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大事な人、身近な人がいなくなるって、こういうこと。益田ミリさんのお父さんのことは、以前のエッセイでも楽しい話を読んだのでより深く感じる。父親ってそうだよねーといったエピソードがいっぱいで、あとになって寂しくて懐かしい。自分の父とのことや母とのことがいろいろ重なる。ミリさんがお母さんとしてきたようなことは、女同士支え合う部分があったのかな。そこはとても羨ましい。
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父とふらっと本屋へ行き、父の趣味本と合わせてこちらのエッセイを買ってもらいました。読了した今、たまたまこのエッセイを父に買ってもらったということが偶然じゃないように感じて、なにげない毎日をより大切にしていこうと感じられました。
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誰にでも来る肉親の死。
きっと若くはない私にも近々この瞬間は訪れるだろうと他人事とは思えなかった。
それでも、このエッセイの益田さんのお父様は朗らかに生き良い生き方をしてみえた。悲しいエッセイではなく温かな本だと思えるのは著者の温かな人柄だなと感じた。
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お互いの事を理解して、程よい距離の良い家族だなと思う。
最後の「コロンの記憶」で泣けた。
飼い猫と亡き人の記憶を共有するという事もあるんだな。
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先日祖母の家に行った際に机に置いてあり、益田ミリさんのエッセイだ、これは読まねばと思い借りてきた本。聞けば少し前まで圧迫骨折で入院していた祖母に母が差し入れたのだと言う。病院にいる親に「永遠のおでかけ」を差し入れする母とは。
生きている限り避けられない身近な存在の死。最近はあんなに元気だった祖母が入院し、心配で電話した際の声の張りのなさに祖母の老いを突き付けられたり、実家の飼い犬が16歳になりまだまだ元気ではあるものの徐々に老いを感じさせられたり。考えたくないけど、いつか誰しも永遠のおでかけに出ることは確実なんだなぁ、なるべく先延ばししたいけど、、と思っている中でこのエッセイに出会えた。
ミリさんの文章はすごく素敵で、心にストンと入ってくる。死は悲しいものだけれど、ミリさんみたいに考えられたらなと思う。
覚えておきたい言葉をいくつか----
「大切な人がこの世界から失われてしまったとしても、『いた』ことをわたしは知っている。知っているんだからいいのだ。」
母との会話で自分も老後であるかのような気持ちになるが、「はたと自分がまだ40代であることに気づき、ポンと『時間』をプレゼントされたような感覚になるのだった。」
「わたしがあの日もらったのはセーターだったが、それだけではなかった。少し戸惑いつつ店に入ったであろう当時の父を「かわいらしい」と思える未来も一緒にもらったのである。」
あと、親へのインタビューっていいなと思った。それを文字起こしして親にプレゼントするってものすごく粋。自分にできる自信はないけど、そんなこと言ってないでやってみたい。
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この先自分にも確実に訪れる出来事、自分だったらどんなことを思い出すかなとかいつもの日常を大切にしようとか、そんな事を考えながら読みました
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去年選書していただいた本を時々ふと思い出したように読んでいる。今日は手元に図書館から借りている本もなく、思い出したように手に取った。タイトルに惹かれたのと、電車の移動時間に読めるような短編集であることがきっかけだった。
電車に乗って本を開いた。
「叔父が亡くなった。」その文章から始まっていた。
奇しくも、自分もおじの(正確には母にとっての叔父なので、私はおじさんという意味でのおじなのだが)葬儀に月曜日出たばかりだった。コロナもあって闘病していたおじに移したら大変だと、数年会っていなかった。
母は姪だが、私は更にその娘と、想い出がたくさんあるわけではない。それでも私にもいくつか明確な私だけの、嬉しく優しい想い出があるそんな人だった。
先月末には別のおじを亡くしていて、喪服をクリーニングに出し、暫くは着ないかななんて思っていた矢先だった。闘病していたし、高齢だったから覚悟はしていた。だけど、祖父からいつもかかってこない電話があった瞬間に、「ああおじさん亡くなったのか」とピンときてしまった。
この本に書かれているのは、身近な人を亡くした人が全て体験することなんだと思う。
淡々としている文章の中に、自分がいる。
この先もきっと身近な人間を亡くしていくのだろう。
そしてそのたびに、悲しみながら、毎回数か月して、数年して、
「振り返ってみれば、どんな言葉も時間ほどの力は持っていなかった」
と思いながら、生きていくのだろう。
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オトーさんという男を読んでこの本に出会った
おこがましいけどオトーさんの思い出を共有してる気分になった
、
自分にもお父さんがいて、不器用で、若い時なんかは特に怒りっぽくて癇癪持ちで、、(悪口しかでてこん)
定年した今は旅行一緒に行くと本当に嬉しそうで
娘を楽しませてることにドヤ顔になってるから
それが面白くて、こっちも嬉しくなって
でも旅行行くのもあと何回なんかなぁって思ったりもして
、
年齢重ねるたびに後悔って増えていく
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父親が余命宣告されたことで色々思い出話しをきいてみる。いいことだなぁ。
私も父にきいてみれば良かった…と、思ったけれど…認知症でそれは無理だったな。最後にホームを訪ねて行った時、ニコニコしているだけでしゃべってくれなかったけど、あの時は何か考えていたのだろうか?
そんなことをこの本を読んで考えてみたりしました。良い本です。
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このエッセイのDTPは、行間をかなり多めにとっている。叔父、そして著者の父との永遠のお別れ。語り尽くせない思い出が、その行間にあるような気がする。父の最期を看取れなかった著者だが「父の人生だった。……わたしを待っていてほしかったというのは、おこがましい」という部分が印象的。
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益田ミリさんの本の中ではおもた目な内容だったと思う。読んでいて思わず涙が出た。
いつもの益田さんの感じを求めているならお勧めはしない。
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親族との別れを少しずつ重ねるようになってきた。親となれば尚更のことだろうと想像するだけで切なくなる。事実をたんたんと書かれてある中で、ふっと愛おしくなる瞬間を益田ミリさんの本から感じる。大好きな作家さんである。人は誰でも自分だけの人生を生きていると背表紙に書かれていた言葉が、読み終わった後さらに染みてくる。
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1話目の子供がいない叔父さんの話。
子どもがいなくても夫婦ふたりでいろいろしゃべることはある。
著者は「子供」である自分の価値を高いものだと思っていた。
著者や妹がいることで、父母の幸せは成り立っていると思っていた。そんなものかと驚き、そして安心した。
叔父は叔父の世界で豊かであった。人の幸せは多面的であった。
この文に感銘を受けた。その通りだと思った。
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亡くなってしまった父との関係を主軸に、いろんな角度から丁寧に表現されている。
旅立つ人との関係をこんなに言葉に出来るのは羨ましいと思った。
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久しぶりの旅行、お供にこの本を連れていくことを決めた。
作者さんと数年前に亡くなったお父さんとの思い出が綴られた短編集。
一つ一つの何気ない出来事を味わって過ごそうと気付かされる本だった。