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図書委員の男子二人を探偵役とした青春ミステリ。なかなかにビターな話が多く「古典部」よりもリアルさがあるし「小市民」よりも男子二人の関係性にそれらしさがあった。松倉の斜に構えた性格の理由やそのバックボーンには青春ミステリとしてのきらめきはなかったけれど、それでも堀川との友情には確かに青春ミステリの輝きがあったように思う。続きがとても気になる一冊だったのでそれが出るまで楽しみにしていよう。
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大好きだ米澤穂信!!
本屋さんで見かけてからずっとずっとずっと文庫化を心待ちにしておりました!!
「本」と「鍵」が全話でキーとなる短編集。
高校生にしてはいやに殺伐としているけど、ふと現れる二人の緩い会話が好き。
一人が切れ者だったらもう片方はポンコツっていうのが世の常だと思ってたけど、
二人とも切れ者っていうのはなかなか見なくて斬新だった。
手放しのハッピーエンドではなく、しこりを残す終わり方なのが好きだ。
何とも言えない後味だからこそ、記憶に残る。
米澤穂信のこういう終わり方だいっすき…。
続編もあるということで、もう楽しみ~~~!
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人情派の堀川と斜に構える詩門の対照さがよかったです。
それにどの話も身構えず読めてよかった。
最後の青臭いとわかっていながら説得する堀川が好きです。
ちゃんと友達になってる…。
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おもしろかったー!うまーい!
米澤穂信さん、本当にうまいなぁと思います。
続きが気になってページをめくる手が止まらなかったです。
おもしろい。うまい。以外の感想が思いつかないです。
続編も出るみたいなので楽しみです。
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堀川次郎と松浦詩門の二人が図書委員として図書館にいるときに、何気なく図書館で過ごし、「あの子、なんかいつもいるよね」って言われ、いつの間にか仲間になっていたい…
米澤さんの文章、言葉遣い、改めて好きだなーと感じた。細かい伏線とその回収の緻密さも素晴らしい。
どのお話も好きだし、全部が繋がっているから、どれがっていうのは難しいが『ない本』『金曜に彼は何をしたのか』の二人の心の動きや想像力に心酔した。
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同じ作者の『氷菓』と同じと言うこともあってかとても面白く時間を忘れて読むことが出来た。
推理力が高い松倉とその相棒である堀川による日常の謎を解き明かすプロセスが爽快で気持ちよかった。物語が進む度に彼らの関係が垣間見え、そしてそれが最後の章ですべてに繋がっていき、ラストシーンでの堀川が松倉を待つところがこれからの展開を想像させて良い余韻だと感じた。
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米澤さんの本を初めて読みました。
ミステリーと青春小説な感じで面白かったです。
続編があるようなのでそちらも読んでみたいです。
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一言で言えば二人の高校生が依頼された謎を解き明かしていく物語。主人公の一人松倉の秘密が最後に用意されていて、解き明かすことによって、二人の関係性も変わる少年たちの成長の物語でもある。
面白いのは二人がホームズ・ワトソンという関係ではなく、対等であるということ。二人とも賢くて尊重し合いながら謎に挑むスタイルは実は少ないかも。
米澤穂信さんの代表作『古典部シリーズ』とはまた違う青春小説だった。
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単行本を見た時から名前に惹かれ、文庫化を待っていた。
特に最後の2篇は面白く、これから彼らの歩む道はどのようなものになるのか気になってしまった。続編は、『栞と毒の季節』らしい。2020年に発表され、ますます楽しみになってきた。これは「季節」シリーズ(勝手に名付けた)として、「古典部」シリーズ並みの人気シリーズになる可能性を秘めていると思った。
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久しぶりのコージーミステリだった。短編だが伏線や謎解きも面白かったし、男子高校生コンビの会話のやり取りがユーモアもあって楽しい。こんな会話を楽しめる相手が居るのは素敵なことだ。続編も予定されているそうなので、楽しみに待ちたい。
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男子高校生のコンビという設定。ホームズとワトソンという絵柄とは、また違う。さりげない事柄を題材としての推理ゲームなのだが、謎解きというだけではない。心理と行動の奥行きが物語の質感を増しているし、高校生の行動範囲を扱っているとしても、社会派の香りもそこはかとなく漂う。
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ーー
高校の図書室というのは不思議なもので。
図書委員でも文芸部(文芸部なんて無かったし!)でもなかったけれど、高校時代の想い出は図書室が中心になっている。いまでも結構鮮明に風景思い出せるもんな…教室とかぼんやりとしか憶えてないのに。
と、考えてみたら小学校の図書室も結構思い出せた。陰キャがばれている←
最近ふと、いまの小学生ってどんな本読むんだろうと思ったんだけど…先ず男の子と女の子で違うよなぁ。ズッコケ三人組じゃないよなぁ。
さてさて。
図書室、という舞台も、図書委員による謎解き要素もミステリ的に面白くて、全体の雰囲気も米澤作品らしく静かに整っていて良かったのだけど、なんか…
なんか…
みんな性格悪くないか…?
多感な高校生であるとか、思春期特有の陰影だとか、諸々明らかになる主人公の相棒の、思春期とかじゃない影とか、そういう仄暗さを別として、
なんだろうか、そう、憎めない奴がいないのだ。このひと好きだなぁ、とかまでいかなくても、むしろ滅茶苦茶悪い奴でも憎みきれないキャラクタってのもあると思うんだけど…なんだかなぁ。みんな半端にスレてるというか。高校生だからか? いや家族ぐるみでちょっと洒落にならないことしてる先輩も出てきますが。
あー、なんというか、やっていることの深刻さにキャラクタがついてきてない、というのもあるのかもしれない。
それを高校生だから、で片付けられるほど、高校生って特異な存在ではないよね。
というわけで、ミステリとしては面白いのだけれど少し残念でした。☆2.4
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米澤穂信×高校生推理作品=最高
やっぱり面白いし好きだなぁと思いました。
古典部シリーズオタクより
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読書記録です。まだの人は読まないでね。
本のなかにはなかったけど、新聞の広告で本を手にした高校男子二人のイラストがあって、読んでみたいと手に取りました。「913」魅力的な先輩の頼みごとは開かずの金庫を開けて欲しい、という依頼。本棚にあった場違いな数冊の本から謎解きをしたら…「ロックオンサッカー」4割引でカットしてもらうために一緒に美容院へ行く二人の会話がおもしろかった!「金曜に彼は何をしたのか」兄のアリバイを探る弟。兄は誰とあっていたのか。「ない本」貸出履歴は誰も見れないことになっているんだね~今は。昔は本のポケットに入っていたカードに書いてあってバレバレだったのに。どこかでブレーキを踏まないといけなかったのに暴走してしまった。白い封筒の中身は表にでてこれるんだろうか。今のはちょっとまずかったな、という言葉が全てを物語っている。「昔話を聞かせておくれよ」やばいときこそいいシャツを着ろと言った父親。弱みを見せ無かった彼がバスに乗らずについ歩き出してしまったのは、気を許した相手だからいつもの虚勢が張れなかったんじゃないかな…抜けているところがあると思ってたようだけど、せつない。「友よ知るなかれ」結論も結果も友人の祈りのなかで終わり。
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米澤穂信 10作品目。
『氷菓』同様、ほろ苦い青春群像劇でしょうか。登場人物が少ないから、そこまでいかないか?期待通りのビターテイスト満載です。ちょっとした”不自然”・”わだかまり”から推理を進める二人の姿が米澤さん流です。
『913』:"金庫"には何が入っているのか?有価証券、宝石・貴金属、美術品、骨董品?おそらく、どれも黙って現金化するには大変な気がする。孫の教育費を支援しない祖父との関係も複雑なのかも?、と別な意味で”謎”だらけでした。ただ、金庫を開けて出てきたものには、納得。ジジババにはこれですよね。
『昔話を聞かせておくれよ/友よしるなかれ』:本当は、車探し以降は、松倉一人で実行すべきだったのでしょう。そして、本人もわかっていた。迷っていた。けれど、…。きっと、その二人の関係が一緒に行動させたんだと、思う。”犯罪で得たお金”を前にした理想と現実。信じる堀川にはホッと安心するも、現実を受け入れる準備もしているように感じさせる。