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絵画を見ているかのように色彩豊かな大自然が広がった。人は大切な人のために変われる。強くなれるし優しくなれる。アイヌの情熱が教えてくれた。
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読みやすいし、ストーリーも面白かった。
幻想的な場面もイメージしやすかった。
たいていは、その状況を理解させたいばかりにくどい説明となる本が多いが、この馳さんの本はちょうど良かった。
アイヌの苦悩や魅力、福島の話と考えさせられるとても良い機会となった。
最後の展開は少し冷めたが。
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アイヌの地で暮らす木彫り作家の敬蔵と孫娘の悠。
そこにやってきた尾崎という若い男。
アイヌが和人(わじん)から虐げられ搾取された歴史と現在も残る差別、また東日本大震災、原発事故で傷ついた人々の苦しみと怒り、それらが登場人物たちに重くのしかかっているのだが、この3人は触れ合うことで少しずつ変化していく。
読むほどに、北海道の自然と敬蔵の生き様に惹きつけられる気がする。
祈りと許し、とても心に残る作品でした。
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木彫りを通してアイヌの文化と言いますか、アイヌ魂を感じられるのが興味深く読みました。登場人物も魅力的ですし、展開も面白い。終わり方もいいです。
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アイヌとは縁もゆかりもなかった人たちが、木彫りを生業とするアイヌとの生活を通して自らの生き方を見つめ直していくのがおもしろかった。
展開が読めなくてドキドキするけど、登場人物たちがみんな不器用で、でも心があたたかくて、ホッとする。
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「はんかくさい」あほらしいとか、ばかくさいという意味以外にみずくさい、もどかしい時に使う言葉らしい。
決して人を罵倒するときに使う言葉ではなく、親しみと優しさが込められた言葉。
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この世界は、とてもシンプルにできている。
北の大自然に囲まれたアイヌの思想が美しいのは、そのためだと思う。文中、山が合わない人は海を好む、とあったがまさにその通りだと思った。
出し抜いてのしあがって生きていく競争社会で、削られてしまう人間の本質を取り戻す手がかりだと思った。
「罪は神がさばく、人はただゆるすだけ」心に残る言葉だった
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羆もアイヌも迫害される謂われなど無い。
元々先に住んでいたのは私たちでは無いのだから。
唯一の被爆国であることを忘れて、原子力発電を止めないことも含めて、改めて人間の愚かさを感じさせる。
そんな中でも、心優しく生きる主人公たちの愛のお話です。
数少ない人にオススメしたくなる本でした。
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若かりし頃友達と北海道旅行に行きアイヌの木彫りのお土産を買ったことを思い出しました。
熊に襲われたときはドキドキでした。敬蔵、悠、雅比古みな無事で良かった 最後の10ページほどは泣けました。良かったです。
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アイヌの老若男女血縁者3人が夫々の経緯から一緒に生活をする中、個々の想い、罪の償いで離れ離れとなるもお互いの気持ちとアイヌ魂を深めて心を通じ合い最後は、一緒に暮らすハッピーエンドで親族の繋がりを描く
北海道の屈斜路に住む無骨でアイヌ魂を継承する平野敬蔵は、若い頃酒に呑まれアイヌの生活スタイルから周りと上手く渡り合えず妹、娘と出て行かれ1人暮らしの中、娘夫婦の残された孫娘の悠を引き取り木彫りを生業として一緒に暮らす。悠はアイヌである事から虐められて育つ生活から高校その先は家を出てアイヌ差別の無い生活を望む。そんな2人の生活に突然、雅比古と言う東京から来た青年が訪れて木彫りの弟子を願い、通いでの3人の生活が始まる。雅比古は、東北震災で母を亡くし東京で福島原発問題に不条理に憤りを持つ2人と知り合い東電社長を拉致するも意に反して殺してしまう。雅比古は自首する前に母の兄と思われる敬蔵に会いに行くも自分もアイヌの血が流れる確信を持つに連れ真剣に敬蔵の弟子となり継承したい気持ちが募る。最後は、逃げる共謀者を説得して共に捕まり5年の勤めを終えて敬蔵の待つ屈斜路に戻る。そこには、北大生となり卒業後は、あれだけ嫌っていた屈斜路に戻ると言う悠も居る。
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人それぞれが抱える悩み、主観的にも客観的にもその悩みの大小など分からなくなるほどに圧倒的な存在感のある自然の雄大さがとにかく美しかったです。
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頑固な祖父と反抗的な孫。
あー先が読めるぞ。些細なことで孫が生意気なこと言って、爺ちゃんが怒鳴って、何日も口を聞かないとか…はいはい、幾度となく読みましたよこの展開…と思ってましたが大間違いでした。
頑固ではあるけどいつも悠のことを想ってる敬造、アイヌや敬蔵を嫌いだといいながらも感謝の気持ちを忘れない悠。言葉が足りなくともお互いが心の奥で想い合う所が、あぁ・・リアルな家族の形だなぁと感じた。
人は人を裁けないー。
雅比古は本当にはんかくさい事をしたけども、その答えに辿り着けたから”捕まるまで逃げる”のではなく”自首”を選んだのだろう。
最初から最後まで、3人が大好きでした。
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アイヌのことは、子供の頃、『コタンの口笛』で初めて知った。あとは国語の授業で金田一京助や知里真志保のことを聞いたのを朧げに覚えていて、吉村昭の『間宮林蔵』や川越宗一の『熱源』に登場するアイヌの人たちは鮮烈だった。孫がゴールデンカムイに夢中になっているのを知っているが読んだことはない。ともかく、この『神の涙』はミステリーであるから当然、今まで読んだことのある小説のどれとも違っていて、家族の有り様の描き方などがのちの『少年と犬』につながっていいくのだ。たぶん。
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大自然の中でゆっくり時間が流れていく感じから
後半は急にスピードアップ
(読書ペースも)
先が見えない世の中で社会人人生も気がつけば後半(ゴールが移動するかもですが)
”今を感謝し楽しむこと”の再認識が出来ました
星は4.5
福島については、どちらかというと事業者側の目線となります、、
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アイヌ民族であることに誇りを持つ彫刻家のおじいさんと、
その孫でアイヌ民族であることを隠したい女のコ。
旅行で訪れた、北海道のアイヌコタンのことを思い出しながら読みました。
アイヌコタンとは、アイヌ民族の村のこと。
異文化の雰囲気に内心ドキドキ。
手彫りの彫刻がびっしり並ぶお店に入りました。
そこで買った木彫りの人形は、今でも大切に手元にあります。
つくり手の温もりが伝わってくるよう。
また必ず行きたい、と記憶に強烈に残っています。
アイヌ民族のことをもっと知りたい、と思う一冊でした(^^)