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基本的にマンガは読書記録に加えないのだけれど、これは水木さんにしか描けない戦記もの、NHKでドラマ化もされた名作の新装完全版ということで。新たに2021年に発見された構想ノートの一部が巻末に収録されていて、解説も含めてとても興味深い内容。同ノートのメモからも、戦争の惨禍を風化させないという著者の並々ならない決意が伝わってきました。お馴染みの、のほほんとしたタッチと、「90%が事実」という悲惨な物語のギャップが凄くて圧倒されます。特に戦場の描写がリアル。解説にある、鬼太郎が戦争体験から生まれたキャラクターという捉え方も腑に落ちました。
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8月15日、終戦記念日。
改めて世界平和を願う。
「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる氏が描く悍ましい太平洋戦争の記録。90%が真実だという。
「玉砕」とは玉のように美しく砕け散ること。
「すべてのものは美しく砕け散れ」なんて命令…ほんとにつらい。
すべてのものが砕け散った時、砕け散ったものの美しくは誰が讃えるのか?
戦時には、「一億総玉砕」なんてスローガンもあったそうだけど、それはいったいなんのためなのか?
誰のために美しいのか?
下っ端兵士たちのぶざまでも生にしがみつきたいっていう姿もまた美しく思えて、泣けた。
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妖怪、怪物が出るうちはまだ平和である。妖怪、怪物も寄り付かない人間世界の最もおどろおどろしい世界が戦争にて描き出されるので有る。それを水木先生はちゃんと模写し切った。と言うのが本作であろう。争わず戦わず。が全てにおいて優先され平和りに物事収めていくのが政治で有り上に立つものの役目なのだが、我が国の上層部はいつの時代も間抜けで頭が固く独りよがり的だと言うことだなwそれがわかるだけでも名作だよ(^^)
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(テレビドラマ化された水木しげるの戦記物漫画をというぼーずのリクエストがあり探して購入。この夏の生誕100年の再放送をみたらしい)
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そうだよねぇ
どんな場所にいても
日常になっていて
日常になってくる
最後へのセリフがないコマの流れは衝撃だけど
そこにたどり着く時間に
日常があるんだよね
その時間があったからこそ
最後への流れが染み入ります
日常ってなんて表現するんだろう
どんな時にもそこにあるんだけど
それも日常なんだね
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映画「ゲゲゲの謎」から
映画にもこの漫画のエピソードが、少し出てきます。
水木しげるさんの体験をもとに描かれた漫画。
最初に開いた時に、やけに登場人物の紹介が丁寧だなあ、たくさんいるなあと思いながら眺めていました。覚えきれ無さそうだし、読みながらおいおい覚えられるかな、と読み進める事にしました。覚える前に、戦争によって次々とかえらぬ人になっていき、最後まで読んだ頃、ようやくこの本のタイトルをきちんと理解した気がします。あんなにいたはずなのに。
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戦争は地獄だということをこれ程までに訴えかけてくれる漫画は当時としては珍しかったんだろうな。
水木しげるのなんとも言えない人間味のあるキャラクター達がいとも容易く、あっけなく、強制的に死んでいくことのインパクトが凄い。
最後の聖ジョージ岬での全員特攻は創作らしいけど、あのラストによって戦時中の異常さがくっきりと浮き彫りになった。
わからないけど、なにかに祈らずにはいられない壮絶なラストだった。
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星の評価は敢えてしません。
自分が生まれるたった数十年前にこんな不条理で悲惨な戦争が行われていたということがなかなか実感できない。ちゃんと認識し子どもにも認識させないとならないと思った。