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久しぶりの長編かつ旧知のキャラ、エーブの登場で懐かしくなりました。とはいえエーブは羊皮紙の方で実質準レギュラーなので、かなり2作品がクロスオーバーした感があって楽しかった。俯瞰してみて改めてコルの影響力すご、、となるし、街同士の大きく複雑な軋轢をパズルのように組み立ててやりあうロレンスとエーブもまた凄い商人だと思います。実益一辺倒だったエーブが、色々な経験を経て今が最高に魅力的なキャラになってるのめっちゃ好きやぁ、となりました。
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好敵手再び!
本編で2度まで命を懸けたやり取りをしたエーブの登場。
羊皮紙の方ではすでに何度も登場しているので今のエーブは昔と違い、ひりつくような危なっかしさはなく文字通りの大商人になっている。
対するロレンスも、もはや商人ですらないということで、巨利を巡っての緊迫した戦いにはならない。
それでもやっぱりこの二人が合うとわくわくするよなあ。
エーブはその大伽藍のような企みの中でロレンスを駒に使おうとするし、ロレンスはホロのために大切な森を守ろうとエーブに一矢報いようとする。
そしてラストの展開は、これぞ狼と香辛料! と言いたくなった。
多分エーブにとって、商人でなくなったロレンスはある意味ふがいないと思っていただろうけど、今回の事は憤慨しながら楽しかったんじゃないだろうか。
互いに立場が変わったからこそ、まるで知的遊戯を楽しむようなやり取りだったように思う。
コルとミューリの事を「お姉さんは心配だよ」と言えるエーブには幸あれと願わずにはいられない。
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やっぱりホロとロレンスの方が面白い。久々の長編で、エイブも出てきて、前作のサロニアでの一件が、その先でえらいこっちゃになってしまっていて、それをなんとかする。というような筋。ホロ大活躍。どないして、おさめるんかと、思いながら結構ドキドキして楽しく読めた。
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★穏便に済んで欲しいものですよ。(p.266)
■5つのポイント
/ホロ&ロレンス組では久しぶりの長編。
/開発されそうな深く豊かなトーネブルクの森を守れるか。森の真の豊かさとは、下生えの草→家畜の餌→糞→肥料→周辺農業を支えるという目に見えない巨大交易がなされている。
/あのエーブと久々の再会、身構えるロレンス。だが今の彼女はコルとミューリの側についているという。
/それぞれにとっての森。商人視点、領主視点(維持管理視点)、民視点(畜産視点)、ホロたち森の住人視点(自然視点)。《どうもここに悪い奴らはいなさそうだ》p.144。《カーラン、トーネブルク、ケルーベは、どれかふたつを助けると、必ず残りひとつが沈んでしまう。》p.266。エーブ=カーランではないのでエーブというポイントもあるかも?
/ロレンスはうまい落とし所を見いだせるか?