紙の本
おなじみ幻想シリーズ
2022/05/20 18:00
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投稿者:E司書 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回の舞台は遊園地。遊園地の廃園とその跡地に建つ団地との奇妙な関係を追ってあの世とこの世を結ぶ境界エリアにある探偵事務所の真理子さんが奮闘する物語。随所にシリーズ特有のエッセンスを取り入れているが登天郵便局がらみの話題がないのは少し物足りなさを感じる。
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「幻想映画館」で出てきた真理子さんと「幻想探偵社」がコラボで楽しかったです。
今回はその真理子さんが主役。ちょっとズレてる真理子さんだけど、今回は大活躍でした。
大奥様など懐かしいメンバーもチラホラ出てきてこれも嬉しい出演でした。
またどこかでコラボ企画して欲しいです。
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遊園地そのものが幽霊となって、たたる。一時は、沢山の人が訪れた遊園地も、時が過ぎて、見向きもされなくなると、恨みをつのらせる。人も物も場所も大切にしなくては。
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今回の主人公は、幻想映画館にも登場した島岡真理子。
生霊という設定たと思いましたが、普通に社会に溶け込んでいるので、幽霊が普通に生活しているという設定を忘れてしまいます。
廃墟となった遊園地が舞台ですが、宗教の教祖様が登場したり、フーゴくんという遊園地のキャラが登場したり。探偵事務所に所属してという話でしたが、幻想探偵の話が思い出せず。関連を覚えていると楽しいかもしれません。
幻想シリーズは嫌いではないのですが、当たり外れがあるなと感じます。
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あの世とこの世を結ぶ境界エリアにある探偵事務所で秘書をする元幽霊の真理子さん。彼女のもとに、同級生が変になったという相談が持ち込まれる。原因は遊園地にあるらしいが、その遊園地はとうに廃園になっており、跡地には団地が立っていた…
シリーズの最新話だということに、読んでから気が付いた。そのために、真理子さんも探偵事務所の所長の大島ちゃんのこともよく分からなかった。それはまぁ、私が悪いので別にいい。
だけど、話の流れがよく分からなかった。急に真面目になった同級生、団地に現れる廃園になった遊園地のマスコットキャラクター、怪しい新興宗教、市役所で出会った老紳士、不在の大島ちゃん、名前も知らない真理子さんの彼氏。いろんな謎が出て来て、まぁ最終的には全て繋がったんだけど、よく分からずといったかたち。
ファンタジーというか不思議な世界の話みたいだった。そして、薄い文庫本だったのに、やたらに読むのに時間がかかった。
読み始めたときは、第一弾から読もうかなと思ったけど、今はもう別にいいかなといった気分。
2022.8.17 読了
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幻想シリーズ第十作。
今回の主人公はシリーズでも特に個性的な真理子さん。
惚れっぽくて、それが原因で殺されて一時怨霊になっていた真理子さん。一度はあの世へ行ったはずが『そのままスルリとこちらに帰ってきて』『何気ない顔で生活をしている』。
それでも相変わらず惚れっぽく、さっそくダリ髭の紳士(映画館時代に一緒に暮らしていた男そっくりらしい)と交際中だ。
それだけではない。調査で出向いた市役所では若手職員にいきなり交際を申し込まれているし、やはり調査で出向いた関係者の老人にはいきなり求婚されている。異性にはモテモテだが一部の女性には嫌われているのも相変わらずだ。
<たそがれ探偵社>の大島ちゃんの下で働いているのだが、その大島ちゃんが出張中に様々な依頼を受けてしまう。
真理子さんのグズグズ加減が面白い。ちょっと間違うと苛々してしまいそうなのだが、あっちへふらふらこっちへふらふらしながらも、きちんと調査を進めているし真相にも踏み込んでいる。
大島ちゃんがいないのに一人じゃ無理よ…と思いながらも依頼を断ることが出来ず、こうやって調べているうちに大島ちゃんが戻って来るかも…と淡い期待で彷徨っている。ちなみに真理子さんが話すときは語尾にかならず『…』がつくとのこと。
様々な依頼が<竜宮ルナパーク>という1999年7の月に閉鎖した古い遊園地に集約されていく。淡い期待とは違った形だが大島ちゃんも一緒になって超常現象と抗う。
超常現象なのに妙にアナログなところや手作り感満載なところが面白いところだろうか。
ただ何故この超常現象を引き起こせたのかというところは疑問だし、完全に解決出来たわけではないのもこのシリーズらしさだろうか。
『客のあたしたちが行かないから、なくなっちゃうんですよね。だから、あたしたちが、寂しがったりするのは、呑気で無責任なことだとは思うんです』
物語の最後に出てくる言葉だが、何故か突き刺さった。
※シリーズ作品一覧
★はレビュー投稿あり
①「幻想郵便局」★
②「幻想映画館」(単行本時は「幻想電氣館」)★
③「幻想日記店」
④「幻想探偵社」★
⑤「幻想温泉郷」★
⑥「幻想短編集」★
⑦「幻想寝台車」★
⑧「幻想蒸気船」
⑨「幻想商店街」★
⑩ 本作 ★
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あれほど行っていた楽しかった場所も大人になると行かなくなり、失ったときに大切さに気づいたりすることを思い出しました。まだ存在するならば、懐かしいな、久しぶりに行ってみようかと思ったときに行こうと思いました。