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都市計画に携わってる方は読んだ方がいいと思う。
アフターコロナとあるが、コロナがあろうがなかろうが、高度経済成長の時代に策定された日本の現在の都市計画制度は時代にあっておらず、権限を市町村に委譲し最適な都市計画法を行う必要がある、ということなんだろう。
その点は理解できるが、じゃあ具体的にどうすべきかという点が、結局マクロの視点で書かれているため抽象的で曖昧であり、本著を読んだからといって確かに今のままの都市計画制度ではまずい、なんとかしなければという意識を持つまでには至らないだろう。
もっと今のままでは何がどう悪くて、最悪どうなってしまうのか、改革が必要な理由や将来的なビジョンをわかりやすく示さないと、ただのレポートにしか感じない。こんな本であれば、学生でもかけそう。大学教授の個人的な意見でしかない。
せっかく地域主導としているのだから、地域住民にその必要性が伝わらなければ意味がない。そういう意味で、著者が語る将来的なビジョンがわかりにくいため本著を住民が手に取ることはないだろう。
本著が自治体担当者等に向けた一冊なのであれば、地域住民がイメージを抱けるような内容にレベルを落とし、ビジョンを示した一冊も作成することを望む。