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推し活をする人のインサイトを捉えたくて読んでみた。本質的には、「推しに幸せになってほしい」みたいな、ある種の愛がベースにあるのかもしれないなぁと思った。と言いつつ、神でもあるみたいで、だからこそ「尊い」という表現がなされている。
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では、なぜこんなにも僕たちは好きな人のことを第三者に広めたいのか。それはもちろん推しのことを知っている人を増やしたいというファン心理もあるでしょう。が、もっとシンプルに言うと、好きな人や好きなものについて話すのは、それだけでめちゃくちゃ楽しいことだからです。
…いくつになっても僕たちは、こと好きな人やものに関しては、布団をかぶって声をひそめて友達同士こっそり打ち明け合った10代の頃と何も変わらないのです。
…
そんな中で、好きなものを語ること。愛のある言葉にふれること。それは、悪意と嫉妬とマウントが充満する現代社会における最高のデトックス。
けれど、ありがたいことに、今の僕たちの日常は細々とした問題はあれど、桶狭間に放り込まれた雑兵のように、生きるか死ぬかの切迫感はほぼなくて。信長ですら人間50年とか言ってるのに、こちとら人生100年時代です。そういう何もしなくても普通に生きのびてしまうことの多い成熟社会で正気を保って生きていくには、何かし自分の価値を認識できないと無理。それがなかなか日々の生活では感じられないからこそ、自分はここにいるんだ、ここにいていいんだと思わせてくれる存在として、推しは求められている気がします。
さらに言うと、インスタって無課金ゾーンだと思うんですよ。無料で使えるし、ただフォローするだけで推しの美しい顔が日々供給されてくる。座ってるだけで推しの新しい写真がわいてくるなんて、かけ流しの温泉かよ。もう雑誌とかブロマイドとか買う必要なんてね~~~。となるはずが、なぜかその逆。供給が増えれば増えるほど、もっと推しにふれたくなる。ザイオンス効果と言いまして、接触頻度が上がるにつれて相手に好意を持つのは心理学的にも有名な話。そんなザイオンスの掌で転がされるように、有料ゾーン(雑誌、写真集、DVDなど)に手を出してしまうのです。ザイオンスめ〜。
付け加えると、そもそも散財自体が、強い快楽の伴う行為なのです。なぜ人はお金を使うと気持ちがいいのか。それは、ほしいものを手に入れる所有欲と、何かしら推しに貢献できる奉仕欲、そして汗水流して稼いだお金を浪費している背徳感の3つがセットで味わえるから。
■オタクが現場に惹かれる3つの精神
・推しに圧倒されたいというひそかなマゾ精神
・推しの成長を見届けたいという保護者参観精神
・オタクが現場に行かないと推しが生活できないという貢ぎ精神
でももしその前提で、最後に推しとは何かと聞かれたら、僕はこう答えます。推しとは、「お守り」。
きっとこれからも日常は煩雑なことがいっぱいで、うまくいかないことや心の折れそうなことがたくさん待ち構えているんだと思います。そのたびにすっ転んだり、落っこちたり、さんざん痛い目を見て泣きわめく夜もあるだろうけど、胸ポケットに推しというお守りがいる。それだけで、ひとまず涙を止めるきっかけになる。立ち上がれそうにないどん底で上を向く希望になる。立ち向かうのは自分自身だけど、臆病で小心者の自分を奮い立たせる一粒の勇気にな��。
自分が推しているつもりが、気づいたら自分を推してくれている。それが、推しなんじゃないかと思います。
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いいなあと思う俳優やアイドルに、「推し」までの気持ちになることに自分の中で葛藤があった。そこまでする意味や、そこまでハマって結局自分に何が得られるのか。
どっふり沼に浸かる知人を見て、少し羨ましくもあり、しかしそこまで行って行き着くところはなんなのだろうと。
この本はまさに、そこをピンポイントで言語化してくれていた。好きなものは好き、グッズも欲しくなる、課金もしたくなる。
そして得られるものとは。生きる活力、元気や癒しを日々もらっているのだ。なぜ気づかなかったのだろう。それを楽しく紐解いてくれている。
推しはお守り。明るく沼に浸かれる気持ちにさせてくれた。
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自分の好きなものを好きなだけ誉めちぎった上に拡散できて満足してる(であろう)平和な本。
好きが過ぎて喉元までスキスキダイスキが込み上げてきて吐きそうって思ったこと、確かに経験あるけど、なんだかきっとちょっと違うね。
やっぱ、わからん。
推しっていう存在があるって平和。
っていうのだけは解った。
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いわゆる「オタク」の娘に勧められて読み始めた。筆者の語彙が豊富でとても面白かった。
かつてはネガティブに捉えられていた「オタク」という言葉も今や市民権を得、シニア向けの雑誌にも「推し活」が勧められるようになった。
対アイドルや俳優のみならず、趣味など自分が夢中になれることがある人にとっては、こんなに豊かな表現力で語ることのできる筆者に羨ましさを感じつつ、共感の嵐となると思う。
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めちゃくちゃ面白かった、、、、、。
隅から隅まで全て面白かった。
横川さんの文章好きすぎる。
推しがいるって素晴らしいなあ。
推しは社会を回す。
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私自身押しはいないのですが、気になって見てみました。推しがいるとメンタル強くなる、日常に彩りを与えてくれるのでしょう。
推しの名前がtwitterのトレンドに上がると『なにかやらかした?』と思うという気持ち。なるほど。
推し活って流行ってますが、何かを『好き』ってすごいパワーをもたらしてくれるのでしょうね。
私も推しが欲しくなりました。
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2023/04/18
p20
信長ですら人間50年とか言ってるのに、こちとら人生100年時代です。
p66
僕が俵万智さんなら毎日が推しの記念日です。
推しとはなんなのか。10年前まではアニメや漫画を見てることは誰にも話したことないし、話すつもりもなかった。でも今はむしろそれがいいと言われる世の中になった。時代は変わったな〜。でも著者が言われているように男性が男性を「推す」というのはまだ珍しいなと思ってしまう自分もいる。誰が何を推してもいらないことを言わない世の中になりますように。ちなみにワタシはまだ推しができるほどハマったことはないので推しがいる人が羨ましい。著者に推しができたのが37歳らしいので気長に待つか〜
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後輩社員によるおすすめ本。
推しをする気持ちは分からないけど、推しをする人の気持ちはほんの少し分かった気がした。
軽快な文章でストレスなく読め推しの文化を垣間見れる。秀逸な一冊です。
著者のスタンス=寮母のような、推しているつもりが自分を推してくれている。分かりみが深いです
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10年以上推しがいる生活をしてる私にとって共感するところがありすぎて首がもげるぐらい頷きながら読んでました。自分の感情を言語化されて気持ち的にもスッキリしました。
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いろんなことを書いているがこの熱量でオタクできているのが只々うらやましかった 私は茶の間オタクに降格中だけど好きなものが人生を豊かにするという感覚は間違いないです 現場に行って推しを直接見たときに自分が生きてることを1番実感できるというのにはとても共感した、推し生きてる!わたしも生きてる!やったー!←これだよ
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独身未婚中年男性が読んでみました。
自分はオタク(アイドルオタクではない)なので、オタクにとっては普通のことがかいてあるなと、ふむふむと読みました。
自分はステレオタイプなジェンダー観なので、この著者の方がイケメン俳優推しというのをきいて、「なんで男性「なのに」男性アイドル好きなのか」が気になりました。本の中にもありましたが、著者の方はヘテロ男性のようです。
私はヘテロではないので(カミングアウトはしていない)、イケメン男性は好きですが(ただし、某大手事務所所属の男性アイドルは昔から苦手。世の多くの女性が好むような男性は自分の好みではなさそうです)、「ヘテロではない」という理由があるので、それを深く考えたことはありませんでした。
ですが、ヘテロ男性の場合、男性俳優を推すのに理由が必要なんですね。もっとも、理由なんてなくてもいいはずなので、いろいろ面倒ですね。
この事が書かれている章とは別に、最初のほうでそれに少し触れているところで、「若手俳優が「好きなタイプは?」と聞かれるのと同じぐらい聞かれまくってる」とのことで。この質問も、言葉には出さなくても意図するところは「好きな異性のタイプは?」ということなんでしょうから、これからこの質問もタブーになるのかもしれません。
「ポンコツが許される」という内容もありましたが、「※ただし、イケメンに限る」というのを地でいっているようでおもしろかったです。
この著者の方ではなかったかもしれませんが、推し俳優の脱ぐ姿が見られるかもしれないドラマがあるので期待、とあって見てみましたが、全然脱がなくてびっくりしました。
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1 推しとはいったい、何なのか?
2 オタクは不毛。だが、それがいい
3 オタクのクライシス
4 それでも来世もオタクに生まれたい
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表現力が凄くて、尊敬するくらい推しへの語彙力の高さにずっと笑ってた(笑)
今まで祖母目線オタクだったけど、これからはイマジナリー寮母オタクを私も目指そう!
オタクをファッション感覚なのはちょっと違うなーって思ってたから、ハッキリ言ってくれてスカッとしたので推しを持つオタクさんには絶対楽しめる1冊
この本の中で1番好きなフレーズに【織田信長だって人間50年とか言ってるのに、我々なんて人生100年時代とか言われて」は100%共感と笑い