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コメディテイストながら、わりとカジュアルに死人が出る2巻である。
今巻では除霊師協会と霊這匠の関係が明らかになっていて、わりとカジュアルに碑上リコ(助手)が除霊師協会の入会試験を受けに行く展開が描かれている。
同業者視点を描くことによって、主人公勢二人がいかに異質であるかが浮き彫りにされた巻と言ってもいいだろう。
少し意外だったのは、後半で語られる霊這匠の言葉が驚くほど真摯で、物語としては王道に近いニュアンスを醸し出している点だ。
基本はコメディテイストだが、彼の除霊に対する思いは説得力があった。
協会で試験官も務めていた除霊師・大門代完蔵の意見なども興味深く、両者の立場の違いや実力から来る意見の相違は物語の重要なポイントになる……かもしれない。
今回も楽しく読ませていただいた。
本筋もさることながら、前巻に続いて描かれた幕間の「股間に守護霊が居る男」の続編に見られるようなコミカルさも充実している。
今回も星五つで評価したい一巻である。
次巻からは(今回キーワードとして出てきた)「七大怨霊」が本筋に絡んできそうだし、怨霊のデザインも含めて楽しみにしたい。
なお、余談だが、今巻の惜しむらくはあとがき漫画が無かった点だ。次巻には期待したい。