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連作短編集8+2編
城山のある小さな町で起こるそれぞれの出来事が意外なところで関係しているのがわかって面白い.山の雰囲気もなんとなく不気味でいかにも恐ろしいことが起こりそうな雰囲気だ.迷い猫との友情を描いた「ぼくの友だち」が良かった.
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ダークファンタジーっぽい連作ホラーミステリ。風情ある松山城のイメージにそぐわない?愛憎劇に超常現象や怪異が絡む10編。各話がリンクしてバラバラのピースが埋まる度、ゾッとしたりハッとしたり。途中何度も読み返す羽目に。最後のオチの弱さが惜しいが、全編にモヤッと漂う妖しい空気感は悪くなかった。
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城山を中心に、その周りで生活を営む人々の暗い心の襞が露わになっていく短編集。
脇役だった人が次の短編で主役になっていたり、関係ある人々が入れ替わり立ち代わり出てきて、各話独立しているように見えて何かしら関連があるという飽きない構成にすっかり取り込まれた。
宇佐美さんの描く人間の情念は得体の知れない不気味さとせつなさがあって読者を虜にする。
明るい兆しの『白い花が散る』が印象的。
城山の濃緑の森に魅入られた登場人物たちはそこを離れられない。私も人の心の迷宮そのもののような宇佐美作品の深さに魅せられ、離れられない。
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悪夢を見たような気分になる(褒めてる)。
単なる連作短編集かと思いきや、いろんな人物がリンクしていてたまに混乱する。
いや結構混乱した。
なかなか集中して読めなかったせいだろうが、色々忘れてしまって。
空気感は好きなので、もう少し単純に理解できる話しだと楽しめたかな。
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この作品は、322ページなんですが、私は読むのに足掛け三日かかってしまったのですが、これから読まれる方にはなるべく短期間で読まれることをお勧めします。
8作の連作短編集で、すべての物語が最後に繋がっていたとわかるのですが、時系列が難しく、誰と誰とがどういう関係だったとかも私は途中でかなりわからなくなってしまいました。
物語の場所は四国の松山の城山を中心にしたところで、ジャンルとしてはホラーミステリーです。
そこで、8つの不思議な物語が語られます。
以下完全ネタバレです。お気をつけください。
一番印象的だったのはいなくなった、アメリカン・ショートヘアが城山に住みつき、妖獣となり人を噛んで感染症をばらまき人を死に追いやっていく話。
妖獣は複数の話に登場するのですが、特に「ぼくの友だち」という一編で恵まれない環境にあり、妖獣の世話を大切な友だちとしてしていた少年に、保険金を掛けて死に追いやった義理の両親を仇討ちした話が印象的でした。
他の話も人の未来が見える脳腫瘍患者など幻想的な人物がでてきますが、勧善懲悪的なストーリーで死ぬのは悪役なので不思議と怖いとは思いませんでした。
幻想美を感じました。
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宇佐美まこと3冊め。
短編って、あんまり好きじゃないんだよな~と読み始めたら、かなりがっつりな連作でした。
少しだけリンクじゃなくて、けっこうリンクしてて、時代もバラバラだったり、読んでいて面白かった。
ちょっとホラーでファンタジー入ってます。
よく分からない話もいくつか。
絵画修復士の話とか・・・、気持ち悪さは一番。
若者と赤ちゃんの話とか・・・、話は、好きだけど。
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読み始めたら止まらなくなった。
次々と繋がっている連作短編集。先がきになり一気に読んでしまいました。
最後まで読んでまた、再読しくなり細かい繋がりを確認したくなりました。
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購入済み。
2022.06.09.読了。
連作短編。
街の中心に聳える城山の周辺でおこる連鎖ホラー。
堪能させていただきました(笑)
ふだんホラーという括りの小説はあまりてにとりませんが、宇佐美作品は特別。
よくできた構成、読者を離さない強烈な引き込み、愚者の毒や恋狂いのようにぞっとするけど、ありそうな話。ホラーという感覚はあまりありません。
ただ
ヤママユガとトロイのくだりはファンタジー過ぎて興醒めしてしまいました。
普段からファンタジー、sf作品を手に取ることはなく現実的なありそうなお話が好みなので、そこは仕方ありません。
しかしながら、全体的にはいつもの宇佐美作品、本当に背中がそわそわするようなぞっとする感じがたのしめました!
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宇佐美先生の作品は大好きです。
この本は短編集ですが、すべての作品がある小さな町の城山を中心におきた出来事が繋がって話が進んでいき最後はなんとも哀しい気分にさせられる作品でした。