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わかることと、愛することはちがう。
恋でも愛でもないからこそ、
助けられたり、バランスをとれたりする。
理解してほしいと、理解したいは、似ていない。
旅行、行きたいな。
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不倫がテーマの恋愛連作小説。
生々しい感情がなく、割合登場人物がみんな淡々としてるので、「不倫」がテーマだけど重くなく読める。次は誰が主役なんだろうと思いながら、読める連作短編は心躍る。
「あなたは知らない」「俺だけが知らない」が良かった。浅野さんなんかいいなー。
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いつか、ふと手に取り直してそっと読み返すだろう物語。
キッチンの戸棚に潜ませた洋菓子を摘むように、ふと忘れて、ふと思い出す物語。
あなたの愛人の名前は。
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帯は、
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今、この瞬間に
深く、深く、理解されていればいい。
たとえ恋じゃなくても。
繊細な筆致で紡がれる6編。恋愛短編集。
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普段だったら、読むのをためらったし、
読まなかったかもしれない一冊です。
私が人に言えない恋をしたり、
そんなものに執着したり、
自分を変えたくて環境を変えたのに、
転職先でも七転八倒していたり、
資格の勉強がはかどらなかったり、
生活に余裕がなかったり、
クリスマスにひとりぼっちだったり、
年齢を重ねていくことに不安を覚えたり。
そーゆーのが重なって手にとった一冊です。
■足跡
大学時代の友人に紹介された治療院。
人妻の千尋は、大学時代の友人澤井に紹介され、
その治療院を訪れる。
最後まではしないが、行為をする場所で…
■蛇猫奇譚
猫のチータは感じていた。
子どもを授かった夫婦の変化に。
ハルの変化に。
■あなたは知らない
結婚を控えている彼と同棲中の瞳。
彼女は、バーで偶然出会った浅野さんと体の関係を持つ。
遊びでもない、割り切れない、核心に触れられない。
■僕だけが知らない
たまたまバーで声をかけて関係が始まった瞳さん。
いつも夕食を食べて、それからホテルへ向かう。
彼女はいつも朝になる前に帰っていく。
たぶん男がいる。
だけど、お互い詮索もしない、踏み込まない。
この関係が居心地よかった。
そんな彼女が今日は朝まで一緒にいる、という。
■氷の夜に
黒田が経営するバーに来るお客さん。
いつも雨の日に、バスが混むから時間をずらして帰るという理由で来店するお客さん。
彼女を知りたい、と思い近づこうとするが…
■あなたの愛人の名前は
父親が愛人を作って出ていった。
母親は感情の起伏が激しい女性だった。
兄は優しい。私は、家から離れたかったのに、
結局離れられずバイトを辞めての繰り返し。
そんな私に兄がお金をくれた。
私はマカオに行くことにした。
そこは両親が最後に夫婦で旅行した場所だった。
日常生活のなかのゆがみ、渇望感。
満たされてるように見えて、
圧倒的な距離や違和感に囲まれていることがある。
あとがきにもありますが、
幼少期の体験や親子関係って、
のちの自分に大きな影響を与えるんだな、って。
私は瞳ほどしっかりもしていないし、
ぐっと堪えたり、
引いたりすることはできないんですが、
何とも言えない満たされない感じがとてもわかる。
人に執着するのも怖い。
みんな何かに縛られて苦しんで、もがいている。
何が幸せなんだろう。
浅野も瞳も、ずるくて弱くて都合が良いけど、
感情が入ると危うくなるから近づかない、
たぶん20位前半の私だったら、
はあ?!怒とかなってそうです。苦笑
それが今では、
そーゆーときもあるよなあ、と思��てしまいます。苦笑
寄る辺ないさみしさとか。
分かり合えない絶望感とか。
自己嫌悪とか。
だけど、本作はそこから何かをつかもうとしたり、
もがいている人たちが出てくるから良い。
読み終わった後に見る、
表紙の何とも言えない空の色がとても良い。
次に瞳や千尋、藍に出会うときは、私自身も一歩でも先を進んでいたい。
ひとりぼっちのクリスマスに読めて良かった一冊です。
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それなりに年齢を重ねると、10代や20代の頃のように、ただ好きというだけでは踏み込めない恋愛があったり、これまでの人生で経験してきたことが足を引っ張ったりすることがたくさんある。
それが自分自身の時もあれば相手の時もあるし、
時にはパートナーがいる相手に強く惹かれしまうことだってある。
頭ではダメだと分かっていても、日常に満たされない感情を感じていたり、周りが見えなくなるほど頭がいっぱいになってしまったりして、今あるものを全て捨てででも飛び込んでしまいたくなる相手を見つけてしまったりすることが誰でも一度くらいはあるはず。
時間が経つと何故あの時あんなに相手のことで頭がいっぱいだったのか不思議に思うけど、いくつになっても、それが恋愛なんだろうな。
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はじめて島本理生さんの小説を読みました。
心理描写が大好きでファンになりました!
年明けたら島本さんの作品をはしごしたいですね。
「不倫」の事実ではなく、そこに至った〝過程〟と〝心理〟に興味がある。
その「背徳感」や「罪悪感」は興奮するんだろうね。
「殺人」や「浮気や不倫」も
〝なぜ、自分はしなかったのだろう〟と考える方が自然なのかもしれない。
世間体や家族など、多種多様なストッパーがかかっているから〝実行していない〟だけなのかな。って。
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完全に表紙が気に入って買いました。
島本理生さんが書く文章ってとてもセンスを感じるというか、確信をついてるというか、、、
とっても好き。
短編集だけど少しずつ繋がりもあって、、、
みんなどこがで苦しんでいる。
それぞれの話の中でもちゃんと心に残るものがある。
素敵な作品をありがとうございました。
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本屋さんでなんとなく目に留まって購入。島本さんの作品を初めて読みましたが、短編の登場人物がだんだんと繋がっていくのが心地よかったです。もっと他の作品も読んでみたいと思いました。
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知人に勧められて読んだ作品。
自分では絶対買わないテーマだけど、面白かった。
不倫は良くないことで道理に反することだけど、ここに出てくる人物の【気持ち】には共感出来るものがあった。
なんだか切ない気持ちが残る作品。
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愛とは〇〇だと明確にわかればいいのにと思っていた頃があった。
今は不明確だからこそ自分で育てていかないといけない感情なんだと思ってる。
来年、5年後にはまた変わってるのかもしれないけど。
激情の関係にも、
静かな関係にも、
自分本位に伝えてしまった日も、
ぴたりと会う人に出会えたときも、
その時々で愛はあったけれど
誰とどんな自分を重ねてゴールを見つけたいのかを考えたら
平気でサヨナラできる関係もあった。
結婚(異性愛)が一番わかりやすい。
この人だと決めて選んだ最善の道だったのに、
うまくいかないことなんてよくあること。
どの物語にも共通してるのは、
結局は自分自身を育てるしかないってこと。
誰かを通して見える自分の弱さや柔らかさを大切にして
自分を大切にして、大切に大切に守ってきた自分の中から出せる
その時の愛を伝えて受け取って貰えたらすごく幸せだな。
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島本理生さんの文章って読み終わった後に
『センス〜〜』ってなるんだよなぁ…
確かに名前を言われたら現実なんだって
そう思ってしまうことはあるよね
登場人物が上手い具合につながって
みんなそれぞれ背景があって
抱えてるものがそれぞれ違うのがとてもリアル。
あられもない祈りもよかったけど
これもとてもよかった。
そして島本理生さんの本のあとがきだったり
解説がまた良い。とても良い。
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20220114
それぞれの短編小説の時間軸が少しずつ異なることや、それぞれの登場人物がほかの短編小説に登場することにより、短編小説のその先の展開がチラッと垣間見ることができ面白かった。
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読みやすい一冊。
6つの短編で構成されており、それぞれの登場人物が繋がっていている。「あーあのことか!」となる楽しみがある、私の好きなタイプの短編集でした。
過去から立ち上がる主人公たちが、とても逞しく見えて、一見どろどろした内容かと思いきやすっきりした気持ちで読了。
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「足跡」親友のような夫との日常が刺激のないものに感じてしまったのかな。人は常に刺激を求めその刺激によって変わらない日常の大切さに気づく。悪いことをしていても一番大切なものに気づくとしたら単に悪いという言葉だけでは成り立たないのかなぁ。2022.1.21
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短編集の中でも好きな感じの内容だったなー
島本理生の本に出てくる人物の発する言葉はどれも言い回しが綺麗でしなやか