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読んでいてとても心がほっこりする、人情味あふれる大正ロマン。古き良き日本。
歌が大好きなはなちゃんが、ひょんなことから浅草オペラの歌手となり、苦難を乗り越えながら、優しい人達に囲まれ励まし励まされ、人気歌手へと上り詰めていく流れは痛快。トップに上り詰めたあとのプレッシャーとの戦いも描かれていて、ただのシンデレラストーリーではないあたりもよかったです。活気ある浅草の町並みの描写は目に景色が浮かぶようで読んでいて楽しかったです。
決して生活必需品ではないけれど、人が辛い時を乗り越えるために、心豊かに健やかに生きるためにあったほうがいいもの、それが娯楽なのだとこの物語を読んで改めて感じられました。
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田舎から出てきたはなが浅草オペラの歌姫となる、大正ロマン。師匠となる響之介が魅力的でした。一代記のようにいろいろなことが起こりますが、がんばるはなの姿に力づけられます。
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でもはなは、続けたかった。今だからこそ、歌いたい。
これは現実ではない。物語だ。ひとときのはなやかな夢の世界に、人をいざなう物語だ。
それができるのは、歌の力だ。芝居の力だ。
(P.291)
こんなたいへんなときに、歌なんて、芝居なんていらない、無駄だ、と考えている人がいるのは知っている。
だけど、ほんとうに、そうだろうか。
ただ一瞬の楽しみかもしれない。そのひとときがすぎれば、人は散っていく。そして、それぞれみんなにたいへんな人生がまっている。でもお客さんは、その夢を糧に生きていくのだ。
(P.321)
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女性の生き方の選択肢が少なかった時代に、自分の好きなこと・得意なことを生かして伸ばして生きていくはなちゃんがとても格好良い。
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大正時代の文化が大好きで、表紙のイラストに惹かれて読みました。
とても読みやすかったですし、途中まではおもしろかったのですが、ラストがここでおわり?と拍子抜けしてしまいました。
結局はながこのあとどのように活躍していったのかわからず…恋もあきらめたようでしたし、もう少し先まで書いて欲しかったです。
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大正時代、田舎に暮らしていたはなは、東京に奉公に出ることになる。
奉公先の旦那の仕事は歌劇団の主宰。
はなはお嬢さんの歌のお稽古に付き添う仕事を任され、次第にオペラに興味を持つようになる。
〇はなのオペラに心奪われ、また自立していく過程を描いた物語
第一次世界大戦の世相、大正時代の東京の華やかな雰囲気とエネルギーも感じました
〇浅草オペラについて、知りたくなった
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(放送原稿から)
時は、大正時代。宇都宮で生まれた はな は、14歳で東京の実業家のうちに奉公に出ることになります。
主人、井野一郎の仕事は、夢の街・浅草でオペラを上演する歌劇団でした。
なれない都会暮らし、なれない奉公に、はじめのうちはとまどうはなでしたが、ひょんなことから、
その実業家のうちで暮らしている音楽家のたまごの響之介に見いだされ、歌のレッスンをうけることになります。
おさない頃から歌うことが好きだったはなは、響之介の指導や、浅草オペラとの出会いを経て、
次第にオペラに関心をもつようになり、ある出来事をきっかけに はな はオペラ歌手として舞台に立ちます…。
浅草オペラは、当時は一般的ではなかったヨーロッパのオペラ、オペレッタを
新進気鋭の作曲家や歌手、ダンサーたちが、日本に紹介し、大人気を博した…今のミュージカルのような感じでしょうか。、
なんとなく、少し前の朝ドラのエールやジブリの「風立ちぬ」を思い出させる雰囲気で、映像や音楽が浮かんできます。
困難な状況にある人々が、逆境のなかでも、音楽の力を信じ、音楽に励まされながら、明日へ進んでいく
元気になれる物語です。
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可愛い表紙に反して、
当日の女性の生き方が描かれていて、
びっくり。
ちょうど浅草の十二階が出てくる本を
別に読んだあとだったので、
どの立場の視点から書くかで
描かれ方が変わるよなあってことも発見。