけている。いつも空想のペットを飼っている。妖精馬のヒッコリーを引き取っていった。空想の子犬も引き取っていった。ほんとに空想? 《メガネをはずしたほうが、ルルはいろんなものを見ることができるんだ。》p.166。クローバーの友だちになれそう。
【レオナルド・ヒュー】レプラコーンの紳士。娘のルルにペットをとやってきた。奥さんはマリーゴールド。「野原 レインボー通り七番地」に住んでいる。
【レプラコーン】靴屋の妖精。虹のたもとに宝物の入ったつぼを隠しているとか。
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魔法動物紹介所ではらくことになった人間の女の子、クローバー。オーナーのジャムズさんから信頼されて紹介所の留守をまかされました。巨人の夫婦、お菓子屋の幽霊、レプラコーンの親子……つぎつぎと魔法動物を引き取りたいお客がやってきます。そして、楽しみにしていた魔法動物の卵もかえりました! ところが、うまれたばかりの赤ちゃんがどこかへいってしまったのです。嵐の中赤ちゃんをさがしにでるクローバーですが……。
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このシリーズ好き!とても面白くて、スイスイ読める。ただ読みやすい文章ということではなく、ワクワクする設定や出来事、素敵なイラスト(しかも挿絵が多すぎず少なすぎず)…ハプニングが起こるタイミングや解決までのスピード…私には相性ピッタリの作品なのかも。
さて、次のエピソードに繋がっていく終わり方…楽しみだ!