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芥川賞の候補作であることを知らずに読んでいました。
サッカー少女と文筆家の叔父の徒歩での旅。手賀沼から鹿島迄の道のりを歩いていくのですが、僕の親戚が一時手賀沼のほとりの我孫子に住んでいたので、懐かしい地名が沢山出てきました。
しみじみとした2人の姿を少し離れた所で見ているような気持になります。とりたてて大きな事は起きませんが、ずっと見ていられる爽やかさとぼんやりとしたのどかさが心地良いです。
まだ一度しか読んでいませんが、二度目のイメージががらりと変わる事間違いない内容です。
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芥川賞候補作。
ロードムービーのような物語。
ロードムービーのような展開。
目的地に着いたあと...
芥川賞候補作らしい軽い読み口は、嫌いではない。
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ロードノベルが好きで気になっていた本。
姪の亜美の、眩しいほど生き生きした様子と、叔父で小説家「私」の淡々とした感じ、でも楽しげな会話とか楽しかった。みどりさんと仲良くなる感じも良かった。
ところどころ随分勿体ぶるな、と薄々不安に思っていたらあのラスト…書きたいことはわかったと思うけど良い本だった、と終わらせる訳にもいかず困惑してしまった。
個人的には取り返しのつかないもの、に子供の死を使うのは創作として反則だと思うー
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物書きの主人公と、サッカー好きの姪の、手賀沼から鹿島までの旅。
とにかく風景描写が美しい。
柳田國男や情景描写を挟みながら本の半分近くまで淡々と話が進むので、『芥川賞候補やから、絶対何かあるはず』と信じて最後まで読み切った。
私自身サッカーにはあまり興味がないし、旅路の土地勘がなく(スマホのマップで所々確認した)、方向音痴の私は方向の説明を読むのが苦手なので、読み終えて疲れた。
でも気が付いたら涙が出ていて止まらなかった
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芥川賞候補作。
コロナ禍がじわじわと始まった2020年3月、
叔父と小学校を卒業した姪っ子が鹿島まで、
徒歩の旅をする。道中、ひょんなことから
大学生が旅に加わる。
主人公の私(叔父)は塾講師兼小説家。
旅の途中ところどころで「書く練習」をする。
姪っ子の亜美(アビ)はサッカー大好きっ子。
旅でリフティングの練習に余念がない。
道でドリブルもする。天真爛漫。
キャプテン翼の翼君の女子バージョン、
といったところ。
大学4年生のみどりは自信が持てない。
この旅をきっかけに変われるだろうか?
賛否両論の結末は私はアリかなと思いました。
ただあっさりしすぎていたのでもう少し
書き込んでほしかったです。
柳田國男にジーコにおジャ魔女どれみ、
様々な題材が話が進むごとに組み込まれていて
頭を合わせていくのが少し大変。
コロナ禍中の旅、姪っ子の母親はあっさり子を
旅に出したなぁとか、道中、手の消毒の描写は
あるけどマスクはしてなさそう?とか、時々感じた
違和感は選評委員の平野啓一郎さんからも
指摘がありました。
「『旅する練習』は、コロナ禍によって非日常性を
導入しているが、感染リスクのみならず、マスクの
着用の有無などを巡って我々が経験したはずの
他者との緊張がなぜか欠落している点が気になった。」
(文藝春秋2020年3月号、P341)
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はじめは2人が旅する現在進行形の旅行記なのかと思って読んでいた。少し引っ掛かる言い回しがあっても、そういう文体なんだろうと済ませていた。ただところどころに死が感じられ、私こと叔父がもしかしたら余命宣告されていたりして等と検討違いな予感を感じたが、読み進めるうちにあの結末に繋がっていった。言われてみれば、日記についての描写も見逃していた。馬頭観音の説明がなぜあんなに丁寧だったのかも引っ掛かりながらも読み取れていなかった。ラストが衝撃なのではなく、この小説はそもそもが現在ではなく過去の旅をなぞったものだった。「人が消えても、石が、言葉がそれを留める」彼女が生きた紙碑だったんだなぁ。そう思って読み返すと、彼女の瑞々しく生き生きした様が余計に悲しかった。
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コロナ禍で社会ががらりと変わり始めた2020年春、叔父と少女は小さな旅に出る。
今の出来事や今の気持ちを今のうちに記して伝えておくことの大切さ。忍耐と記憶。
なんてことない風景の描写と旅の記録(まさにロードノベル)で、途中流し読みしてしまったけれど、もう一度じっくり読んでみようと思わせるようなラストだった。
けど、この結末はあっけないというか、あまりにもあっさりとしてるなぁ…とも思った。
途中の、(少なくとも私にとっては全くなじみのない地方の)風景の描写や、(これも私にとってあまり関心を持てない)柳田國男ら文豪やジーコのエピソードなどが少しくどく感じるほどだったから、なお最後はあっけなくてあっさりしてると感じてしまった。
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評価が高かったので読んでみたが、期待はずれだった。1本の小説の中に違う素材がバラバラに投げ込まれ、それが溶け合っていない印象だ。千葉県我孫子市から茨城県鹿嶋市まで徒歩で旅する話だが、ロードノベルというより観光案内のようだし、やたら詳しい自然描写になんの意味があるのかわからない。妙に純文学っぽい文章で意味がとりにくいなと思えば、少女とのやりとりはまるでラノベのようだ。話自体は好きだが雑然としていて読みにくかった。ラストは最低。第164回芥川賞候補作。
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日経新聞の書評で知りかなり興味を持った。サッカーそして徒歩の旅がテーマ。私も半年ほど前、徒歩で東京から京都まで旅したばかり。また、登場する鹿島神宮を参拝しそのまま鹿島スタジアムまで行ったこともある。サッカー少女と小説家の叔父が歩いて旅する。そして、偶然知り合い同行することになる人がとても奥ゆかしく心惹かれる。一つ一つのシーンが映像に浮かび、映画で見てみたいと思ったりする。この小説をモデルに旅する人も出てくるだろう。読み進めるにつれて、登場人物たちに感情移入し、とても心が満たされ何とも言えない気分になった。
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我孫子の手賀沼からカシマスタジアムのある鹿島を徒歩で目指すサッカー好きな少女と叔父。利根川沿いを進みながら2人が見る風景は自分がこれまで暮らしてきたこれらの町の風景と重なる。共に旅をしてる気になる描写が読んでいて心地よかった。
旅の始まりから終わりまでがよかっただけに、終わり方が雑な気もしたけど…
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流し読みのくせがついてしまい、不穏な雰囲気に気が付かずラストが唐突にかんじた。
舞城王太郎の好き好き超愛してるみたいなタイトルの話を思い出した。
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今の世の中が書かれた書籍は初めてだな。旅するなかでの成長した姪。いきなり出てきた女子大生、最後は交通事故で渡せなかったスパイスシューズ。
混乱。
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難しい言葉が散らばっており、言葉を検索しながら読み進めました。
小説の中で、
「今まで私、自分から逃げ出したことすらなかったんだって気付いたの。家でも学校でも、嫌なことは我慢してやり過ごすばっかりだったって。(略)」
その言葉に私もハッとさせられた。たしかに我慢してやり過ごしてた日々があって、「逃げ」なんて考えたことがなかったと言うことに。
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第164回芥川賞候補作(受賞作は『推し、燃ゆ』)。
Twitterで評判になっていたので図書館で借りてみた。
のだけど、ねえ、これ、ほんとに、そんなに、いい?
残念ながら全然良さがわからなかった。
ラストがあっさりしすぎ、と言っている人もいたけど、個人的にはラストはこれくらいでいいと思う。
でもそもそもこのストーリー有り?有りだとして候補作になるほどなの?
視点がどこにあるのかまずわかりにくい。あえてわからないように書き始めてるのだとしたら、(もしくは私がかなり適当に読んでしまったので読み落としている可能性有り)p.33の『一ヶ月後に出された緊急事態宣言を思えば、この頃は危機感もそれほどなかった。』が唐突で、読んでて嫌な引っかかり方をした。誤字を見つけたときみたいな。
徐々に、あ、これはリアルタイムに書いてるのではなくどこかの時点から振り返って書いてるんだな、とわかるんだけど、その気づかせ方(みどりさんの描写とか)がちょっとうるさいというかわざとらしく感じた。
ラストギリギリまで平静を装ってるんだけど最後は決壊して、あーこれ亜美(姪っ子)ちゃんなんかあったんだね、ってわかるんだけどちょっと言葉が過剰すぎませんか。
同じようにラストで大切な人が亡くなる小説、というとパッと浮かんだのは『センセイの鞄』だけれど、あれは静かな終わり方で無理なく、かつ、私は衝撃を受けた。静けさと衝撃がちゃんと共存してた。
みどりさんの性格や行動も都合良すぎないか?
これ同じ大学生だとしても男性にした方が無理がない気がする。そもそも鹿島まで徒歩で目指す人が同じタイミングで存在して、運良く出会えるもんか?とも思うし、みどりさんのキャラクターと徒歩一人旅の組み合わせが無理がある気がする。
思いつくままに書いたけれど、主人公は作家としてこの文をどこに向けて書いたの?自分だけの日記?だとしても作家としてこの書き方で、この文章でいいと思って書いてるの?練習だからオッケーなの?と要らん心配がよぎりました。
すごくアレな感想だけど、なんだか二次創作を読んでる気分だった。
装丁は美しいのにな〜〜〜。
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図書館で借りたもの。
中学入学を前にしたサッカー少女と、小説家の叔父。ふたりは、コロナ禍で予定がなくなった2020年の春休み、利根川沿いに徒歩で千葉の我孫子から鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅に出て…。
初読みの作家さん。
コロナ禍の状況が描かれてる作品は初めて読んだ。
「トイレットペーパーあったら買ってきて」
店頭から消えてたよね~当時を思い出した。
“歩く、書く、蹴る”
練習の旅。
過去を振り返るような描写で、なんとなくそうなのかなと思っていた結末。