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「第5章 ランニングの精神性について」が肝。
今でいう、ゾーンについて語っている。
なお、訳が読みにくいと思ったら、『Born to Run』や『ナチュラル・ボーン・ヒーローズ』と同じ翻訳者だった。しかたない。
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マイクスピーノ氏のランニングのコンセプト本。走りを愛する人の本なので、全肯定ではあるけど、ただ同じ距離を毎日走ってるのは違うと。ニューヨーカーたちが、まさにそういう自分でありたいと願うその像を否定する筆者は相当なところまで到達したんだろうけれど。
セラフィコーチの話がおもしろい。選手が練習しているそばで自分も走り、ヘトヘトになるまで走って疲れたセラフィが、君は今日私より早く走れるかもしれないが、これほど懸命には走れまいと伝えて、選手が最高の状態に精神的に仕上がるという。
まさに日本人には理解されている、精神と肉体の分離と一体。この東洋思想に根ざした本だけにアメリカでは面白いのだろう。
最後は、ランニングが解脱、ある種の無の状態に近づくということ。スピリチャルの関係者かな、、、と思ったらそうでもないらしく、瞑想とランニングが近いものをもたらすということに気がついたそうだ。
ほんとうのランニングとは、結局、筆者がアートフォーム、と言い切るように、そこには何らかのアートが介在していて、ただ走るという行為は、おそらくそういうレベルまで昇華したんだと。
振り返ってみると、やっぱりランは気持ちがいい。ジョギングでもいいし、どっちがどうということもない。ただ、ジョギングで得られるものも多いし、頭の中がスッキリする。思考が整う効果は絶対にあると個人的にもおもわせてくれる。
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もっと噛み砕いた翻訳なら、楽しんで読めたかも知れない、私は走ることが大好きだから。とにかく読みにくい、せめてイラスト入りだったりすればなー。
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走り方の哲学、心、やり方の指南書。
それも最近書かれたものではなく、1980年代以前、もっと古い1940年なども出てくるが、全く古さを感じさせない栄養学やトレーニング方は凄いなと思う。