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紙の本
本が変わると事実認識まで変わる?
2022/05/19 16:48
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「カンプフ・オブ・ヴァッフェンSS 1」でフェーゲラインのSS騎兵旅団による虐殺に触れるどころか、投入された時期までズレて書いているのに、「ヒトラーの義弟でSS騎兵旅団”フロリアン・ガイアー”を率いて東部戦線で冷酷無比なパルチザン戦を指揮し、住民の大量虐殺に関与したヘルマン・フェーゲラインSS中将」(80頁)などと書いている。これでは本によって書かれる内容まで変わるのか?、と言いたくなる。カミンスキー旅団による対パルチザン戦で関わりを持つ「架空戦記」の英雄、クルト・フォン・ゴットベルクの記述も多少は具体的になっているのも同じだが、対パルチザン戦の実態が具体的ではないのは変わらない。中央軍集団に所属する部隊の指揮官だったゲオルグ・フォン・ベーゼラーガー男爵が対パルチザン戦で無人地帯を立案して実行に移された事は、彼の弟で長生きしたフィリップ・フォン・ベーゼラーガー男爵が主な情報源のクノップの「ドキュメント・ヒトラー暗殺計画」に出て来るのだが。
注に出ている「ヒトラーの特殊部隊 ブランデンブルク隊」にはロードス島の部隊が「苦労人」ウルリヒ・クレーマンが師団長だったロードス突撃師団に編入された、と書かれていないのは「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」でロードス島のユダヤ人をアウシュヴィッツへ送った事が書かれているからだろうか?305頁の表を見る限り、ちょうどクレーマンがユダヤ人狩りをした1944年7月20日前後は対コマンド戦に従事しているようだが、ひょっとしたらロードス島に残った部隊はユダヤ人を狩り出した可能性はありそうだ。相変わらずロードス突撃師団が何をしたのか、書いていない。「3」でロードス突撃師団と一緒に書かれた第22歩兵師団がウクライナでユダヤ人に何をしたのか、「ヒトラーの特殊部隊 ブランデンブルク隊」に書かれているから著者は読んでいるはずだ。いわばロードス突撃師団の「先輩格」だ。ひょっとしたらギリシャでもロードス突撃師団と同じ事をしたかもしれない。
キャプションのデタラメぶりも相変わらずで、ドイツ軍の軍隊式の敬礼は7月20日事件で「ドイツ式敬礼」に移行されたのに気がついていないし、ポーランド人民軍の国章を「王冠を被った鷲」だ。何より軍衣の右胸に鉤十字がついていないし、尉官の肩章をつけたヴァイマル時代か、せいぜいドイツ軍が軍装に鉤十字を導入する1934年までに撮影された将校の写真が「1941年6月の”バルバロッサ”作戦時に撮影されたもの」だそうだ。明らかにカール・ヴォルフSS大将とは別人の警察少将の写真なのに「同定」した上で端的に言えば「「水晶の夜」の3年前には開戦していた!」と「細かなキャプション」をつけた人だが、これはないだろう。
カミンスキー旅団の部隊章は帝政時代の勲章で、クールスク号沈没でロシア政府が復活させた聖ゲオルギー勲章とゲオルギー十字章に酷似しているのに触れていないのは著者が知らないのだろう。
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