投稿元:
レビューを見る
逆襲のシャアでアクシズ・ショック後に生死不明となったアムロ・レイ。彼の足跡をキッカ・コバヤシがたどる、という物語です。
ホワイトベースの一員として共に一年戦争を経験したキッカ。あのカツ、レツ、キッカの子供たち。彼女が成長して、戦争の続いている宇宙世紀をアムロを通じてどんな風に描くのか。しかし、キッカがねぇ。彼女自身が、一年戦争から続く戦争の時代をどのように生き延びてきたのか、それをどう感じているかも気になるし、これから再会するかつてのクルーの面々とどんな会話をして、どういう感情もを持つのか、が気になります。
アムロの伝記かあ。ノンフィクションだと検閲対象になりそうだけど、「ピューリッツァー」というタイトルなので、忖度まみれのアムロ伝(多分、玉石混交で溢れてる)とは違うものなんでしょう。だからこそのキッカが主人公なんだし。
フラウに始まり、ジョブ・ジョン、オムル、オスカとクルーを訪ね、母親のカマリアの元へも取材に行くキッカ。それぞれがそれぞれの人生を、未来へ向かって歩んでいる。カマリアは、いまだに英雄となったアムロと、自分の元にいたアムロとの齟齬が大きいようで、彼女はあの当時のままなのかな、と感じます。
ジョブ・ジョンとSNRIのつながりが少し提示されたのは、嬉しい。腐利かけていた彼を立ち上がらせたのは、キッカがきっかけだったということか。その未来はFF90に繋がると思うと、なかなか感慨深いものがある。あの舞台がどんな結末迎えるかはわからないけども。
今後の取材対象として注目なのは、なんといってもセイラさんなんだよな。シャアだけでなくて、セイラさんも共に立ち上がっていれば、ハマーンのような強硬派ジオンは抑えられていたのではないかな、と思わないでもない。アクシズ参戦した時は手遅れなんだけど、第二次ネオ・ジオンは違った展開になっていたのでは?
でも、ジオン内でも派閥争いが大変みたいなので、結局シャアとセイラのダイクン派とミネバのザビ派になったのかな。だとすれば二の舞か。
カイもブライトも気になる。あとはカミーユとか出てこないかな。ZZラストで回復はしている描写があったと思うので、どうだろうか。劇場版Zはちょっとね、なしということにしてるので。
連邦のプロパガンダに利用されない、兵器としてのニュータイプじゃない、アムロが真に伝えたかった新しい人類の形をしてのニュータイプ。それをキッカが伝えることができるのか。ア・バオア・クーで少なからず、その一端に触れることができた彼女が取材何を通じて感じるのか、が肝なのかな。
アニメオマージュの壊れる蛇口はいいですね。自分一人でなおせるようになったんだよアムロにいちゃん。