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投稿者:sas - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の現状が分かるとても良い書籍でした。
しかも、分かりやすいです。
日本はいろいろな面でレベルの高い国と思っていましたが、それは過去のことなんですね。
政府・日銀の失策によっていまのようになったとのことですが、これからでも取り戻せるなら、もう一度輝く日本であってほしいです。
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日本経済が低迷し続け、平均賃金は韓国よりも低くなってしまったという事実に対して、日本人は耳を塞いでいる。
ネットでは日本が素晴らしくて韓国がどうしようもないという人たちが大声をあげているのだが、このままではますます日本は二流国になってしまう。
本書は日本経済の現状分析についてはとてもわかりやすく、類書も多い中で簡潔に原因を明らかにしている。その一方で、どうすればいいのかという点については抽象的でツッコミが足らない。
韓国との比較で言えば、日本の労働慣行があまりにも硬直かしているため、転職が不利、起業が困難、など産業の新陳代謝が進まないことが問題である。この状況を打開するために何ができるのかという点について、第一次産業が有望で、オランダを例に挙げているのはガッカリだ。
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この30年のニッポンの経済的な側面における凋落は目に余るものがある。その事実を本書は見事に可視化していると言える。日本の現状が豊富なデータに裏打ちされており改めて危機感を感じた。
たまたま図書館の新刊コーナーで目につき借りたのだが読む価値はあった。
低所得、低物価、低金利、低成長の四低のニッポン。
ビジネスパーソンにおけるいわゆる課長レベルの賃金は韓国に抜かれた。部長レベルでは中国にも負け。競争するものではないかもしれないが我が国に勤めるビジネスパーソンとしてはなんとも歯がゆい。
ビックマック指数では日本は世界で33位という。韓国は27位、1位に至ってはスイスの804円でニッポンのほぼ倍額。グアテマラが日本と同額とはビックリだ。
経済大国と呼ばれたのは今は昔…。
下り坂の日本経済を立て直す方途も最後にちょろっと提言されているがなんとも心もとない。
まぁ私が心配してもしょうがないことだから目の前の課題に向き合いしっかり自分の人生を全うするしかないというのが結論。
最後に。この作品は、新書大賞取れるかもしれんな。
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日本の経済、財政を正しく理解し自分の頭で考え
長期投資を通じて経済を回す事をコツコツと継続したいと感じた。
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よく言われている内容をまとめた本。目から鱗という感じではない。資本主義社会の限界を説いた本も多い中では、やや浅めに見える。分かりやすくはある。
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日本経済はバブル崩壊以降、30年間、成長を止めたままだ。それを、筆者は4低、「低所得・低物価・低金利・低成長」と呼び、本書の中でその実態と原因を探っている。
バブル崩壊の後に大量の不良債権が取り残され、各経済主体が借金の返済等の対応に追われるうちに、すっかりとデフレマインドが定着し、そのままデフレから抜け出せない状態、デフレスパイラスの中にいる。企業や家計が金を使わないため、モノやサービスの値段が上げられず、そのために企業や店舗の売り上げが減り、働く人の給料も上がらない、あるいは減ってしまう。そうなると、ますます人は消費をしなくなるという悪循環に落ち込んでいるのだ。それは、「明日は今日よりも良いはずがない。だからお金は使わずに将来に備えるのだ」というデフレマインドが抜きがたく残っているから。こういった状態の中で、人は結婚をためらい、子どもを持つことをためらう。デフレは少子高齢化にも悪影響を与えている可能性があるのだ。
30年にもわたるデフレ状態のことを、海外では「日本化、Japanification」と呼び、経済学での研究の対象にもなっているそうだ。その研究の成果が出たのが、欧米のリーマンショックの後の対応。金融を緩和し、マネーを市場に供給する。出来る限り、早いスピードで、かつ、限界までの大量に。それによって、欧米はデフレが続くことを避けることが出来た。コロナの対応も欧米は同じことを行っている。その対応がやや行き過ぎたので、金利を上げる等の調整局面に欧米はいる。
バブル崩壊後、すぐにでもこの欧米のような対応を行っておけば、ここまでのデフレに陥らない可能性が日本にもあった、と筆者は主張する。しかし、アベノミックス、黒田日銀総裁による異次元金融緩和は2012年とか2013年のこと、バブル崩壊後、20年以上が経過し、なかなか人々のデフレマインドは解凍できず、今のところ、効果は限定的である。しかし、これを続けるしか手段はない、とも筆者は主張する。
日本が不況を抜け出せない理由について、筆者の主張が正しいかどうかは分からないが、このようにデータを使って、その理由を説明しようとする本自体が少ない(私が読んでいないだけという可能性も高いが)中で、議論の材料になるという意味でも良い本だと思う。このような説明は、本来は政治家や官僚が行うべきと思うのだが、そのような説明を聞いたことはない。
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一読で全てを理解することは出来ないが、何故給料と物価が安いままなのかがデータに基づいて解説されてたので、再読してでも理解したいと思った。
経済に関するニュースや日常の経済活動のロジックを読み解く力が付いたやうな気がする。
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日本の財政赤字が悪だとマスコミも偉い経済学者の人たちもよく言っているが、先進国と比べるといかに財政出動が少ないのかがよく理解できた。バブル以降、モノの値段も給料も上がらず少なくとも経済観点ではいいことがなかったんだと気づいた。
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本書の結論 黒田バズーカは正しかったが、効果は道半ば。アベノミクスも同様。未完のまま、終えてしまい、亡くなられた。
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「低所得・低物価・低金利・低成長」の4低状態を「日本病」というらしい。かつての「イギリス病」を模してのもの。
結局、日本はバブル崩壊以降立ち直れていない。特にリーマンショックに臨んでは、諸外国は「日本のようになってはいけない」と政策を繰り出したのだそうな。日本の無策っぷりが際立ちますわな。またそれを許す国民も、あきらめがいいと言うか、聞き分けが良すぎるよね。
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わかりやすい各国との比較を元に、財政出動が不十分なことが日本の低成長の原因とのことが説明されている。日本のデフレから各国は学んでいるんですね。
政府純債務の増加率を横軸にしたグラフが何個かありましたが、あれは元の債務の多い日本の数字が小さく出るので、それを根拠に経済政策が不足しているとは言えないのかなと思いました。単純な額での比較ではなく何をすれば良いかまでより踏み込まれているとなお面白かったと思う。
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経済用語は馴染みがないけど、何となく分かった。気がした。
家計簿は得意だけど、経済政策を家計簿と同列で考えてはいけないですね。国家予算は毎年過去最大になるのが当たり前なんだ。へえ。
終章、日本の第一次産業の可能性に希望を感じました。確かに日本の農産物はレベルが高いと思う。オランダやノルウェーの先例があるということなので、何とかして一億総貧乏な未来からは脱却したい。
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我が国の失われた30年について、とても平易に解説されている。
処方箋としてはデフレスパイラルを抜けるまで金融緩和と財政支出を続けること。
少子化、労働力現象は表面的に見えるほどの懸念は必要なく、世の中の元気を盛り上げることが必要。
将来の注力領域は農業、漁業などの第1次産業。
とか。
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日本病はデフレが原因だ。バブルの頃にアベノミクスやっとけばよかったらしい。こういう人の言う通りにすれば景気良くなるなら、最初からやればいいんじゃないの?
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あまり頭に入ってこなかった。
日本病(日本化 ジャパフィニケーション)
低所得・低物価・低金利・低成長を指す。
この現象は2008リーマンショックの際に世界中で見られたが、欧米は大規模な量的金融緩和政策・大規模財政出動によって長期化をさけた。なぜ各国は長期化を避けられていたのか、それはバブル崩壊後からの日本病を研究してたからだ。各国が日本化を恐れたのはデフレの長期化による自殺者の増加、低出生率など、人口を含めて大きな影響があったから。日本はショック後慎重な態度を示したため異常な円高・株安を招いた。起業は拠点を海外に移し産業の空洞化を招き、バブル以降冷え込んだ地方経済を完全に疲弊させた。
1990年バブル崩壊後、日本は利上げを続けていたが、1991年7月に利下げに方向転換、0金利政策は9年後の1999年2月に行った。金利のを段階的に下げ長時間かかったせいもあり、デフレに転じることになる。アメリカではリーマン・コロナショック後3カ月で0金利までデフレを回避した。
バブル崩壊後の景気の低迷は、諸外国にとって反面教師にされていた。