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パラグラフが決める論理の流れ
「簡潔」「明解」と並んで重要なのは、「論理的」な文章構成だ。論旨を展開するときに意識したいのが、パラグラフである。日本語で言えば段落だが、オックスフォード英語辞典では“paragraph”は「文章における明瞭なセクション。たいていは一つのテーマを扱い、改行や字下げ、番号によって区切られる」と定義されている。
パラグラフは「論理単位」であり、一つの論理テーマをもつ一つのセクションでなければならない。一つのパラグラフにいくつもの論理を押し込むと、本来のパラグラフの役割から離れてしまい、文章全体の論理の流れが分かりにくくなるのだ。
パラグラフの順序が全体の論旨の流れをつくる。文章を読み直して話がぎくしゃくしていると感じられたら、流れを見直してパラグラフごと入れ替えるだけですっきりと筋が通ることがある。
論理が一貫している限りは、一つのパラグラフは1行でも100行でも問題がないという理屈になる。しかし、実際のところあまりに長いパラグラフは読みにくい。逆に、短すぎるパラグラフは論理の弱さにつながる。目安として、一つのパラグラフは10~15行くらいに収めたいところだ。