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日本で観れる作品をベースに、さまざまなアーティスト、ミレー、クールべ、ドービニー、モネ、セザンヌ、ルソー、クリムト、シーレ、ダリ、ウォーホル、マグリット等々を紹介しつつ、自身の感想を述べている。また、鑑賞をcontactと呼び、その心得として荷物を預ける、美術館のライブラリ利用、ポストカード購入、美術館の建築も楽しむ、知識や解説を頼らない、複数回観ることを推奨。
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小説家ではなく、キュレーターとしてのマハさんが、日本の美術館が作品を所蔵している多くのアーティストと“CONTACT”し、彼らの作品から何かを受け取る。そんなコンセプトで構成された本。
以前、同じ版元から『20 CONTACTS 消えない星々との短い接触』という本が出ているが、コンセプトは似ているものの中身はまるで違う。こちらの方が真面目に解説されていると思う。でも、「名画鑑賞術」はだいぶ盛っている。結局のところ、「好きなように鑑賞すればいいんじゃない」に落ち着いたような気がする……。
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ずっと著作が気になっていましたが、読んだことがなく(カフーの映画は観ました)、初読みとなったこの作品は小説ではなく名画の鑑賞術でした。
鑑賞することを"コンタクト"とし、作品から受け取るメッセージを素直に感じとることをモットーとしている、とよくわかりました。
日本国内の美術館所蔵の作品をベースに紹介してくれているので、身近に感じられます。
巻末に美術館マップもあるので、行ったことない場所も行ったことある場所も訪れたいです。
そして原田マハ著の小説を読もうと思います。
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帯は、
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理解するのは、あとでいい。
まずは心の窓を開けてみる。
「日本は世界的に見ても美術館大国。
私たちはいつでも素晴らしい作品に出会えます」
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絵画がカラーで掲載されている贅沢な一冊です。
18人の画家を紹介している本書。
原田マハさんが国内各地の美術館を訪れ、
絵画とコンタクトし、メッセージを受け取る。
モネやルソーは原田マハさんの作品を読んでいるから、
なんだか親近感があり。
日本人でこんな作風の人がいたのか!という発見もありました。
白髪一雄さんは衝撃でした。
個人的に好きなのは、東山魁夷さん。
長野に旅行に行ったときに、展示を見た記憶が。
原田さんの言葉は、
美術への尊敬や愛の気持ちがあふれていて、
読んでて気持ち良いのです。
読後は作家を一人の人間として、身近に感じるんです。
直感的に感じた印象と、
作者、背景を知ってから見る印象。
気づいたら好きになっています、なぜか。
本書は、原田さんが実際にアートと対面し、
コンタクトして受け取った言葉を書いてくれていますが、
これは絵画だけではなく、音楽や本にも応用できます。
最近、読書をするときは、
作品にコンタクトするような気持ちで読んでいます。
作者の伝えたいこと、私が受け取る言葉は何だろう、と。
余談ですが、
「なんか見覚えがある…」と思った、駅構内のポスター。
エゴンシーレ展!
本書で知った方が、このタイミングで展覧会を…!
これは見に行くしかない、と心に誓いました。苦笑
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アート小説をよく書く元キュレーターの原田マハが、色々な美術作品に「コンタクト」していく本。
モネ、セザンヌ、アンリルソー、エゴンシーレ、東山魁夷、草間彌生など、さまざまななアートを紹介してくれます。
そのアーティストの背景の解説も分かりやすいが、何より原田マハさんがアートから何を受け取ったか、という部分がとても面白い。もちろんこれは人によって異なるだろうし正解なんてないけど、だからこそ「あーそういう感じ方があるんだ」とか「私は見たことないから見に行ってみたいな」とかワクワクさせてくれます。
アートを身近に感じられるので、アートはどうやって鑑賞したら良いか分からないという人にもおすすめの本です。
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しばらく前に、
まことさんのレビューで気になっていた作品。
図書館に置いてあるのを見つけて
わくわくしながら借りてきました。
掲載されているアートは全部で18作品。
今回はちょっと贅沢な鑑賞の仕方をしました。
それぞれのアートについて、
WOWOWオンデマンドで
同じタイトルの番組を見てから読んだのです。
ひとつの作品につき50分くらいの番組。
その後で本を開いて、ゆっくり味わいました。
素晴らしいと思ったのは、
原田マハさんが絵を前にして紡いでいく言葉たち。
作家さんなので
言葉を選ぶのはお仕事かとは思いますが、
番組の中で、歩きながら、絵を前にして
次から次へと飛び出す言葉たち。
この本にあるのは
映像で流れた言葉とほぼ同じで、
その表現力と説得力に圧倒されます。
絵を前にひとりで語るというのは、
書くこととは別の難しさがあると思うのですが。
ちょっと面白かったのは、
白髪一雄氏の作品に対する記述。
「とてつもない絵に出会うと、
人は『すごい』という言葉しか出てこなくなる。
最近それに気がつきました。
つまり傑作は、人の言葉を奪うのです」
と、その凄さをきちんと書いていらっしゃるけど。
この作品には、アーティストたちへの尊敬と
深い愛情が込められています。
読み終えると、
18人の「ともだち(アート)」ができたような
そんな充足感に満たされる一作でした。
次は直接「会いに」行かなくては。
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美術館では必ず音声ガイドを聞いてなるほどねーと思ってみるのが好き。でも、今度時間のある時にガイドなしコンタクトしてみようかなと思ったりした。
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「鑑賞術」というから「これはこう見る〜」と言ったことが書いてあるのかと思いきやアート好きなおばさんと一緒に美術館を回っているような本だった
各県の美術館にもっと行ってみたい!
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モネ、ルソー、セザンヌ、ウオーホル、東山魁夷、草間彌生――。アート小説の大家・原田マハが古今東西の今見るべき名画を厳選し徹底解説。
大人気番組WOWOW「CONTACT ART」待望の書籍化。
原田マハさんが名画の解説をしてくれるって、かなり豪華な本じゃない?と思いながら読みました。
絵画についてはズブの素人で、最近ようやく名前を知って好きになったのは、100均のインテリアカードとして売ってた「モネ」くらい。
モネが紹介されてるのを知って読んだのですが、モネ以外にもたくさん素敵な画家さんが居るんだなぁとしみじみ感じました。読んで良かったです。
表紙からしてインパクト大ですが、中の紙もいい紙で、しかもカラーなので、紹介されている絵画の印刷がまぁ綺麗なこと。しかも原田さんのチョイスする言葉が美しいので、各画家の扉ページはカラー印刷して持ち歩きたいくらいです。
美術作品を見てもあんまり何も感じないし、さっさと通り過ぎてしまうもったいない人間なのですが、原田さんの解説を読んでいると絵に込められたものが感じ取れてきて、「なるほど、絵画ってこうやって見るものなんだな!」とようやく分かってきた感じです(笑)
特にアンリ・ルソーの解説は必見です。
2023年のほぼ日手帳weeksの原田マハさんコラボの表紙が、アンリ・ルソーの「夢」でしたが、手帳を持っている方はぜひ読んでみるとより愛着を感じるかもしれません。(私も手帳買えばよかった!)
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マハさんの解説は秀逸。
授業を受けているような、かつ、アートは自分の印象が大事。何も入れずにまず見て、よかったらまた観る。現代アートは好きなようやな見て、感じる。
時代背景を知ると作者の意図するところが見えるかも、と。アーティストが1なら、それを見たり受け取る2の人物が必要。アートが成立しない、とのこと。
友だちに会いに、幸せをいただきに、というマハさんの愛が伝わる一冊。もっと読みたいくらい。
全国各地の美術館へ行きたくなる。
白川一雄、知らない方もいてまたその解釈がとても素晴らしい。
東山魁夷は川端康成を心から敬愛していたため、亡くなった後に、鎮魂の表れで作品を残したのかもしれない…
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全てに絵があって、その絵に対する説明があるのがとてもわかりやすい。特に作品とのなれそめや、コンタクトしてマハさんがどういうメッセージを受け取ったのかを書いてくれていて、そういうふうに感じたのだと思った。
そしたら自分はどうか?私だったらどの作品を観に行きたいか。楽しく考えられた。
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アートと向き合う、一点一点を丁寧に、でも短くまとめていく。
クールベの波は、波だけが描かれている。私は天使を描かない、なぜなら天使を見たことがないからだ。このリアリズムの徘徊からみることで、その凄まじいエナジーをかんじとれる。ルソーもそうだ、MoMAの夢という絵は、本当に引き込まれてしまう。変な絵なのに、これはなんだと世界に引き摺り込まれる。原田さんは夢をみる、夢と生きるというメッセージを感じたそうだ。自分には夢、そのもののに思えた。この世もこの絵も夢のような世界。
モネの絵は、けちょんけちょんに言われていた。今でこそ、日本人も大好きな、まるで動いているような印象さえ与える、柔らかいタッチの水の動きや植物の生命の息吹。アンディウォーフォールは、アートは、感じる人がアートだと思えばそれがアートだと。白髪一雄の抽象作品も、非常に熱量が多い作品だ。溢れ出すエネルギーは、実際に絵を見ると感じることができる。ポロックの作品もそうだが、実際に見てみたら、印象が全く違う。
レアンドロ・エルリッヒも、リアリズムとアンチに答えを見出した1人なんだと実感できる。
ジェイムスオキーフが、草間彌生の渡米を助けたという話も初めて知った。当地で、オキーフのMoMaの展示が始まったばかり、ルイヴィトンと草間彌生さんのコラボもスタート、2人の関係性を考えると、こういうところでもう一度出会う、なんと良いタイミングだろうか。
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18人のアーティストの紹介。
しかも日本で会いに行ける作品ばかり。
美術館の紹介もあって
まずは気楽にアートに会いに行きましょう!って本。
ただ本に掲載されている作品は
小さくて細部まで分かりにくいのが残念。
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『楽園のカンヴァス』を読むにあたりこちらも併読。
日本の美術館にある名画などを中心とした原田マハさんの解説や、鑑賞術についての本。
「モネ」の絵はなぜ動いて見えるのか?
「ルソー」は、虎の敷物を見て絵を描いたのか?
「ゴッホ」が憧れた「ミレー」の強さとは?
など、興味深い内容も含まれていていました。
『日本を旅してアートに出会うたび、
その作品がこの場所にあることの奇跡を感じます』
『こんなにたくさんの美術館に大切な宝物があるのにアプローチしないのは、もったいなさすぎます。…』
そんな文章からはじまるマハさんの熱い想いが伝わる本でした。
原田マハさんの本を読んで、美術館に行く旅をしたいなと思いました!!
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印象派前から現代美術まで幅広く紹介してくださってとても良かったです。美術館で直接観るとまた新たな発見がありそう。