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細谷先生のアンソロジー大好きです♪
今回も好きな話ばかりでした(*^^*)
子どもと侮るなかれ、彼らの生きている環境や取り巻く世界は私たちが思うより辛くてしんどいものがあふれている。
わかってくれる人もあれば、わからない愚か者もいるわけで。
読んだ後に救われる一冊でした。
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かどわかし 宮部みゆき/花童 西條奈加
初雪の坂 澤田瞳子/寝小便小僧 中島要
柴胡の糸 梶よう子/安産祈願 諸田玲子
江戸の子供たちを描く小説たち。現代とと変わらず苦労している子もいれば、何とか幸せにやっている子もいる。
みんな、明日はもう少し幸せでありますように
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【収録作品】「かどわかし」宮部みゆき/「花童」西條奈加/「初雪の坂」澤田瞳子/「寝小便小僧」中島要/「柴胡の糸」梶よう子/「安産祈願」諸田玲子
「かどわかし」 始まりは思い付きの狂言誘拐だったが。出来事は悲惨だが、からっとした読み心地。
「花童」 少女が嫉妬した相手の失踪。少女の心の機微が丁寧に描かれている。
「初雪の坂」 ささやかな薬草盗難事件が、殺人に発展。真実がわかったのはいいが、事件の沙汰が気になる。
「寝小便小僧」 コミカルだが、寝小便が続く本人にはたまったものではないだろう。きれいに収まったが、今後はどうなるか。
「柴胡の糸」 母親を案じる悪戯小僧。草介の人柄のためか、きりきりしない空気がいい。
「安産祈願」 可愛がってくれる養母が出産することになり、複雑な思いを抱く末っ子。安産祈願の絵馬をなくしてしまい、罪悪感に苛まれる彼女の心の動きが、大人から見るとほほえましい。
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最近のこのシリーズは単独で読んでも今ひとつの作品が多かったがこれは単品として楽しめる。
宮部みゆきはさすがにうまいな。
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女性作家+こどもが登場+時代小説のアンソロジー。
どの作品も良かった。
シリーズものから採録されている作品は、他の作品も気になります。
この中では「寝小便小僧」の話の回収のしかたが好みでした。
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書き下ろしではなく、すでに出ているシリーズものなどから1編をとった時代小説アンソロジー。おもしろければシリーズの頭から読んでみる、というのもできるな。
子供の姿が6者6様に描かれる――が、みな小さいなりに心をいためたり、仲間を思いやったりしていて、その純粋でまっすぐな気質がいとおしい。
澤田瞳子『初雪の坂』が好き。京の御薬園に盗みに入る家なし子・小吉。ふいに起こった人死にをきっかけに、彼を取り巻く思わぬ事実が明るみに出て・・・。いなくなった小吉を探しに御薬園へ忍び込んできた子らの訴えが切ない。
「あの兄ちゃんが、わしらを見捨てていなくなるわけあらへん。おおかたお前らが、どこかに閉じ込めてるんやろ」
孤児たちの間にある、細いけれど強い糸。頼る、を超えて、慕う、ということのありようが見える。
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宮部作品『かどわかし』は既読だった。読んでいて気付いた。でもこれが一番!幼女の柔らかな恋心を描いた西條さんの『花童』がよかったので、これの収録作品を読みたい。世の中が乱れると一番大きく割を食うのは弱い立場の人間、つまり子供たちだ。幼児虐待のニュースを聞くたびに、救われない人が増えているのだ、助けを要するのは加害者となった者も同じではないかと思う。物語の中では、誰かが世の中の底辺の子どもに気付き手を差し伸べる。でも現実では閉ざされた世界で、見いだされない子供が声も上げられず困っていると思うと暗鬱になる。
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人生には不条理が付き物だけど、舞台が江戸時代となると、さらにそう。ましてや、子どもとなると・・・。
理不尽なことが当たり前にあって、人としてささやかな願いもかなわない。それでもたくましく生きていこうとする姿に、胸を突かれる。
短編集ならではの味わい。
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子供を‘わらべ’と言った時代はいつまでなのでろう。
わらべの純真な一生懸命な気持ちが起こす話の数話。
そんな気持ちに触れると、なんか切なく愛おしくなる。
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この前、「いやし」を読んだばかりである。
この本は、時代小説で、好きな作家ばかりで、手にした。
子供達が、小説に出てくる。
宮部みゆき氏の「かどわかし」子供の狂言が、発端ながら、お家の家業も断絶となる話。
子供にとって、将来はどうなるのか…と、 ちょっと不安!
西条奈加氏の「花童」9歳でも、孤児のハチに対する恋心が可愛い。
澤田瞳子氏の「初雪の坂」小吉が親の仇を探し求める為に、大店に生まれたのに孤児となり、帰る家もなくこの世知辛い世間を行きてきて、仇の寺の住職から殺されそうになるのに……結末は、少し、酷である。
中島要氏の「寝小便小僧」
いつも、江戸時代の着物の柄など、詳しく掲載されている小説を読んで、日本独特の色の豊富さに、素晴らしさを始めとして感じていた。
9歳で、寝小便は:どうしたものだろう。
トイレに行くときに鬼を見てしまった定吉!
これは、誰にも内緒にして欲しいだろうけど、最後の大人が、何度も寝小便!を連呼するのには、定吉もちょっと恥ずかしい!
大人も子供心を理解して欲しいものだ!
梶よう子氏「柴胡ノ糸」
澤田瞳子氏は京都であったが、これは、石川御薬園が、舞台である。
柴胡とは……セリの仲間で薬草。
やはり、子供ながらも、母を気遣う優しい銀太。
諸田玲子氏「安産祈願」
今まで、親の愛情を総なめにしていたのに、新しい命の誕生で、愛情のベクトルが、自分から、未来の子へ方向を向ける事に嫉妬心が湧き上がる。
小さいながらも心の描写に、大人も接し方に注意しなければならない。
6人の子供達の話。
考えさせられる事が多かった。