投稿元:
レビューを見る
大好きなシロクマ、ミスターPシリーズの最新作!
今回の主人公は、海の近くに住むマヤ。
海を越えて新しい家族のもとにやってきた。
どんなときも優しく力強く助けてくれた大好きなおばあちゃんは、最近物忘れは多く、とっても心配。
お父さんやお母さんは、そんなおばあちゃんを施設に入れようと考えていたけどマヤは大反対。
そんなある日。嵐の翌朝、マヤはシロクマ、ミスターPと出会う!
最初は驚くが、ミスターPは心優しくて、ちょっとお茶目で癒しを与えてくれるシロクマだった。
おばあちゃんと一緒に、近くのほら穴に住みつくミスターPのもとへ通い、一緒に釣りをしたり冒険をするうちに、ミスターPは二人にとってかけがえのない存在になる。
溺れたおばあちゃんを助けてくれたり、もうなくてはならない存在。
おばあちゃんのことが心配でストレスが溜まりっぱなしのお父さん、お母さん。
お仕事で忙しいお兄ちゃん。彼氏のことで頭がいっぱいのお姉ちゃん。
そんな家族たちもミスターPによって、心が変化していく。
やっぱり良いシリーズですね・・・!
ちょっとドジだけど可愛くて、何よりもみんなの心に寄り添ってくれるミスターPが本当にいとおしいです。
問題を抱えた世界の家族のもとに突如現れ、そして去って行く。
お別れはいつも寂しいけど、でもスーツケースの中には今までの友達との思い出が沢山。
おばあちゃんが、ずいぶん前に亡くなってしまった私自身のおばあちゃんともリンクするところがあって、ちょっと泣いた。
ちょっと物忘れがひどくなって、会話が難しくなってきたときの悲しさとか思い出してしまった。
小学校で習った動揺の「海」を、おばあちゃんに教えてあげて一緒に歌ったなぁ、とか。
そんな、読者の思い出とも共鳴するところがある、子供も大人も楽しめる、温かい物語です。
このシリーズ、是非今後も続けてください!