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最近、日本の侵略戦争について改めて学びなおしています。
ツイッターで紹介されているのを見て、読みたいと思っていたこの本を、年明け本屋さんをぶらぶらしていたらみつけたので迷わず購入しました。
高麗博物館朝鮮女性史研究会がまとめたもので、日本が植民地支配を広げたのと同時に、植民地に「日本式遊郭」を移植していった歴史、また、多くの朝鮮人を強制連行し過酷な労働に従事させた炭鉱所やその周辺に「産業慰安所」を設置していたという歴史を明らかにしている。
資料が少なく、「不十分ながら」としていますが、日本の植民地支配、侵略戦争が朝鮮に何をもたらしたのかを学ぶことができた。
朝鮮の経済、農業を破壊し、朝鮮の国民を極貧状態にしたこと。それに伴い多くの朝鮮人が仕事を求めて日本に流出したこと、多くの女性たちが貧しさゆえに仕事があると騙されて従軍慰安婦や産業慰安婦にされたこと。
全くおぞましいことは、過酷な労働条件のもと、多くの逃亡者が発生したため、それを阻止するために、朝鮮の女性たちを慰安婦として従事させていたこと。
性的な欲求を満たせば、不満が解消されるだろうという日本の支配層の考え方にゾッとしたし、そのために女性たちをまさにモノ扱いし利用していたという事実は、今の日本の性産業のあり方にそのまま残っていることにさらにゾッとした。
それにしてもなぜ、こんなにも日本は「男性は性的な生き物」で女性はそれを満たす対象物とされてきたのか。
それを国が自治体が率先して整備し、性病が広まらないように管理したという資料も残っていることがこの本で示されている。
日本の侵略戦争の残酷さはこれまでも学んできたつもりだったけど、まだまだ知らないことがたくさんあるし、知れば知るほどひどすぎる。
どれだけ朝鮮人や女性たちを踏みにじってきたのか。
この歴史を反省せずして、日本が世界に語れることがあるのだろうか。
本当に性差別のない国を目指そうとするなら、従軍慰安婦はもちろんのこと、産業慰安婦を管理していた事実も認め、
その歴史を明らかにして、二度と繰り返さないことを誓うべきだと思う。
読み込めてない部分もたくさんあるので、理解も不十分だと思うけど、この問題について引き続き学んでいきたいと思う。